2008年6月30日月曜日

83: 頭の良くなる「短い、短い」文章術


頭の良くなる「短い、短い」文章術―あなたの文章が「劇的に」変わる!

轡田 隆史

2005

 今日は、轡田 隆史さんの『頭の良くなる「短い、短い」文章術』を読みました。短く、人に伝わる文章を書くために、学びたいと思います。

 轡田 隆史さんは、朝日新聞社で長年コラムの執筆を担当されていた方だそうです。210文字という字数制限のなかで、轡田さんが身につけた文書術とは、「短い文章をしっかり作る」ということだったそうです。

 『「長い文章」以上に、魂そのものの存在があらわになっている姿こそ、「短い文章」なのではなかろうか。だから力があるのだ、と私は信じたい。』 また、人生をしっかり生きることにつながるのだと、轡田さんは述べています。


【目次】

はじめに
第一章 なぜ「短い文章」ほど心を打つのか?
第二章 文章の上手い下手は「なぜ?」で決まる!
第三章 どうしたらキラッとする「短い文章」が書けるのか
第四章 応用自在の「短い文章」—ビジネス・メール・手紙・スピーチ
第五章 あなたの文章力が革命的にのびる「簡単で身近な極意」
短いあとがき


【注目の3ポイント】

《1.短い文章を上手に書くための3つのコツ》

 (1)書く文字数を決める
 (2)丁寧に観察して、丁寧に、具体的に表現する
 (3)いつ・どこで・だれが・なにを・どのようにして・なぜの定型に従って書く

《2.頭の中で文章を転がす》

 TVなどでコメントする場合、時間が予め限られているそうです。そのような時、轡田さんは、頭の中で作文しておいた「短い文章」を“転がす”そうです。

 文章を転がすとは、予め短い文章を考えておき、「想定問答」を頭の中で展開するということです。そうして、本番までに、文章を作文したり、壊したり、修正していくのです。

 こうすることによって、頭の中に乱雑に生起している考えを整理整頓しながら、同時に、表現をより適切なものに磨き上げようと努力しているのだと、轡田さんは述べています。

 この方法はいいですね。是非自分も、口に出す前に実践しようと思います。

《3.考えるとは「短い文書」を考えること》

 いつでも「短い文章」を書くようにして考えよう。考える行為とは、「短い文章」を頭のなかでいくつも作文することである。
 あれこれ漫然と考えてから書く、のではなくて、はじめから「短い文章」そのものを考える。つまり、「考える」とは「短い文章」を考えることなのだ。

 これが、長年短いコラムを書き続けてきた、轡田さんの提言です。

 時々刻々の見聞を、綿密に観察し、自問自答しながら生きること。その結果は知と精神のなかの「伏流水」になり、やがて文章となって顕在化するはずだ。長い、短い、は気にしなくていい。観察や自問自答の結果は、おのずと「短い文章」になるはず。

 この文章は、先日読んだ表先生の『答えが見つかるまで考え抜く技術』の、自分で立てた問いに対する答えが沸き上がる瞬間を説明したものだと思います。強いリンクを感じました。


【読書後の感想ひとこと】

 以前から、短く書く・短く話すほうが伝わりやすいと感じていました。この本を読んで、短く書くことの大切さを学んだだけでなく、具体的に短く書く方法が身につきました。


【関連記事】

● 表 三郎 答えが見つかるまで考え抜く技術
  人生を通して、問い続けることの大切さについて記事にしています。


【読みたくなった本】

  ■ 轡田 隆史 「考える力」をつける本―「頭の壁」をガツンと破る方法 2004
  ■ 轡田 隆史 要約力―書く、読む、話す すべての能力は「要約力」で決まる! 2005


【今日の折り目】

18折/221ページ 
・・・赤ペンチェックが入ったページ数を示しています。本の興味度を定量化しています。

【満足度】



(指標の目安)
5:とてもおすすめ,何度も読みたい
4:いい本
3:ふつう
2:う〜んちょっと
1:あんまりおすすめできません

【読書カウンター】

★★★★★ ★★★★★
★★★★★ ★★★★★
★★★★★

今月も、目標達成!!


***

2008年6月29日日曜日

【週間ランキング】6/23 ~ 6/28

 日曜日は、今週読んだ本の『折り目と満足度』から計算したポイントをカウントダウンします。本のタイトルは、本ブログの記事にリンクしています。


【第6位】 66 p 書き方のコツ、話し方のワザ

書き方のコツ、話し方のワザ―もう、恥をかかない!

プレジデント編集部

2008

【第5位】 70 p アイデアをいただいてしまえ!

アイデアをいただいてしまえ!―模倣はこんなにクリエイティブだ

スチーブ リブキン,フレイザイー サイテル

2003

【第4位】 72 p 問題解決のための「質問力」

問題解決のための「質問力」―9つの視点(エニアグラム)が仕事の質を高め、あなたを鍛える!

木村 孝,高橋 慶治

2003

【第3位】 85 p 気くばりのツボ

気くばりのツボ

山崎 拓巳

2005

【第2位】 88 p 答えが見つかるまで考え抜く技術

答えが見つかるまで考え抜く技術

表 三郎

2003

【第1位】 100 p 理系のための人生設計ガイド

理系のための人生設計ガイド

坪田 一男

2008

【ちょっとひとこと】

 今週の平均は80 pでした。

 今週は、オススメ度が高い本ばかりでした。表 三郎 先生の『答えが見つかるまで考え抜く技術』と坪田 一男 先生の『理系のための人生設計ガイド』はおすすめです。

 今週も、このブログを読んでいただき、本当にありがとうございました。


【読書カウンター】

今月は、あと1冊!

***

CD #5: soul catcher / olu


ソウル・キャッチャー

オルー

1999

2008年6月28日土曜日

82: 気くばりのツボ


気くばりのツボ

山崎 拓巳

2005

 今日は、イラストレーターの山崎 拓巳さんの『気くばりのツボ』をご紹介します。日常のちょっとした気配りが出来るようになりたくて、読んでみました。


【目次】

1 周りの雰囲気を良くするツボ
2 好意を集めるツボ
3 相談に乗るツボ
4 すみやかに和解するツボ
5 印象に残る会話をするツボ
6 仲間を増やすツボ
7 関係を新鮮に保つツボ
8 「もう一度会いたい」人になるツボ
9 出会いを無駄にしないツボ
10 自分を知るツボ
11 さらに相手と接近するツボ
12 新しいグループになじむツボ
13 場を盛り上げるツボ
14 注目を集めるツボ
15 人をたてるツボ
16 情報を集めるツボ(1)
17 情報を集めるツボ(2)
18 話をスムーズに切り出すツボ
19 話に臨場感を持たせるツボ
20 仕事を円滑に進めるツボ
21 空いた時間を活かすツボ
22 人を好きになるツボ
23 常連さんになるツボ
24 人を集めるツボ
25 魅力をあげるツボ


【注目の3ポイント】

《1.人の話を聴こう》

 人が気持ちよく話せる雰囲気を創り出すことだ大切です。そうすると、いろいろな話を聞くことが出来ます。人が話している内容は、興味津々で聞くと良いです。それによって、相手はますます話したくなります。最後に、すべてを話しきる少し手前で、お別れするのも良いです。そうすることで、また話そうと思うからです。

《2.日常を楽しもう》

 単調な作業は、ひとりでやるとつまらないですが、みんなでワイワイすると楽しくなります。また、ご飯を食べる、映画を見るといったことでも、みんなを誘うとイベントになります。

 一週間で楽しいことがないときは、週末に楽しいことを企画しよう。

 そうやって、毎日楽しくすごしている人の周りには、自然と人が集まります。
 
《3.映像トークで上手く話そう》

 聞いているひとみんなを引き込むような、とても話の上手い人がいます。こういう人は、相手の頭の中に、「言葉」より情報量の多い「映像」を送り込んでいます。ちょっと難しそうですが、実は、話す前にその景色を思い浮かべるだけで出来ることです。これで簡単に話せます。


【読書後の感想ひとこと】
 
 山崎さんの文章は、柔らかく読みやすいです。他の本も読んでみたくなりました。


【参考サイト】

* Taku's Cafe
  おしゃれで、カッコいいサイトです。ブログ書かれているそうです。


【読みたくなった本】

  ■ 山崎 拓巳,長友 清 Dictionary【ディクショナリー】 2003
  ■ 山崎 拓巳 ポケット成功術 2001
  ■ 山崎 拓巳 人生はかなりピクニック 2000
  ■ 山崎 拓巳 めんまじ 2002


【今日の折り目】

17折/120ページ 
・・・赤ペンチェックが入ったページ数を示しています。本の興味度を定量化しています。

【満足度】



(指標の目安)
5:とてもおすすめ,何度も読みたい
4:いい本
3:ふつう
2:う〜んちょっと
1:あんまりおすすめできません

【読書カウンター】

★★★★★ ★★★★★
★★★★★ ★★★★★
★★★★☆

今月は、あと1冊!

