2009年9月8日火曜日

母性の経営


「組織をリードするために必要の2つのタイプとは?」

リーダーシップには、父性と母性の2種類に分類できるそうです。

こんにちはchampleです。

今回ご紹介するのは、久野 康成さんと井上 ゆかりさんの『母性の経営』です。父性と母性のリーダーシップとはそれぞれ模範的リーダーと寛容的リーダーのことです。1つの目標に対して、父親的に引っ張るリーダーシップとそれを母親的にフォローするリーダーシップです。

子供を育てるときは、父親と母親にそれぞれ役割があります。1人2役は難しいですね。同じことが経営(リーダーシップ)にも言えます。これまでのリーダー論では、このどちらかに偏って述べられてきました。しかし、2つのリーダーシップが揃って初めて、人を目的に導けるようになることに気付きました。

本書は、経営者の田宮さんとマネジメントセラピストの宮崎さんの会話で進行するユニークな構成になっています。

それでは、さっそく見てみましょう!

【概要】

第1章 経営問題の解決には、「母性」が必要!?

経営者の言葉は、組織の下部にまで伝わらない・・・。組織と個人の目標が一致しないことは、企業経営において、大きな障害となる・・・。

極端な「個人主義」になってしまった人は組織に受け入れられづらい。

志は社会性のある目標だから、感化されて支援したいと思う人が集まってくる可能性が高い。

3人の石切職人の話。

「志」は、社会性のある夢と表現されていて、他人と協力しながらいい仕事をするためには必要なことですね。3人の石切職人はそれぞれ、「金・技・志」のために働いている様子を象徴しています。「志」を持って仕事をしたいですね。

第2章 仕事が上手くいかないのは、コミュニケーションのせい?

相手を知り、自分を知ってもらう。

『隠された窓』を広げるには、自己開示していくしかない。

信頼関係を築くためには、まず「聞く技術」を磨き、相手からの自己開示を促すこと。次に、「話す技術」を磨き、相手へのフィードバック能力を高めなければならない。

コミュニケーションに悩む佐伯さんが登場します。自分を知ってもらうためにすべきことを宮崎さんから聞かされます。「聞く技術」であるアクティブリスニングがとても参考になりました。

第3章 会社選びと男選び!?

ライフカレンダーを立てる。

仕事と結婚に悩む江藤さんが登場します。自分の人生のこれまでとこれからを見直すことで、今後の指針を立てることができたようです。

第4章 仕事・家庭・自分何が一番大事?

人生の「器」や「志」を測定する。

衰退に向かう成長と、次の成長軸への移行。

近江商人の三方両得。「売り手よし、買い手よし、世間よし」

本部長の杉田さんが登場します。高いスキルを持ちながら、杉田さんは悩んでいます。行き詰まった時には、次の成長の可能性を考えることを指摘されて、新たな挑戦を見つけています。

第5章 母性の経営マネジメントセラピー

母性型のアプローチを成功させるには、父性型のリーダーシップや思考法を理解する必要がある。

母性型リーダーの役割は、教育機能と父性型リーダーへのフィードバック。

第6章 顧客と社員を満足させる感動経営

本当のブランディングとは、特別なイメージ戦略ではなく、企業が創り出すモノそれ自体から構築されるもの。

企業だけでなく人にも当てはまりますね。そもそもブランドとは物から生まれたイメージであって、第三者が抱くものですからね。

第7章 告白

成功とは、次の成長のための最大の試練。

ABC理論。(Activating Event, Belief, Consequence)
既に起こってしまった出来事を我々は変えることはできない。その代わり、その受け止め方は変えることができる。例えばコップに残った半分の水。

怒りを感じたときは、その原因を探り、対策を考えて行動する。哀しいときは、事実を受け止め前向きに考え方を修正していく。


【読書の目的】

母性の経営について概要を知り、マネジメントに応用する。


【マインドマップメモ】



【感想】

初めて『母性の経営』というタイトルを見たときは内容が全くイメージできませんでしたが、登場人物の宮崎さんと田宮さんの会話を追いながら『母性の経営』を知ることが出来ました。

リーダーシップには、これまでの父性型リーダーに加えて母性型が必要であるということがよく分かりました。この新しい母性型のマネジメントセラピーは、経営者の方や、リーダーにぜひ知ってもらいたいですね。

株式会社人財開発 普光江 様、本書をご恵贈頂き本当にありがとうございました。


【今日紹介した本】

■ 母性の経営 久野 康成,井上 ゆかり 2009


【関連記事】

● もう人で悩みたくない! 店長のための採る・育てる技術


【読みたくなった本】

■ できる若者は3年で辞める!―伸びる会社はできる人よりネクストリーダーを育てる
久野 康成 2007



【やまかわポイント】

68 pt


【目次】

プロローグ
第1章 経営問題の解決には、「母性」が必要!?
第2章 仕事が上手くいかないのは、コミュニケーションのせい?
第3章 会社選びと男選び!?
第4章 仕事・家庭・自分何が一番大事?
第5章 母性の経営マネジメントセラピー
第6章 顧客と社員を満足させる感動経営
第7章 告白
エピローグ


【バックリンク】

◦ 『母性の経営』が紹介されました!【18】|久野康成公認会計士事務所/株式会社東京コンサルティングファーム(TCF)の 【起業家応援ブログ】
当ブログを紹介して頂きました。有り難うございました。

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