***

2008年6月27日金曜日

81: 答えが見つかるまで考え抜く技術


答えが見つかるまで考え抜く技術

表 三郎

2003

 今日は、表 三郎 先生の『答えが見つかるまで考え抜く技術』をご紹介します。タイトルに引かれてこの本を買いました。職業柄考え事が多いので、一つでも多くの答えを導き出すために、読みました。


【目次】

「考える人間」から「考え抜く人間」になろう
考え抜くためのヒントを知っておこう
ふだんの生活で考え抜くクセをつけよう
この読書法で、考え抜く力を養おう
常識を踏み越えていく人間になろう
考え抜いたことは絶対、行動に移そう


【注目の3ポイント】

《1.問いを立てて答えを見つける》

 世の中や人生には、不思議なことが溢れています。多くの人は、いったん考えはするけど、考え抜く人は結構少ないのだそうです。自ら立てた問いに対する答えは、自らにしか引き出すことが出来ないと、表先生は言います。

 ただし、答えはすぐに見つかるものではなく、何かの拍子にふっと湧いてくることもあるそうです。だから、たとえ難しい問いであっても、いったん頭にストックしておいて、折にふれて思い出して、考え直せばいいのだそうです。

 考える時には、自分の使っている文体や言葉に影響されることに気をつけて、時には読書により他人の考えを自分の経験に組み込むといい。また、間合いと見切りという時空間の感覚を意識しながら、時には考えることを止めてしまうのも一つの手である。さらに、考えること自体が、問いに対する答えをキャッチするアンテナの感度を上げる。考えたり、考えなかったりすることで、潜在意識化した問いに対して、ある時その答えが得られる。考え抜くとは、こういうことなのだそうです。



《2.スマートになるとエネルギーを失う》

 表先生は、優等生にみられる弱点について指摘されています。引用します。

 受験勉強が得意な人間は、要領のよさも兼ね備えている人が多いから、社会人になってからも、仕事のできる人としてまわりから評価されることも多い。

 たしかに仕事はできるかもしれない。会社にとっては使い勝手のよい便利な社員だろうし、本人も満足しているかもしれない。

 しかし、その人が本当の意味でのクリエイティブな仕事をするかといえば、大きな疑問符がつく。なぜなら、クリエイティブな発想は、ルールを壊し、ルールを乗り越え、みずから新しいルールをつくっていくことから生まれるからである。それには、とてつもなく大きなエネルギーが必要とされるのだ。

 残念ながら、スマートな人間には、そのエネルギーが欠けている。

 これからの社会で活躍するのは、スマートな人間ではなく、野蛮な人間であると、表先生は主張しています。昨日読んだ、坪田先生の“知的野蛮であれ”という言葉を思い出しました。
 
《3.印象的なフレーズ集》

 ・寝起きに水分をとると消化器官が活動を始めるので、体が起きる。
 ・読書は、行間に隠されている著者の発想の根源を探る。
 ・若者は、八割くらいがハッタリくらいの姿勢で生きるべき。
 ・頼まれたことは必ず引き受けろ。
 ・枠を飛び越えて発想し、規則性を疑い、関係のないものにリンクを貼り、そして新しい着想を得る。
 ・人は必ずなりたいものになる。

 けっして順風満帆な人生とはいえない表先生ならではの一言ですね。それにしても、午前1時起きとは早起きすぎますね。 見田村 元宣さんもびっくりでしょうね。


【読書後の感想ひとこと】

 自分も予備校生時代を過ごした一人です。予備校の講師の先生方は、みなさん個性的でした。また、経歴も様々でした。今考えると、それらの個性は、先生方一人ひとりが、考えながら歩むうちに形作られてきたのだということに気づきました。

 浪人時代は決して華やかではありませんでしたが、多くの尊敬すべき講師の先生方に出会えた点で、回り道ではなかったと思います。また講義を受けたいと思ってしまいました。

 本書は、2008年に文庫化されたようです。よろしければ、どうぞ。

 ◆ 表 三郎 答えが見つかるまで考え抜く技術 2008


【関連記事】

● 坪田 一男 理系のための人生設計ガイド
  知的野蛮のすすめについて、書かれています。

●  見田村 元宣 朝9時までの「超」仕事術
  4時起きの三田村さんの時間術について記事にしています。

潜在領域への問いかけ

【参考サイト】

* Timebook Town This Month インタビュー|表 三郎 (前編後編
  『虎が死んで皮を残すなら、人は死んで日記を残すべきだ。』
  第10回(2005年1月掲載)


【読みたくなった本】

  ■ 表 三郎 日記の魔力―この習慣が人生を劇的に変える 2004


【今日の折り目】

29折/189ページ 
・・・赤ペンチェックが入ったページ数を示しています。本の興味度を定量化しています。

【満足度】



(指標の目安)
5:とてもおすすめ,何度も読みたい
4:いい本
3:ふつう
2:う〜んちょっと
1:あんまりおすすめできません

【読書カウンター】

★★★★★ ★★★★★
★★★★★ ★★★★★
★★★☆☆

今月は、あと2冊!

【バックリンク】

◦ 頭の良くなる「短い、短い」文章術
◦ するどい「質問力」!
◦ 出会って1分で相手の心をつかみなさい
◦ ちょっとした習慣であなたの人生は変わる
◦ いま、すぐはじめる地頭力

***

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2008年6月26日木曜日

80: 理系のための人生設計ガイド


理系のための人生設計ガイド

坪田 一男

2008

 今日は、坪田 一男 先生の『理系のための人生設計ガイド』をご紹介します。坪田先生は、ハッピーに研究するということをモットーにされている眼科のお医者さんです。理系職業人としての人生設計をするために、この本を読みました。

 研究者は自分の将来設計に疎いという特徴(?)をとらえて、「理系にも人生設計が必要」というスタンスで坪田先生は本書を書かれたそうです。直接的に研究を進める秘訣だけでなく、人脈や経済など研究者の地盤を固めるために必要なことについてもしっかり解説されています。


【目次】

まえがき
設計1 基礎知識編—成功のためには「人生設計」が必要だ
設計2 自己分析編—「自分年表」で人生を仮説にする
設計3 経済編—研究者こそ経済的自立が必要だ
設計4 友人・知人編—人的ネットワークを増やすには
設計5 海外ネットワーク編—世界で認められる研究者になる
設計6 ポスト編—母校の教授になるために
設計7 業績向上編—ノーベル賞を狙う気持ちで研究する
設計8 表現編—表現力をつけて社会にアピールする
設計9 インフラ編—会社、学会、NPOを用意する
設計10 時間編—人生設計とは「時間をどう使うか」である
設計11 トラブル編—理系の弱点「危機管理能力」を備えよう


【注目の3ポイント】

《1.99.9%は仮説―人生設計も仮説》

 竹内さんのベストセラーになぞらえて、坪田先生は何はともあれ人生を設計することを勧められています。つまり、未来の自分はどうありたいか、そのためには何が必要か、どんな準備をすればいいのか、どんな人と繋がりをもつべきか、といったことを一つ一つ仮説を立てながら設計していけばよいということです。もちろん、仮説なので臨機応変に修正しながら最終目的に向かえばいいですね。

 自分の人生も仮説として成り立っていると考える。面白い考え方ですよね。仮説だからこそ、検証・実験を繰り返し、真のゴールに近づくことが出来る。とにかく、設計ありきということですね。

 人生の地図を作る大切さについて、とても印象的なエピソードを坪田先生は紹介されています。それは、猛吹雪のアルプス山脈で遭難したハンガリー兵士の話です。

 兵士たちは道に迷い、衰弱しきっていました。そんな中一人の兵士が「地図があった!」と叫び、ボロボロの地図を取り出したそうです。それを聞いた周りの兵士たちは、猛吹雪に負けることなく生還したそうです。でも実は、その地図は遭難した地点から2000キロも離れた場所の地図だったのだそうです。

 地図があるだけで人は進むことが出来て、本当に正しい道を指し示しているかどうかは、それほど重要でないということです。

 「面白く仕事をする」それが成功へのルートとなる。中島 孝志さんの言葉を思い出しました。

《2.バリュー・ミッション・ストラテジー》

 人生設計のためにまず必要なこと、それは自己分析です。“バリュー”は価値観、“ミッション”は本当にやりたいこと・天命、“ストラテジー”は、バリューとミッションを具現化するための戦略のことです。

 これらは、しばしば漠然としがちですね。それをはっきりさせるための自分への質問も挙げられています。

 バリューを見極めるための質問:
  自分が幸せを感じるのはどのような時か?

 ミッションを際立たせるための質問:
  今、自分がしていることを統合できる言葉は何か?

 ストラテジーを決めるための検討:
  1.理想の自分とはどのようなものか?
  2.そのために必要なスキルは何か?

 3つの“バリュー・ミッション・ストラテジー”は、齋藤先生の“ミッション・パッション・ハイテンション”に似ていると思いました。みなさん似た感覚でお仕事されているのでしょうね。

《3.仲間と助け合っていく発想を持つ》

 ソーシャル・キャピタル(Social Capital:社会関係資本)という言葉があるそうです。「人の本質は人と人との間にあり、人と人との間にある“何か”にこそ価値がある」という考え方のことです。

 一人ひとりの能力が限られているからこそ、このソーシャル・キャピタルを増大させて、環境を整備し、仕事の能力を高める方法が大切なのですね。理系は、基本能力が高いいう落とし穴があって、ついつい『自分ひとりで』になってしまいがちです。坪田先生の指摘はとても的を得ています。

 アライアンスな仕事術が求められます。


【読書後の感想ひとこと】

  この本の読者層は、研究者がメインだと考えられますが、理系全般の学生から社会人まで幅広く読める本だと思いました。また、文系の方にも理系を知ってもらうためにも読んでいただきたいですね。

 理系は、文系的スキルを磨くべきと坪田さんは述べられています。これからは、ブンジニア(文系+エンジニア)を目指すべきというドクター・中松さんの言葉を思い出しました。


【関連記事】

● 熊谷 正寿 一冊の手帳で夢は必ずかなう
  やりたいことをピックアップし、実現に向けての道筋の立て方について記事にしています。

● 竹内 薫 99・9%は仮説
  科学が進歩しても、世の中、仮説だらけです。

● 中島 孝志 20代からの「成功地図」の歩き方
  成功へのルートについて記事にしています。

● 齋藤 孝 働く気持ちに火をつける
  ミッション・パッション・ハイテンションについて記事にしています。

● 木村 孝,高橋 慶治 問題解決のための「質問力」
  多くの人と接するためには、それぞれの人に応じて会話する必要がありますね。9つの視点から考えます。


【参考サイト】

* Tsubota.ne.jp|眼科医 坪田一男教授のオフィシャルページ
  坪田先生の運営されているサイトです。かっこいいです!

* ◎1の力を10倍にする☆アライアンス仕事術☆ 御礼 アマゾンベストセラー総合第1位
  『アライアンス仕事術』の平野敦士カールさんのブログです。


【参考書籍】

1.坪田 一男 理系のための研究生活ガイド―テーマの選び方から留学の手続きまで 1997
2.坪田 一男 理系のための楽しい研究生活 2007
3.ドクター・中松 ドクター・中松の発明ノート 2007


【読みたくなった本】

  ■ 小俣 貫太 斎藤一人の百戦百勝 2003
  ■ 小林正観 楽に楽しく生きる 2004
  ■ 平野敦士カール 1の力を10倍にする アライアンス仕事術 2008


【今日の折り目】

50折/248ページ 
・・・赤ペンチェックが入ったページ数を示しています。本の興味度を定量化しています。


【満足度】



(指標の目安)
5:とてもおすすめ,何度も読みたい
4:いい本
3:ふつう
2:う〜んちょっと
1:あんまりおすすめできません

【読書カウンター】

★★★★★ ★★★★★
★★★★★ ★★★★★
★★☆☆☆

今月は、あと3冊!

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◦ ご機嫌の法則100

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2008年6月25日水曜日

79: 問題解決のための「質問力」


問題解決のための「質問力」―9つの視点(エニアグラム)が仕事の質を高め、あなたを鍛える!

木村 孝,高橋 慶治

2003

 今日は、エニアグラムをご紹介します。人間の気質を理解し、それに応じた会話をするために、この本を読みました。

 著者らは、20年に及ぶ研修活動の経験から、次のことを見いだしたそうです。そしてこれらが、ビジネスをはじめとして、人生上のあらゆる問題と深く関わっているということに気づいたのだそうです。

「人は自分の見たいものしか見ていない」
「人は自分の見方が当たり前だと考える」

 このような各個人の考え方を、エニアグラムを通して理解することによって、自分らしさを活かしながら、それだけに囚われないバランスの取れた行動をとるようになれるのだそうです。今後、他人と協調しあいながら働くことがますます必要になるので、エニアグラムで人の気質をつかむことはとても重要になってくるのではないでしょうか。(cf. 1の力を10倍にする アライアンス仕事術)

 このエニアグラムでは、「人間には9つの本質があり、すべての人間はそのうちのひとつを必ず持って生まれてくる」のだそうです。



【目次】

まえがき
第1章 「質問力」を高めよう
第2章 9つの質問とエニアグラム
第3章 ビジネスに生かす「9つの質問」
第4章 人生を豊かにする「9つの質問」
第5章 この「質問」で好転した!
第6章 自分のエニアグラム・タイプを知ろう
第7章 「9つの質問」を自分のものにするトレーニング
付録 9つの質問カード
おわりに


【注目の3ポイント】

《1.エニアグラムを学ぶ5つのメリット》

  1. 自分や他者が何を求め、欲し、恐れ、どのように自分を表現しているのかが理解できる。
  2. 人間性の中に隠されている9つのパターンを知ることにより、人間一人ひとりの存在の価値を高めることができる。
  3. 自己変革と自己成長のための筋道がわかる。
  4. 自分を行動に駆り立て、固有の行動をとらせる、自分を突き動かしている動機を知ることができる。
  5. 対人関係をスムーズにし、組織内、家族間などの人間関係の問題を改善するための効果的な助言が得られる。

 この5つが、エニアグラムを学ぶメリットとして挙げられています。つまり、まず、他人との関わりについては、相手の本質を理解して、それに合わせて対応するということです。次に、自分の内面とも対話できるようになるということです。また、人間は、精神状態の変化に伴って、エニアグラムに描かれている直線に沿って変化することも知られています。安定している時は、統合の方向へ、また、ストレスがかかっている時は、分裂の方向に流れるそうです。

《2.人それぞれに備わった独自のものの考え方》

 先に、人間は自身の思考に支配されるということを書きました。また、そのことにすら実感できないのだそうです。このことについては、本書に載っている“だまし絵”を使った質問に取り組むと非常に納得できます。

 このように聞くと、自分自身の枠に囚われているような印象を持つかもしれません。しかし、そもそも人の考え方・行動の仕方にクセ(パターン)があるからこそ、性格や個性があるのだとも著者らは述べています。たしかにそうですね。だから、自分の特性を理解し、改善すべきところは直すように努力して、後は他人に合わせていけばいいのですね。

 この「自分を正しく理解する」ことは、他人を理解するよりも本当ははるかに難しいのだそうです。

《3.質問力をつける》

 日本人は、学校教育で体系的に質問力について学んだ経験がないため、「質問力」が非常に弱いのだそうです。質問力は、単純な質問を指すのではなく、今後どうすべきかを判断するための材料を漏れなく集めるような“効果的な”質問のことです。効果的な質問をすることによって、得られた回答を集積すると全体像が立体的に立ち上がってくるのだそうです。

 問題解決のための効果的な質問をするときに、9つの質問が真価を発揮します。つまり、ものごとを1点から見るのではなく、常に9つの側面から質問しながら確認するので、思い込みや視野狭窄による行き詰まりを防ぎ、真に効果的な問題解決への道を歩むことができます。


【読書後の感想ひとこと】

 自分は、どの属性なのかが気になりました。自己診断のためのチェックシートが最後についています。Webでもできるようです。(エニアグラムで自己分析)

 随所に質問例が豊富に載っていて、日常に役立ちそうです。


【関連記事】

● 書き方のコツ、話し方のワザ
  エニアグラムコーチング社長の安村 明史さんの記事をまとめています。


【参考サイト】

* 【ビジネス書評】鹿田尚樹の「読むが価値!」【ビジネスブック・ミシュラン】:
『アライアンス仕事術』@平野敦士カール
  他人と一緒に仕事をするという仕事術に関する記事が掲載されています。

* エニアグラムで自己分析|エニアグラム無料診断


【読みたくなった本】

  ■ 平野敦士カール 1の力を10倍にする アライアンス仕事術 2008


【今日の折り目】

18折/205ページ 
・・・赤ペンチェックが入ったページ数を示しています。本の興味度を定量化しています。


【満足度】



(指標の目安)
5:とてもおすすめ,何度も読みたい
4:いい本
3:ふつう
2:う〜んちょっと
1:あんまりおすすめできません


【読書カウンター】

★★★★★ ★★★★★
★★★★★ ★★★★★
★☆☆☆☆

今月は、あと4冊!


【バックリンク】

◦ 理系のための人生設計ガイド
◦ するどい「質問力」!
◦ 図解 コーチング流タイプ分けを知ってアプローチするとうまくいく

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2008年6月24日火曜日

78: アイデアをいただいてしまえ!


アイデアをいただいてしまえ!―模倣はこんなにクリエイティブだ

スチーブ リブキン,フレイザイー サイテル

2003

 今日は、『アイデアをいただいてしまえ!』をご紹介します。この本は、本田さんの『レバレッジ・シンキング』のオススメ書の一冊でした。新しいアイデアを継続的に生み続ける方法を学ぶために、この本を読みました。

 まえがきによると、問題解決の過程で、ビジネスマンは原因を分析することに専念しすぎないで、本来の目標である問題の解決に力を注ぐべきだと指摘しています。そのためには、可能性のあるアイデアを明確にすることが大切なのだそうです。

 革新に本当に必要なのは、既存の優れたアイデアを発掘し、保存し、それをどう自分のニーズに応用することが出来るかを考える作業に集中することです。既存のアイデアをどう利用するかに、自分の才能が発揮されるのだそうです。「アイデアは既存の要素の新しい組み合わせ」という佐藤 真介さんの言葉を思い出しました。


【目次】

訳者まえがき
はじめに
第1章 「でも、私には想像力なんてありません」
第2章 アイデア産業の宣伝文句を信じてはいけない
第3章 アイデアはそこにある、あなたが探しさえすれば
第4章 既存のアイデアを借りることに、罪悪感を感じる必要はない
第5章 何かを代用することはできないか?
第6章 組み合わせることはできないか?
第7章 大きくできないか、あるいは、小さくできないか?
第8章 これ以外の何かになれないだろうか?
第9章 取り除くことができるものはないか?
第10章 逆にすることはできないか?
第11章 過去から呼び戻すことができるものはないか?
第12章 見つけたアイデアを具体化するのも、あなただ
第13章 著者からの言葉:○○タマ
おわりに


【注目の3ポイント】

《1.誰でも創造的である》

 誰でも創造的でありうるのだそうです。3つの例が挙げられていましたので書き出してみます。

  1. オートバイの機械工と高校中退者であったライト兄弟は飛行機を発明した。彼らは航空学のエンジニアではなかった。
  2. ある彫刻家は、ボールペンを発明した。
  3. 肖像画を描いていた画家であったサミュエル・モールスは、電信を発明した。芸術家が科学技術者になった。
 また、長年の心理学の実験結果では、創造力は正規分布していることがわかってきているそうです。このことから、誰にでもある程度の創造力が備わっているということですね。

 子供は創造力豊かであるといわれますね。これは、大人になるにつれ、知識や判断力が備わると同時に、創造力が減少する傾向にあるからだそうです。したがって、「もしも〜なら・・・」と想像できる能力を維持できれば、大人になっても創造的であり続けることができるのだそうです。既成概念や制約をいったん取り払って考えてみることがアイデアにつながるのですね。

《2.アイデアを創造するプロセス》

 アイデアを生み出すプロセスは、次の3つの段階にわけられるそうです。

  (1)準備期(思考期)
  (2)孵化期(あたため期)
  (3)啓示期(ヒラメキ期)

 アイデアを自分で創造するためには、その過程がどうやって起きるのかを正確に知る必要があります。

 私たちの思考方法の問題点は、「知覚」に十分な注意を払わないことだそうです。最も創造的で、最も革新的なアイデアは、そこに、自分の目の前にあるので、良く観察することが大事であるということです。そこで、2つのアイデアの見つけ方があげられていました。

 1.偶然に、何かのはずみで、セレンディピティで
 2.存在していることが本能的にわかっている答えをシステマティックに探求することによって

《3.アイデアワイズになるための3つの方法》

  (1)自分だけで新しいアイデアを効率よく見つけ出す
  (2)グループで協力して新しいアイデアを効率よく見つけ出す
  (3)創造したアイデアを評価する方法

 1,2は、ブレストするということが書かれていました。3番目に書かれている評価法についてさらに書き出してみます。アイデアを世に送り出す前に評価すべきポイントが4点あげられています。

   そのアイデアは...

   1.実際に存在する問題を解決してくれるか?
   2.シンプルか?
   3.タイムリーか?
   4.実行可能か?

 独りよがりなアイデアを濾過するための効果的な問いかけだと思いました。


【読書後の感想ひとこと】

 最終章には、思いついたアイデアを実践するときに立ちはだかる、壁の乗り越え方について述べられていました。

 まず第一に必要なのが、自分の提供するものの素晴らしさを絶対的に信じること(情熱)。第二に、情熱を論理によって発酵させ、膨らませること。第三に、ガッツで革新的なものを推し進めること(勇気)。

 この本には、アイデアを生み出すための方法が、5章から11章まで詳細に書かれています。何度も読み返して、自由に発想できるようにしたいと思いました。良い本でした。


 『【ビジネス書評】鹿田尚樹の「読むが価値!」【ビジネスブック・ミシュラン】』にホリエモンの本『『儲け方入門』@堀江貴文』が紹介されていました。実は、昔から彼の仕事術に関して参考になる部分が沢山あって、3〜4冊読んでいました。行き過ぎは良くないですが、合理的に仕事をすすめることは非常に大切だと考えています。この本について、鹿田さんは「下手に読むと、ヤケドしますよ(笑)」とコメントされていますが、持ってない本なので、読んでみようと思います。(ドキドキ)


【関連記事】

● 本田 直之 レバレッジ・シンキング
  本日ご紹介した本は、本田さんのオススメの一冊でした。

● 佐藤 真介 稼ぎ出すアイデア脳
  5つのアイデア発想の「ステップ」が参考になります。


【読みたくなった本】

  ■ 堀江貴文 儲け方入門 2005


【参考サイト】

* 【ビジネス書評】鹿田尚樹の「読むが価値!」【ビジネスブック・ミシュラン】:『儲け方入門』@堀江貴文


【今日の折り目】

18折/226ページ 
・・・赤ペンチェックが入ったページ数を示しています。本の興味度を定量化しています。

【満足度】



(指標の目安)
5:とてもおすすめ,何度も読みたい
4:いい本
3:ふつう
2:う〜んちょっと
1:あんまりおすすめできません

【読書カウンター】

★★★★★ ★★★★★
★★★★★ ★★★★★
☆☆☆☆☆

今月は、あと5冊!

***

2008年6月23日月曜日

77: 書き方のコツ、話し方のワザ


書き方のコツ、話し方のワザ―もう、恥をかかない!

プレジデント編集部

2008

 コンビニで見つけた『書き方のコツ、話し方のワザ』をご紹介します。わかりやすい文章を書くためと、わかりやすく話すために、この本を読みました。


【目次】

伊坂幸太郎スペシャルインタビュー
第1部 実践!書く力
 「伝える、知恵を出す、人を動かす」悩み一挙解決!
 「古文なぞり書き」が快活脳を取り戻す
 なぜ、あなたのメールはバカにされるのか
 私の秘密!「日常文章のコツ」初公開
 儲け話が舞い込む「大人ブログ」入門
 管理職もつまづく「敬語」の新常識テスト
第2部 できる上司の話し方
 「世代・タイプ別」叱る、褒める、励ます100のお手本
 「9の気質別」知らずに相手を腐らせるNGワード集
 感謝の気持ちが2倍伝わる「手紙の新作法」
 社長自ら添削!これが「読みたくなる文章だ」
 社長が自ら指南!10倍効く「問い&声かけ」
 放っておけない!「若者・バイト語」矯正法
 話しベタ脱出!3分間スピーチ入門
 すぐに使える、役立つ名言集


【注目の3ポイント】

《1.「伝える、知恵を出す、人を動かす」悩み一挙解決!》

 文章を書くときに、よく一番始めに何を書くかでつまってしまいますね。このつまずきへの対処法として、話の展開の途中部分にあたる、自分の主張から書くのが良いそうです。これは、憶えておくと大変便利です。その前後をあとから埋めていくのは、結構楽ですからね。このことは経験的に感じていたことですので、「やっぱりそうか!」と思いました。

 また、説得力をつけるためには、統計データをもとに論を展開すると良いそうです。また、反論を想定して書くのもコツなのだそうです。自分の主張と真逆の視点から反論してみるとうまく反論が考えられそうですね。

《2.「9の気質別」知らずに相手を腐らせるNGワード集》

 エニアグラムコーチング社長の安村 明史さんの記事です。エニアグラムとは、人間の気質を9つのタイプに分類するものです。もともと、アフガニスタンの王家で口伝されていたものを、スタンフォード大の研究チームが科学的な考察を加え、世間に広まったのだそうです。

 人と接する時は、人それぞれの気質を見極めて、その人に合った言い方をしなければならないのだそうです。つまり、上司となる人間には、自分を起点にして、8つのタイプに対応できるようになることが要求されると考えて良いと思います。安村さんは、「上司は8本の鍵を持て」と指導されているそうです。

 また、分類された8つのタイプは、それぞれ決まったタイプに変化する場合があるそうです。たとえば、プレッシャーがかかった時は、もともと“楽しさを求め計画する”人が“完全でありたい”人に変化するということです。(本書の図を見たほうが伝わりやすいですね)この変化のパターンも、憶えておくと日常に使えそうです。

 木村 孝さんと高橋 慶治さんのエニアグラムの本を読み直そうと思います。
 
《3.話しベタ脱出!3分間スピーチ入門》

 トーク&コミュニケーションアカデミーの金井 英之さんは、上手な話し方を身につける前提条件は、「大きな声で話すこと」と「日々の出来事に対してポジティブな考え方をすること」の2つであると言います。これは、明るい話は聞き手が興味をもって一生懸命聞いてくれるからだそうです。

 話が下手な原因は、“材料・組み立て・練習”の3つなのだそうです。これらを改善することで話がうまくなっていくのですね。特に組み立てで注意したいのは、はじめの10秒なのだそうです。この段階で、聞き手は話し手を判断するのだそうです。したがって、特に、話しはじめの10~15秒は、相手を引きつけるように考えるといいのでしょうね。話すスピードは300字/分くらいが適当なのだそうです。

 最後に、人の考えは、言葉となり、態度となり、行動となって現れるそうです。言葉に出して話すことは、大きな意味があるのですね。


【読書後の感想ひとこと】

 「放っておけない!「若者・バイト語」矯正法」というところを読んでいて、こんな言葉があるのかと思いました。例えば、“鉄板”,“ディスる”,“ND”です。おわかりになりますか?

  鉄板:ほぼ確実であるということ
  ディスる:軽蔑する
  ND:人間としてどうかと思う


【関連記事】

● 樋口 裕一 文章力の鍛え方
● 齋藤 孝 原稿用紙10枚を書く力


【読みたくなった本】

  ■ 木村 孝,高橋 慶治 問題解決のための「質問力」―9つの視点(エニアグラム)が仕事の質を高め、あなたを鍛える! 2003


【今日の折り目】

10折/95ページ 
・・・赤ペンチェックが入ったページ数を示しています。本の興味度を定量化しています。

【満足度】



(指標の目安)
5:とてもおすすめ,何度も読みたい
4:いい本
3:ふつう
2:う〜んちょっと
1:あんまりおすすめできません

【読書カウンター】

★★★★★ ★★★★★
★★★★★ ★★★★☆
☆☆☆☆☆

今月は、あと6冊!

【バックリンク】

◦ 問題解決のための「質問力」

***

2008年6月22日日曜日

【週間ランキング】6/16 ~ 6/21

 日曜日は、今週読んだ本の『折り目と満足度』から計算したポイントをカウントダウンします。本のタイトルは、本ブログの記事にリンクしています。


【第6位】 73 p 相手がわかるように教える技術

相手がわかるように教える技術

戸田 昭直

2004

第5位】 83 p 論理的な話し方が身につく本

論理的な話し方が身につく本―ストーリーの組み立てから説得テクニックまで

西村 克己

2006

【第4位】 86 p 一冊の手帳で夢は必ずかなう

一冊の手帳で夢は必ずかなう - なりたい自分になるシンプルな方法

熊谷 正寿

2004

第3位】 88 p 思考の整理学

思考の整理学

外山 滋比古

1986

【第2位】 100 p 齋藤孝の「教え力」アップノート!

齋藤孝の「教え力」アップノート!―部下を伸ばして結果を出す

齋藤 孝

2006

【第1位】 103 p 効果10倍の“教える”技術

効果10倍の“教える”技術―授業から企業研修まで

吉田 新一郎

2006

【ちょっとひとこと】

 今週の平均は89 pでした。

 今週も、このブログを読んでいただき、本当にありがとうございました。
 来週もお楽しみに。


 今週は、大学で講義を担当したので、教える系の読書が多かったです。


【読書カウンター】

今月は、あと7冊!

***

CD #4: Love Generation / omnibus


Love Generation

オムニバス

2006

ハウスを聴きながら単純作業をすると、仕事がはかどります。

2008年6月21日土曜日

76: 一冊の手帳で夢は必ずかなう


一冊の手帳で夢は必ずかなう - なりたい自分になるシンプルな方法

熊谷 正寿

2004

 今日は、熊谷 正寿さんのベストセラー『一冊の手帳で夢は必ずかなう』をご紹介します。今日、キャリアセミナーに参加して、自分の夢について考えるために、この本を読みました。

 熊谷さんは、昔成功者の体験記を多く読み、2つの法則を見いだしたそうです。一つは目標を決める。もう一つは、その目標を紙に書いたり口に出したりして、潜在意識化させる。この2つだったそうです。これを実践していく過程で、熊谷さんは「手帳に夢を書いて」持ち歩くとよいという結論に達したそうです。


【目次】

はじめに
手帳の使い方で人生が決まる
夢がなければ夢をかなえることはできない
三つの手帳で、夢を現実にする
私の仕事術&勉強術
私の情報収集&情報整理術
私の時間創造術
私の経営&マネジメントの極意
あとがきにかえて


【注目の3ポイント】

《1.やりたいことをどんどん思いつくコツ》

 私は、「やりたいこと」がなかなか思いつきません。そんな時は、「明日までの命だったら何をするか」と思うと良いと熊谷さんはアドバイスされています。

 人は、自分で夢に描いた以上の存在にはなれない。という言葉も印象的です。夢が自分を規定する。ジェームズ・アレン氏の「現在のあなたは、過去の思考の産物である。そして明日のあなたは、今日何を考えるかで決まる」という言葉そのものだと思いました。

 また、児玉さんのまえがきにある、「ダイナミックな人生を歩もう」というメッセージを思い出しました。やりたいことをどんどんかなえていきたいですね。

《2.夢を実現するための戦略図―­未来年表》

 やりたいことが決まったら、次に実現に向けての計画を立てます。本書では、「未来年表」と呼ばれる夢実行計画表の書き方が紹介されています。その手順を書き出しておきます。

  1.夢や目標を列挙し、ゴール地点(達成日時)に配置する
  2.現状と夢との距離を見定める
  3.進まなければならない距離を、達成日時までの年月で振り分ける

 現状は、自分を過大評価することなく、夢との差を数値化して、目標に着実に迫っていけるようにします。「数値化できない目標は『実行できない』とイコール」とカルロス・ゴーン氏は言ったそうです。
 
《3.効率的に成果を出すために》

 熊谷さんの仕事術と勉強法のコツを抜き書きします。

  (1)「ポイントは何だ?」を口癖にする
  (2)人間は書物を通して、人の一生を数時間で疑似体験できる
  (3)一息おいてから、最短距離を一気に走る
  (4)刺激的な人物との出会いを積極的に求める
  (5)礼儀正しさにまさる攻撃力はない
  (6)情報収集は、夢・赤ペン・比較


【読書後の感想ひとこと】

 熊谷さんの本は、齋藤先生や中谷さんと同じように読むだけで元気が出てきます。きっとエネルギーをもった方なのだと思いました。


【関連記事】
● ケビン ホーガン 「できる人」の話し方、その見逃せない法則
 結果を想定した思考の大切さについて記事にしています。

● 児玉 光雄 頭が良くなる秘密ノート
● 齋藤 孝 働く気持ちに火をつける


【参考サイト】

* 「一冊の手帳で夢は必ずかなう」出版記念公演 ダウンロード販売


【読みたくなった本】

  ■ 城山 三郎 ビジネスマンの父より息子への30通の手紙 1994


【今日の折り目】

32折/223ページ 
・・・赤ペンチェックが入ったページ数を示しています。本の興味度を定量化しています。


【満足度】



(指標の目安)
5:とてもおすすめ,何度も読みたい
4:いい本
3:ふつう
2:う〜んちょっと
1:あんまりおすすめできません

【読書カウンター】

★★★★★ ★★★★★
★★★★★ ★★★☆☆
☆☆☆☆☆

今月は、あと7冊!

【バックリンク】

◦ 理系のための人生設計ガイド
◦ 「原因」と「結果」の法則
◦ ちょっとした習慣であなたの人生は変わる
◦ 奇跡のノート術
◦ 就職ジャーナル 2008年9月号

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2008年6月20日金曜日

75: 齋藤孝の「教え力」アップノート!


齋藤孝の「教え力」アップノート!―部下を伸ばして結果を出す

齋藤 孝

2006

 今日は、齋藤 孝先生の『「教え力」アップノート!』を読みました。「上司のいちばんの仕事は部下を教え伸ばすこと」という齋藤先生のあつい言葉に引かれて買いました。

 上司が身につけるべき「教え力」というものはどんなものか、その力をアップするためにはどうしたらいいのかという観点から、この本は書かれています。


【目次】

序章 相手に幸福感を与える「教える」とは
1章 モチベーションをかきたてる憧れる力
2章 相手に足りない力を見抜く評価力
3章 臨機応変に教えるためのライブ能力
4章 実践!部下の能力アップ練習メニュー
終章 「教える」の最終目標そして自立へ


【注目の3ポイント】

《1.「教える」最終目標は相手の自立》

 これまで“教える”ということは、作業自体をコピーさせるというイメージが強かったです。しかし、齋藤先生が述べられている通り、最終的には教えている相手が1人で仕事を進めていけるようにしてあげるのが最終目標ですね。ずっと一緒についていてあげられる訳でもないですしね。

 自分で仕事を進められるようになるということは、自分自身で成長するためのループを作り出せるようになるということです。こうなるためには、自分に対して、客観的な判断を下しながら、出来ていないことを自覚し改善を試みる必要があります。また、仕事に熱意を持って、臨機応変に対応していけるようにならなければいけないでしょう。

 齋藤先生は、「教える」の中心は練習メニューをしてもらうことだと言います。その練習メニューを考えるために必要な力が“憧れる力・評価力・ライブ能力”の3つの力なのだそうです。憧れる力は、教える側が、仕事に対する情熱を持ち、それを教えられる側と共有することです。評価力は、教えられる側を適切に見極め、改善ポイントを指摘していくということです。ライブ能力は、状況に応じて練習メニューを調節するということです。

 先に述べたように、「教える」の最終目標が、自立ならば、この3力を身につけさせることが、教える側の具体的な課題になるということでしょうね。

《2.憧れることによりモチベーションが湧く》

 エッセンスを抜き書きします。

 ◦ のめり込んでいる人の話は魅力的であり、そういう人が仕事の面白さを伝えることができるのである。
 ◦ 教える側の目指しているところを、教える側と一緒に見る。
 ◦ 上司は、部下以上に勉強量が必要である。

 仮に、教える側の勉強量が不十分でも、学ぶ謙虚さ・練習している素直さを学ぶ側に示すことができれば、学ぶ立場の人はそのことに尊敬の念を抱くそうです。そして、自分も一緒にやってみようと思うのでしょうね。いいことですね。

《3.ライブなコミュニケーション》

 物事を教えている時に、メモを取らない人がいるとします。その人が忘れっぽい人だとしたら、メモを取らないことに、私は非常に不安感を抱きます。逆に、こまめにメモを取っている人なら、少し忘れていても(結局はちゃんと思い出してくれますし)、安心していられます。

 これと同じことが、逆転して起こるということを理解しました。

 齋藤先生のアドバイスは、部下の話をメモしながら聞くようにすると信頼感が生まれるということです。これには、信頼感という心理的な効用に加えて次の2点の効果もあるそうです。

  1.自分自身の学ぶ姿勢を見せることによって、部下の学ぶ構えを作ることが出来る。
  2.部下の意見を取り入れる、部下からも学ぶという姿勢が、上司の柔軟性を示すことになる。

 これを読む前に、自分も最近メモしながら話を聞くようにしていたので、ナルホドっと思いました。


【読書後の感想ひとこと】

 ページ数の少ない本ですが、内容は非常に濃い本でした。すぐに役立つ考え方をたくさん吸収することができました。良書ですね。


【関連記事】

● 効果10倍の“教える”技術
  学ぶ側が主体とならなければいけないということを記事にしています。自立が目標ならばこうあるべきですね。

● 相手がわかるように教える技術
  センスを見抜くことについて記事にしています。評価力の一つですね。

● 「わかった」と言わせる説明の達人に変わる本
  どうしたら伝えられるかを考えること自体が情熱なので、学ぶ側に伝わるのでしょうね。

● 説明上手になれる「らくがき」の技術
 私は、この本を読んで、ものごとを説明する時に絵を描くことが増えました。


【今日の折り目】

19折/95ページ 
・・・赤ペンチェックが入ったページ数を示しています。本の興味度を定量化しています。

【満足度】



(指標の目安)
5:とてもおすすめ,何度も読みたい
4:いい本
3:ふつう
2:う〜んちょっと
1:あんまりおすすめできません

【読書カウンター】

★★★★★ ★★★★★
★★★★★ ★★☆☆☆
☆☆☆☆☆

今月は、あと8冊!

【バックリンク】

◦ デキる上司は定時に帰る
◦ 図解 コーチング流タイプ分けを知ってアプローチするとうまくいく
◦ 超!部下マネジメント術 ~1/3の時間と労力で人が育つ~


***

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2008年6月19日木曜日

74: 効果10倍の“教える”技術


効果10倍の“教える”技術―授業から企業研修まで

吉田 新一郎

2006

 今日は、吉田 新一郎さんの教える技術について書かれた本をご紹介します。最近、講義をする機会が増えてきたので、実りある学びの場を提供できるようになるために、読むことにしました。

 はじめには、「人間は習慣の奴隷」ということについて書かれています。たとえば、風邪を引いた時には、「うがいをして、咳が出る時はマスクをする」と言われますが、これはインフルエンザの時の対処法なのだそうで、風邪の対処法としては間違っているそうです。(ちなみに、「手を洗い、目鼻に触れない」が正しい対処法です。)これと同じことが、講義や研修でも起きていると、吉田さんは述べられています。

 本書の目的は、これまでの講義や研修における“悪い習慣”に着目して、より正しい教え方・学び方のポイントを提供することにあるそうです。

【目次】

プロローグ 私の「教え方」史
第1章 間違った習慣からの脱出
第2章 よりよい「学び」をつくるための5つのポイント
第3章 「学び」のサイクル
第4章 仕事や生活に活かす
第5章 「学び」をサポートするためにすべきこと
資料編
おわりに


【注目の3ポイント】

《1.これまでの間違った教え方の習慣とは?》

 現在、日本で行なわれている主流の教え方・学び方は、「工場モデル」という産業革命とほぼ同時期に生まれたものだそうです。その特徴は、標準化・外部コントロール・アメとムチ的アプローチ・細分化された断片的知識の講義などです。このような「工場モデル」には、「まじめ・暗い・退屈・閉鎖的・競争的・受動的」という印象があります。

 また本来、学びの主役は、一人ひとりの生徒であり、受講者です。教師や講師ではあり得ません。この関係が、逆転していることも吉田さんは指摘しています。

 さらに、講義を聴くだけでは、記憶に定着しないことについて、二千五百年前に老子の言葉を引用しながら説明されています。

 聞いたことは、忘れる。見たことは、覚える。やったことは、わかる。

 定量的な研究もあるそうで、見聞きしたことは2割程度しか、記憶に残らないそうです。口頭のみの講義がいかに非効率的なのかがよく分かります。

 これらの問題点に基づいて、これまでの方法を改善するためには、どうしたらいいでしょうか?私は、学ぶ側が体験しながら、楽しく、主体的に学べる場を提供することが必要があると考えました。本書には、具体的な改善のポイントを5つにまとめて解説があります。

《2.「学び」に実践してもらうためには?》

 見聞きしただけでは、大半が記憶からなくなると書きました。では、どうすれば記憶に保持されるようになるのでしょうか?それは、自分で体験したり、人に教えたりすることによって、飛躍的に記憶に残るようになるそうです。(定量的には80-90%記憶に保持されるようになるそうです)

 したがって、講義の最終目的が、学び手に講義内容を理解してもらい応用してもらうことであるならば、いかに“学び”を実践してもらうかについても考える必要がありますね。

 本書には具体的な方法があげられています。3つピックアップしておきます。

  ・Eメールによるニュースレター・メーリングリスト
  ・講師によるフィードバック
  ・参加者相互のピア・コーチング

 特に、Eメールを使ったメーリングリストは、「参加者同士が相互に情報交換したり、励まし合うこと」ところが良いそうです。使ってみます。
 
《3.「学び」をサポートするためには?》

 受講者の主体的な学びを作り出すために、本当に大切だと思った3つのポイントをあげておきます。

  1. 問いかけを基調にした教え方
  2. 思考力を養う教え方
  3. より良い人間関係を作るスキル

 (1)では、疑問点を洗い出して、答えを見つけさせるということです。思考を刺激するような「良い質問」を投げかけるのが良いそうです。

 (2)では、創造力を養うための「末広がりな質問」を考えさせることや、建設的な批判的思考力を養わせることが大切なのだそうです。

 (3)では、「学び」のコミュニティーを作ることを提案されていました。Eメールを使ったメーリングリストもその一つですね。


【読書後の感想ひとこと】

 講義やセミナーをすることがある人には、絶対オススメの一冊です。私は、教科書として何度も読むことになると思います。

 会議の仕方についても、書かれていて、『会議の技法』という本にも解説があるようなので読んでみます。


【関連記事】

● 戸田 昭直 相手がわかるように教える技術
 ものごとを教える準備について、記事にしています。

● 内海 正人 仕事は部下に任せよう!
 仕事を教える時は、本質を伝えることの重要性について、まとめています。

● 中谷 彰宏 昨日と違う自分になる「学習力」
 学びについて記事にしています。今回読んだ本と、相補的になっています。


【読みたくなった本】

  ■ 吉田 新一郎  会議の技法―チームワークがひらく発想の新次元 2000
  ■ トーマス アームストロング 「マルチ能力」が育む子どもの生きる力 2002
  ■ 小坂 敦子 ライティング・ワークショップ―「書く」ことが好きになる教え方・学び方 (シリーズ・ワークショップで学ぶ) 2007
  ■ ジェニ ウィルソン レスリー・ウィング ジャン 「考える力」はこうしてつける 2004
  ■ サイモン・フィッシャー World studies 学びかた・教えかたハンドブック 1991 ISBN: 978-4-8396-0061-7 (4-8396-0061-9)


【今日の折り目】

49折/230ページ 
・・・赤ペンチェックが入ったページ数を示しています。本の興味度を定量化しています。


【満足度】



(指標の目安)
5:とてもおすすめ,何度も読みたい
4:いい本
3:ふつう
2:う〜んちょっと
1:あんまりおすすめできません


【読書カウンター】

★★★★★ ★★★★★ 
★★★★★ ★☆☆☆☆
☆☆☆☆☆

今月は、あと9冊!


【バックリンク】

◦ 齋藤孝の「教え力」アップノート!
♪ 【週間ランキング】6/16 ~ 6/21【第1位】
◦ 会議の技法
◦ デキる上司は定時に帰る
◦ あなたの「天才」の見つけ方
♬ 【月間ランキング】6/1 ~ 6/30【第1位】
◦ ワークショップデザイン
◦ 超!部下マネジメント術 ~1/3の時間と労力で人が育つ~

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2008年6月18日水曜日

73: 思考の整理学


思考の整理学

外山 滋比古

1986

 今日は、外山さんの『思考の整理学』をご紹介します。ロングセラーなのだそうで、読むことにしました。


【目次】

I
グライダー
不幸な逆説
朝飯前
II
発酵
寝させる
カクテル
エディターシップ
触媒
アナロジー
セレンディピティ
III
情報の“メタ”化
スクラップ
カード・ノート
つんどく法
手帖とノート
メタ・ノート
IV
整理
忘却のさまざま
時の試練
すてる
とにかく書いてみる
テーマと題名
ホメテヤラネバ
V
しゃべる
談笑の間
垣根を越えて
三上・三中
知恵
ことわざの世界
VI
一次的現実
既知・未知
拡散と収斂
コンピューター
あとがき
文庫本のあとがきにかえて


【注目の3ポイント】

《1.人に教える時には》

 人間には、受動的に知識を得る能力と、自分でものごとを発明、発見する能力があります。したがって、受け身学習を促す教育法ではなく、あえて“出し惜しみする”教育法をすべきだと、外山さんは述べています。人に何かを教える場合に、このことを心得ておくべきですね。

 また、人はほめられて進歩するということも述べられていました。ほめながら、人を育てることも大切ですね。先日読んだ『相手がわかるように教える技術』を思い出しました。

《2.アイデアを出すためには》

 アイデアを出すためのコツを抜き書きしておきます。

 ・考えが良く浮かぶのは、三上であり三中である。
   三上とは、馬上・枕上・厠上のことです。三中は、無我夢中・散歩中・入浴中です。

 ・新しいものは、既に存在するものを結びつけることによって、生まれる。
   無から有ではないですね。

 ・心をゆったり自由にすると、面白いアイデアが浮かびやすい。
   リラックスして、考えようということですね。

 ・独創には、自分の頭で考え出した、他の追随を許さない着想が必要である。

 ・アイデアは寝かせておき、無意識の作用に任せると、セレンディピティを起こしやすくなる。

 ・転地療法のように、いつもと違う場所で考える。
   場所を変える。いいですね。実践してみます。

 ・何かを食べることによって、思考を整理する。
   リフレッシュし、物事をいったん忘れることも発想には大切なのだそうです。

《3.文章を書くためには》

 文章を書くのが遅い人の特徴があげられています。せっせと本を読み、知識を増やしていくことだそうです。そんな時には、まず書いてみることが良いのだそうです。

 また、気軽に、一気に最後まで書き上げるほうが良いそうです。そのあとから推敲を重ねることで、質が高まるのだそうです。

 三多が文章上達の三か条だそうです。三多とは、看多(多くの本を読む)・做多(文をたくさん作る)・商量多(多くを工夫し推敲すること)です。


【読書後の感想ひとこと】

 83年に出版いるのにもかかわらず、現在にもピッタリあてはまることばかり書かれていました。これと同じような感想が、他の書評ブログでも書かれています。超ロングセラーなのは、十分うなづけます。座右の書になりました。


【関連記事】

● 児玉 光雄 頭が良くなる秘密ノート
 コンピュータにできない仕事をするべきだと、児玉さんは主張しています。

● 本田 直之 レバレッジ・シンキング
 時間の使い方について、記事にしています。また、本書は時間割の効用についても解説されています。

● 戸田 昭直 相手がわかるように教える技術
 効果的に、人に教えるためのコツを記事にしています。


【参考サイト】

*F's Garage:思考の整理学
*自分の生き方をコントロール:思考の整理学
*情報考学 Passion For The Future:思考の整理学


【参考書籍】

1.レバレッジ・シンキング 無限大の成果を生み出す4つの自己投資術 本田 直之 2007
2.頭が良くなる秘密ノート 児玉 光雄 2003


【今日の折り目】

34折/223ページ 
・・・赤ペンチェックが入ったページ数を示しています。本の興味度を定量化しています。

【満足度】



(指標の目安)
5:とてもおすすめ,何度も読みたい
4:いい本
3:ふつう
2:う〜んちょっと
1:あんまりおすすめできません

【読書カウンター】

★★★★★ ★★★★★ 
★★★★★ ☆☆☆☆☆
☆☆☆☆☆

今月は、あと10冊!

***

2008年6月17日火曜日

相手がわかるように教える技術


相手がわかるように教える技術

戸田 昭直

2004

 今日は、戸田 昭直先生の『相手がわかるように教える技術』をご紹介します。わかりやすく仕事を伝えるために、この本を読みました。

 まえがきには、戸田先生が次のように述べられています。

 教え方は経験を積めば必ず上手になるというものではありません。書物をひもといて教えることの意味や方法を学んだり、上手に教えている人を観察し、直接お話を伺うなど、意識して教えるコツを勉強することが大切です。

 漫然と教えていたのでは、教え方が向上するはずがありませんね。しっかりとこの本に学びたいと思いました。

 教える準備のキーワードは、2W1Gなのだそうです。これを明確にするだけでとても伝わりやすくなりそうです。

  • Whom ?: 誰を教えるのか
  • Why ?: なぜ教えるのか
  • Goal ?: 目標は何か


【目次】

はじめに
第1章 教える技術を学ぶための五つの前提
第2章 七つのプロセスを踏んで教える
第3章 コミュニケーション能力を高める教え方
第4章 「やる気」を出させるにはこう教える
第5章 ここが肝心、教えるコツとツボ


【注目の3ポイント】

《1.センスを見抜いて適切に指導しよう》

 フランスで料理人としての将来性のある人材は、キッチンで任された簡単な作業をしながら、先輩の仕事を盗み見して覚えていくそうです。学ぶはまねぶですね。このように、仕事のセンスがある人を育てるのは、教える側の負担が少ないだけでなく、一緒に成果を上げることが楽しくなりますね。

 では、センスのない人はどのように指導すれば良いのでしょうか?ともすれば、能力がないと決めつけてしまって、放ったらかしになりがちです。しかしそれでは、教える側の指導能力も逆に疑われることになりかねませんね。

 そこで、戸田先生はこのような部下のタイプ別の教育法を紹介されています。

  1. 「やる気がない」部下 → 仕事の面白さを伝える
  2. 「やり方がわからない」部下 → 仕事の内容や手順を教える
  3. 「能力不足」の部下 → 不足している知識や能力を補う方法を教える

 さらに、要領の悪い部下や不器用な部下への対応の仕方についても説明されています。こちらも3つのパターンに分けられています。

  1. 何ごとにも消極的な部下 → 仕事を細分化して、達成したらほめる
  2. 業務に対する能力や経験が足りない部下 → 丁寧にわかりやすく説明して、何度も繰り返しやらせる
  3. 沢山の仕事を抱え、どれも中途半端な部下 → 段取りを教える

 手強いと思っていた人は、これで何とかなるような気がします。勉強になりました。

《2.7つのプロセスを経て効果的に教えよう》

 効果的に教えるための7つのプロセスが説明されています。まずは、その7つを列挙します。

  (1)いってきかせる
  (2)やってみせる
  (3)やらせてみる
  (4)結果を伝える
  (5)ほめて自信をもたせる
  (6)さらに良くなる方法をしめす
  (7)次の目標を設定する

 次にそれぞれの、プロセスにおけるポイントを書き出しておきます。

(1)「いってきかせる」の4つのポイント

  1. 目標は具体的に
  2. 現状と目標の差を分析する
  3. 目標達成の方法を決める
  4. 目標達成の期限を決める

(2)「やってみせる」の6つのポイント

  1. 失敗を恐れないように言って聞かせる
  2. ゆっくりやってみせる
  3. つまずいた人には対応する
  4. 見せ方を工夫する
  5. 喩えを使う
  6. フィードバックを受ける

(3)「やらせてみる」の3つのポイント

  1. 手順をしっかり理解させる
  2. 臨機応変に行なう
  3. ほめる

(4)「結果を伝える」の4つのポイント

  1. 結果から読み取れることを伝える
  2. 数値で伝える
  3. 評価項目を決める
  4. 評価の判断基準を明確にして改善を求める

(5)「ほめて自信をもたせる」の4つのポイント

  1. 良い点をほめる
  2. ほめてから欠点を指摘する
  3. 具体的に、ほめる
  4. タイミングよくほめる

(6)「さらに良くなる方法をしめす」の3つのポイント

  1. 進歩した点を評価する
  2. 改善点は、1つか2つに絞る
  3. 具体的に指摘する

(7)「次の目標を設定する」の4つのポイント

  1. 達成目標の優先順位を決める
  2. 具体的な行動目標をつくる
  3. 教育の方法を考える
  4. 実行計画を立てる

《3.カウンセリングマインドで受け入れよう》

 コミュニケーションにとても参考になった、カウンセリングマインドの3つの条件を書き出します。

条件1:一致
 先入観なしに相手を受け入れて、自分も相手の見方と同じものの見方をしてみようとする姿勢のこと。

条件2:無条件の積極的理解
 相手を肯定的に受け入れようとする姿勢のこと。

条件3:共感的理解
 相手の立場になり、相手の話からその気持ちを積極的に理解しようとする姿勢のこと。

 まずは、相手の話を聴くことが、何よりも大切ですね。


【読書後の感想ひとこと】

 教えるための7つのプロセスを読んで、山本五十六さんの言葉を思い出しました。

 やってみせ いってきかせて させてみせ ほめてやらねば 人は動かじ

 また、本書は、2006年に文庫化されたようです。よろしければ、どうぞ。

 ◆ 戸田 昭直 相手がわかるように教える技術 2006


【関連記事】

● 仕事は部下に任せよう!
 部下に教える簡単なコツを記事にしています。


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2008年6月16日月曜日

72: 論理的な話し方が身につく本


論理的な話し方が身につく本―ストーリーの組み立てから説得テクニックまで

西村 克己

2006

 今日は、西村 克己 先生の『論理的な話し方が身につく本』をご紹介します。論理的に相手を納得させるために、この本を読みました。

 本来、話が苦手な人はいません。苦手意識を持っているだけです。

 と、西村先生は述べられています。「自分は話すのが苦手だ」と、余計な心配をするから、自意識過剰になって、必要以上に緊張して、話せなくなるという悪循環に落ち入るのだそうです。したがって、論知的に話す前の、第一歩として、心の準備が必要なのですね。


【目次】

はじめに
第1章 論理的に話す前の心構え
第2章 論理的に話す基本技術
第3章 論理ストーリーを組み立てる技術
第4章 どんな時でも話題に困らない技術
第5章 論理的に相手を説得する技術
第6章 論理的に話すための「聞く」技術
第7章 プレゼンで説得する技術


【注目の3ポイント】

《1.話す前に心構えを持とう》

 緊張してあがってしまうことは良くあることですよね。その“あがり”を防ぐ3つの心構えが紹介されています。

  1. 自信を持つ
  2. 相手の評価を気にしない
  3. 何かを伝えようと念じる

 1.の『自信を持つ』は、聴いているほうにとっても重要ですね。自信なさげに説明されると「大丈夫かな?」と思ってしまいますから。話すほうとしては、聴衆がいるからこそ緊張してしまう面があると思いますが、「聴きに集まってくれている」、「注目されている」時点で、既に自分に自信を持っていいのだと思いました。

 2.の『相手の評価を気にしない』は、不安を抱えながら話すと注意散漫になるということを西村先生は指摘していいます。

 3.の『何かを伝えようと念じる』は、主張を一本に絞る。ということだと考えています。つまり、言いたいことを決めてしまい、後はそれを支持する事実や意見、ならびに、現段階で明らかになっている問題点を説明していくといいのだと思います。そうすると、話の全体が、ピラミッドストラクチャーに自然に構成されていくと思います。

《2.論理を組み立てて、ストーリーを話そう》

 “三角ロジック”という、論理的に話す三大要素が説明されています。それは、次の3つです。

 (1)主張(結論・意見)
 (2)論拠(一般的な理由付け)
 (3)データ(統計・事実・具体例)

 主張→データは、"Why ?(なぜ)"で、論拠→主張は、"So What ?(だからどうした)"という関係になります。論拠→データは、"Because(なぜなら)"ということだと理解しました。

 あと、参考になった事柄を列挙しておきます。

 *帰納法と演繹法
 *事実と判断は区別する
 *相手に合わせて話をする
 
《3.プレゼンテーションで相手を説得しよう》

 図解を使って、プレゼン資料をつくるというコツが参考になりました。いきなり、シートを作りはじめるのではなく、絵コンテを先に作成すると全体がまとまりやすいのですね。それから、アウトラインをつくって、全体の骨格を固めて、詳細を肉付けしていくという流れですね。

 実際に自分でもやってみると抜けやもれが少ない統一感のあるスライド集を作ることができました。


【読書後の感想ひとこと】

 西村克己先生は、芝浦工業大学で工学マネジメントをご研究されている先生なのだそうです。図解思考の本など書かれていて、これまでにいくつか読んでいます。非常にわかりやすい文章なので、どの本も理解が深まります。

 普段、大学にいると専門的になるので、文章を書くにも、話すにも、伝わりにくくがちです。西村先生のように、広く読まれる文章を書いていきたいと思いました。


【今日の折り目】

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2008年6月15日日曜日

【週間ランキング】6/9 ~ 6/14

 日曜日は、今週読んだ本の『折り目と満足度』から計算したポイントをカウントダウンします。本のタイトルは、本ブログの記事にリンクしています。


【第4位】 74 p 「わかった」と言わせる説明の達人に変わる本

「わかった」と言わせる説明の達人に変わる本

中谷 彰宏

2004

第4位】 74 p 「できる人」の話し方、その見逃せない法則

「できる人」の話し方、その見逃せない法則

ケビン ホーガン

2002

【第4位】 74 p 栗田昌裕の「一夜づけ」超スピード勉強法

栗田昌裕の「一夜づけ」超スピード勉強法

栗田 昌裕

2002

第3位】 79 p 頭が良くなる秘密ノート

頭が良くなる秘密ノート

児玉 光雄

2003

【第2位】 81 p 段取り力

段取り力―「うまくいく人」はここがちがう

斎藤 孝

2003

【第1位】 87 p 伝わる・揺さぶる!文章を書く

伝わる・揺さぶる!文章を書く

山田 ズーニー

2001

【ちょっとひとこと】

 今週の平均は78 pでした。

 今週も、このブログを読んでいただき、本当にありがとうございました。来週もお楽しみに。

 自分で読んで、自分の興味度と満足度を数値化してランキングしているのは、もしかしてこのブログくらいなのでしょうか?


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2008年6月14日土曜日

71: 栗田昌裕の「一夜づけ」超スピード勉強法


栗田昌裕の「一夜づけ」超スピード勉強法

栗田 昌裕

2002

 今日は、栗田 昌裕先生の勉強法についての本をご紹介します。指回し運動で有名で、速読法などの高速学習法を確立された先生ですね。速く学びたいので、この本を読みました。


【目次】

はじめに
第1章 「一夜づけ高速学習法」とは何か
第2章 高速入力を可能にする技術
第3章 高速理解を可能にする技術
第4章 大量記憶を可能にする技術
第5章 高速学習を支える身体技術
第6章 高速学習を遂行する技術
おわりに


【注目の3ポイント】

《1.短い発想時間が良いアイデアを生む!》

 ものごとは、時間をかければ良いという訳ではありません。以前、本田さんの『レバレッジ・シンキング』を読んで、時間をかけ過ぎるデメリットについて、記事にしましたね。

 栗田先生は、アイデア発想にもこの考え方が応用できることを、ご自身の実体験に基づいて、説明されています。構想2日で書き上げた論文を、各省庁後援の論文コンテストに投稿し、受賞されたそうです。

 そこで、このような体験から「発想時間はむしろ短いほうがよい」という考えをもたれたそうです。その理由については、「かける時間によって潜在意識の働き方が異なっている」という事実と「潜在意識は加速して用いれば用いるほど、より高度な性能を発揮する特質がある」からだそうです。

 潜在意識についての、重要な知見です。憶えておくと良さそうですね。


《2.体と刺激すると脳が活性化する》

 歩きながら発想するとよいと言われますね。このように、体を動かしながら考えるということは、脳にとっても良い刺激になるのでしょう。栗田先生は簡単にすぐできる運動を紹介されていますので、あげておきます。

  1. 指回し体操
  2. 眼球運動
  3. 手の運動
  4. 足指の運動
  5. 肩回しの運動

 築山 節先生の『脳が冴える15の習慣』を読んだ時にも、運動の効用について書いたことを思い出しました。それと一緒に、しこをふんだり、肩をぐりぐり動かす斎藤先生のことも思い出してしまいました。インパクトありますよね教授がすると・・・(^^)
 
《3.総智力を高める8つの原理》

 総智力とは、知的情報処理能力を総合的に発動させ、結集して事に当たる営みのことです。ちょっとカッコいいですね。この力を高める8つの原理があげられています。

 (1)拡散原理:物事を広げる方向にとらえて応用していく考え方とそのように行動する姿勢
 (2)集約原理:物事をまとめあげていくようにする考え方と行動の姿勢
 (3)並列原理:複数の戦略を用いて努力をしていく姿勢
 (4)直列原理:1つひとつの出来事や物事をきちんととらえ、達成していく姿勢
 (5)共鳴原理:複数のシステムを互いに増幅し、応用して生かしていく姿勢
 (6)干渉原理:逆に複数のシステムをお互いに抑え合わせるように、応用して用いる姿勢
 (7)動的原理:動きの中で物事を生かし、応用していく姿勢
 (8)静的原理:動きがない状態を実現して、物事の認識を深め、活路を見出す姿勢

 これらの原理を、円形に配置して憶えて、見通しよくとらえながら活用していくと良いそうです。ちょっと難しいので、詳しく勉強してみます。


【読書後の感想ひとこと】

 栗田先生の学習法(特に速読法)にも、興味があり昔カタログを取り寄せたことがあります。講座に行ってみようかなと思いました。

 本書は、2007年に文庫になったようです。また、2008年には図解版が出版されています。

 ◆ 栗田 昌裕 「一夜づけ」超スピード勉強法 2007
 ◆ 栗田 昌裕 [図解]「一夜づけ」超スピード勉強法 2008


【関連記事】

● 本田 直之 レバレッジ・シンキング 無限大の成果を生み出す4つの自己投資術
 本田さんの超効率的シンキングについて記事にしています。

● 築山 節 脳が冴える15の習慣
 脳の準備運動についてまとめています。

● ポール・R・シーリィ あなたもいままでの10倍速く本が読める
 フォトリーディングの本を紹介しています。

● 斉藤 英治 頭の回転が良くなる10倍速読術
 速読術の本を紹介しています。


【参考サイト】

SRS研究所 | 速読法 | 速読 トレーニング
 栗田式SRS能力開発法・SRS速読法の公式ホームページです。


【参考書籍】

1.斎藤 孝 アイディアを10倍生む考える力  2006
 アイデア3分について書かれています。


【読みたくなった本】

  ■ 栗田 昌裕 [図解]「一夜づけ」超スピード勉強法 2008


【今日の折り目】

28折/206ページ 
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2008年6月13日金曜日

70: X-Ray


X-Ray

Nick Veasey

2008

 Nick Veaseyさんの、X-Rayをご紹介します。DesignWorksという、ほんとうにグラフィックデザインからプロダクトデザインまでクリエイティブなBLOGで見つけた写真集です。

 きれいですよね。




【参考サイト】

DesignWorks:飛行機から花まで。様々な物をX線で撮影する「X-RAY」

NICK VEASEY | X-RAY PHOTOGRAPHER | X-RAY PHOTOS / PHOTOGRAPHY / FILM / ABSTRACT / ART


***

69: 「できる人」の話し方、その見逃せない法則


「できる人」の話し方、その見逃せない法則

ケビン ホーガン

2002

 今日は、ケビン ホーガンさんの『「できる人」の話し方』をご紹介します。人に伝わる話し方を学ぶために、この本を読みました。

 序章には、まず、人に動いてもらう時の前提として、「人々はだれしも快・不快の原則に従って生きている」ということをあげています。その前提をふまえて、「できる人」は、ある特定のやり方で他人に影響を与え、人を動かしたり、欲しいものを手に入れることが出来るそうです。このとき、大原則となるのは「ウィン/ウィン」なのだそうです。


【目次】

はじめに
序章 話し方に、10倍説得力を持たせる
第1章 「できる人の話し方」9つの法則
第2章 常識をくつがえすパーソナルパワーをあなたに
第3章 人を動かす効果が10倍上がる「道具」
第4章 「説得」の天才は身体を使う
第5章 「自分のタイプ」と「相手のタイプ」
第6章 絶対に断れない「提案」の話術
第7章 「脳のフィルター」を武器にする
第8章 「なるほど!」をひきだす交渉術
まとめ


【注目の3ポイント】

《1.「できる人」はOBTで話す》

 OBTとは、Outcome Base Thinking(結果を想定した思考)のことです。これをすることで、一番欲しいものや、必要なものはなにかを自分で決めることができるし、どうやったら手に入れることができるかもわかるようになる。

 これは、夢や欲望を具体化し、獲得する経路を計画して、少しずつ実行するということですね。熊谷正寿さんの『一冊の手帳で夢は必ずかなう - なりたい自分になるシンプルな方法』を思い出しました。

《2.「できる人の話し方」の法則》

 この本の、鍵となる9つの法則を抜き書きします。

 個人的には、プレゼントがプレッシャーになる「お返し」の法則が気になりました。なぜなら、勝間さんのGIVE 5条の法則(『効率が10倍アップする新・知的生産術—自分をグーグル化する方法』)と関わると考えたからです。勝間さんは、TAKEを求めずに、与え続けるように勧められています。これは一見、一方的なようですが、受取側として、潜在的に“お返し”をしようと、思わせているのだなあと私は理解しました。
  1. 「お返し」の法則
  2. 「比較」の法則
  3. 「友人」の法則
  4. 「期待」の法則
  5. 「関連づけ」の法則
  6. 「一貫性」の法則
  7. 「希少価値」の法則
  8. 「順応」の法則
  9. 「権力」の法則
 
《3.相手を引きづり込むうまい質問》

 先日、中谷さんの『「わかった」と言わせる説明の達人に変わる本』で、ネガティブな意見に関して記事にしました。その対処法のひとつが、書かれていました。

 その対処法とは、「相手の意図・価値観・ポリシーをまずは理解すること」です。

 これらを理解するために、相手に問いかけけることによって、具体的な反対意見を聴くことができます。また、その後の会話の方向性を考える材料になります。

 また、「メタ・プログラム」を利用するのも1つの手だと思います。「メタ・プログラム」とは、コンピュータのプログラムのように、内面的に無意識で行われる、人それぞれの情報処理のフィルターのことです。したがって、この「メタ・プログラム」を知ることができれば、相手の心理状態を理解することが可能になるそうです。


【読書後の感想ひとこと】

 ポイントでは、取り上げませんでしたが、成功する7つのプレゼンテーションのポイントも参考になりました。


【関連記事】

● 中谷 彰宏 「わかった」と言わせる説明の達人に変わる本
 反対意見を持つ人との関わり方について記事にしています。

● 勝間 和代 効率が10倍アップする新・知的生産術—自分をグーグル化する方法

【参考書籍】

1.竹内 一郎 人は見た目が9割 2005

2.熊谷正寿 一冊の手帳で夢は必ずかなう - なりたい自分になるシンプルな方法 2004

3.勝間 和代 効率が10倍アップする新・知的生産術—自分をグーグル化する方法 2007

【今日の折り目】

32折/238ページ 
・・・赤ペンチェックが入ったページ数を示しています。本の興味度を定量化しています。


【満足度】



(指標の目安)
5:とてもおすすめ,何度も読みたい
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● 一冊の手帳で夢は必ずかなう

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2008年6月12日木曜日

68: 「わかった」と言わせる説明の達人に変わる本


「わかった」と言わせる説明の達人に変わる本

中谷 彰宏

2004

 今日は、中谷 彰宏さんの『説明の達人』をご紹介します。本の見開きに、せっかくいいアイデアが浮かんでも、説明がヘタで説得できない人」のためにこの本を書きました。と書いてあったので読みました。

 プロローグには、「日常生活のコミュニケーションは、説明で成り立っているものがたくさんあります。」と書かれています。説明することの重要性があらためて感じられました。


【目次】

プロローグ
1章 説明の達人になる意識革命。
2章 相手の心を開くコツ。
3章 わかりやすい説明のコツ。
4章 相手の興味を引くコツ。
5章 100人を説得するコツ。
6章 絶対にくつがえせそうにない相手を、くつがえすコツ。
7章 もっと聞きたいと言わせるコツ。
エピローグ


【注目の3ポイント】

《1.どうしたら相手に伝わるのか?》

 説明の仕方を学ぶよりも大切なことがあると、中谷さんは言います。それは、「どうしたら相手にわかってもらえるか?」をまず考えることです。

 それから、たとえ込み入った説明をする必要があっても、「簡単なご相談なんですが、・・・」と切り出して、大まかな概要を簡単に話すのがよいそうです。

《2.噂は短い話だからこそ広まる》

 説明は短いほうがよいということなのですが。中谷さんは、非常にわかりやすい喩えをつかってこれを説明しています。引用しましょう。

口コミで伝わるものはエネルギーを持っています。
説明に60分もかかる話は口コミになりません。
口コミで伝わる話は、マックス1分で説明できるものです。
どんな都市伝説も1分で伝わる話です。
1分以上かかる都市伝説は広まりません。
「○○って、△△らしいよ」と言うだけで、15秒かかります。
うわさは15秒の説明です。

 また、細かく説明すればするほど、相手には伝わりにくくなるそうです。「一言で言えば」と言われたほうがわかるそうです。シンプルに説明するのが良いということですね。

《3.ネガティブなポイントや痛いところを、進んで説明しよう》

 はっきりとしたネガティブなイメージを持っている人は、実は説得しやすいそうです。それは、その人が、一点の納得できないポイントを握っていることを示しているからです。それを越えれば、逆にすぐに納得してくれるそうです。

 また、痛いところをつかれると、普通イラッとしてしまいますよね。そんなときは、ムッとする代わりに、「そこなんです」と言って、相手に賛成するのが良いそうです。なかなか難易度が高い、切り返しですけれど、使いこなしたいフレーズですね。

 話は変わりますが、大人数に説明する場合は、理解してくれそうな人を優先的に説明するのがコツだそうです。そうすると、今度は、その人が自分の考えを後押ししてくれるそうです。これもなかなかいいポイントですよね。企画などを推進したいときなどに最適だと思います。


【読書後の感想ひとこと】

 説明には、語り手の精神状況がもろに出るのだそうです。たしかに、第三者として、誰かが相手に説明している時に、イライラしているとそれを感じてしまうことありますよね。気をつけないといけませんね。

 昨日、このブログの記事に、『「読むが価値!」【ビジネスブック・ミシュラン】』を運営されている鹿田尚樹さんから、コメントを頂いていることに気づきました。あたたかいメッセージがとてもうれしかったので、一言書こうと思いました。別の本を紹介していた時に、鹿田さんの『アライアンス仕事術』の記事を思い出して、言及したのがきっかけです。沢山のビジネス書を解説されていて、毎日読ませていただいてます。皆様も是非、鹿田さんのブログに訪れてみてください。鹿田さんありがとうございました。これからもよろしくお願いします。


【関連記事】

● 久恒 啓一 図で考えれば文章がうまくなる

● 徳力 基彦 デジタル・ワークスタイル
 鹿田尚樹さんのコメントを頂いた記事です。

【参考サイト】

an-web (中谷彰宏公式サイト)


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