2012年1月26日木曜日

【新刊】なぜ日本は破綻寸前なのに円高なのか 藤巻 健史

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今日は、2012年1月27日に幻冬舎から発売される藤巻 健史さんの新刊『なぜ日本は破綻寸前なのに円高なのか』をご紹介します。幻冬舎さんの新刊は3冊連続紹介になりました。ラッシュですね。

著者の藤巻 健史さんは、モルガン銀行では「伝説のディーラー」と呼ばれ、投資家のジョージ・ソロス氏のアドバイザーも務められた方です。このブログでも、国際未達によるハイパーインフレの可能性を示唆した『マネー避難 危険な銀行預金から撤退せよ!』を以前ご紹介しています。

本書では、最近の円高の理由、円高の危険性と対応策、金融知識の誤解などについてわかりやすく解説されています。もちろん、円の暴落に備えて個人の対策案が書かれています。ですので、資産の多寡に関わらずぜひ一読をお勧めします。

経済ニュースが伝えるように、円高の影響は産業の空洞化だけではありません。火災保険に入るように、最悪を想定して対策しておくことはけっして無駄ではないと思いました。

本書の目次はこちらです。

Part 1 国力が弱いのになぜ円は強いままなのか
Part 2 それでも2012年は円安になる理由
Part 3 個人はどう対処したらよいか
Part 4 円安政策、時すでに遅し
Part 5 一足先に地獄をみた国々
Part 6 諸悪の根源は円高にあり
Part 7 為替・金融に関するトンデモない誤解と嘘
付録 世界一わかりやすい「為替」の授業


なぜ日本は破綻寸前なのに円高なのかなぜ日本は破綻寸前なのに円高なのか
藤巻 健史

幻冬舎 2012-01-27


【関連記事】

マネー避難 危険な銀行預金から撤退せよ! 藤巻健史

... 国債が未達になりハイパーインフレになれば円の価値が暴落します。そうなると、何年もかけてコツコツ貯めた100万円がタクシー1回の乗車でなくなってしまうこともあるのです。かなり衝撃的! ...





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2012年1月25日水曜日

【新刊】あなたの中の異常心理 岡田 尊司

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今日は、2012年1月27日に幻冬舎から発売される岡田 尊司さんの新刊『あなたの中の異常心理』をご紹介します。

著者の岡田 尊司さんは、精神科医として京都大学大学院で研究者に従事されていて、作家でもあります。『境界性パーソナリティ障害』、『人はなぜ眠れないのか』、『この世の中を動かす暗黙のルール』などの著書で知られています。

正常と異常の差は、紙一重であり、誰しもが不可解な衝動を実は心に持っているもの。本書によると、完璧主義やコンプレックスなどの性格にも異常心理につながる落とし穴があるとのこと。自分の精神バランスを上手く保ちながら、ストレスやトラブルから身を守るすべが身につきます。

本書は男女年齢問わず、いろいろな方に参考になる本です。

本書の概要と、目次をご紹介します。



あなたの中の異常心理 (幻冬舎新書)あなたの中の異常心理 (幻冬舎新書)
岡田 尊司

幻冬舎 2012-01-28


はじめに あなたの影があなたを操る
第1章 本当は怖い完璧主義
第2章 あなたに潜む悪の快感
第3章 「敵」を作り出す心のメカニズム
第4章 正反対の気持ちがあなたを翻弄する
第5章 あなたの中のもう1人のあなた
第6章 人形師か愛せない
第7章 罪悪感と自己否定の奈落
おわりに 異常心理の根底にあるもの


【関連記事】
人はなぜ眠れないのか 岡田 尊司

... 著者は『パーソナリティ障害』『子どもの「心の病」を知る』などの著書で知られる精神科医の岡田尊司。 睡眠障害には自覚ないことも多いとのこと。 まずは自分の睡眠を知る ワークで現状を確認したい。 そして、よい睡眠に必要なこと、しては ...




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2012年1月24日火曜日

【新刊】大往生したけりゃ医療と関わるな 中村 仁一

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今日は、2012年1月27日に幻冬舎から発売される中村 仁一さんの新刊『大往生したけりゃ医療と関わるな』をご紹介します。

著者の中村 仁一さんは、老人ホームの診療所に勤務する70代の現役医師で、数百例の「自然死」を通して、「治療せずに、がんで死ぬのが一番」という結論にたどり着いたそうです。また、ご自身が主宰する「自分の死を考える集い」は、16年続いています。

病に冒された年老いた人間に何もしないなんて、一見、薄情なことです。でも、本書では年老いた人体に備わる優れた機能の解説や、筆者の実体験を読めば、何が何でも治療してしまおうという価値観が、むしろ自然の摂理に反しているようにも思えます。

文章がとても小気味よく書かれているため、「医療に関わるな」という高齢者医療への強いアンチテーゼが、すっと頭に入ってきます。

本書は、高齢者自身が自分の生き方を考えるのに最適な本であるだけでなく、高齢者を抱える家族が人生について話し合うきっかけにもなる良書です。

本書の概要と、目次をご紹介します。



大往生したけりゃ医療とかかわるな (幻冬舎新書)大往生したけりゃ医療とかかわるな (幻冬舎新書)
中村 仁一

幻冬舎 2012-01-28


第1章 医療が“穏やかな死”を邪魔している
第2章 「できるだけの手を尽くす」は「できる限り苦しめる」
第3章 がんは完全放置すれば痛まない
第4章 自分の死について考えると、生き方が変わる
第5章 「健康」には振り回されず、「死」には妙にあらがわず、医療は限定利用を心がける
第6章 私の生前葬ショー




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2012年1月7日土曜日

「決められない」人の意思決定トレーニング 加藤 昭吉

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今日ご紹介する『「決められない」人の意思決定トレーニング』は、2005年に日経BP社から発行された本です。最近、職業の選択をする必要があり、意思決定について書かれた本を探していたところ、本書を見つけ読みました。主な書評ブログでは紹介されていない本ですが、何度も読み返したい1冊になりました。

著者は株式会社オルタナ・プランニング代表取締役の加藤昭吉さんです。加藤昭吉さんは、1964年に新しい工程管理手法であるPERTについてまとめた論文で日本土木学会賞と日本経営文献賞を受賞されています。著書は、超ロングセラーの『計画の科学<』、『考え方の時代―仮説からの発想』、『決定の科学―「予測と計画の時代」の思考と手法』などがあり、『「計画力」を強くする』は、小飼さんやsmoothさんに書評されていますね。

まずは、本書の目次をご紹介します。



第1章 無意識のうちに日本人特有の意思決定パターンにはまっていないか
第2章 意思決定に欠かせない状況の事実認識は的確か
第3章 意思決定は代替案の探索と選択に頭を使え
第4章 意思決定には不確かさと上手に付き合う知恵がいる
第5章 意思決定には確率的勘を大切に
第6章 意思決定の“最後の一歩”はアニマルスピリットで


意思決定にまつわる、たくさんの史実・金言だけでなく現実社会での経験談が紹介されていて、日本人特有の「決められない」気質を鋭く指摘しています。1章を読んでいると、本のタイトルを『日本人のための意思決定トレーニング』にしてもいいくらいです。また、意思決定の弱さを克服するために必要となる思考トレーニングについても詳しく述べらています。意思決定の過程では、正しい事実認識に始まり、代替案の準備とリスク確率の把握、そして最終的な“勘”を使った決定が重要なステップです。

私が着目した文章をピックアップして引用します。

p. 18
未来はどこまでいっても不確かなので、リスクは最初から敬遠しないで一生付き合わないといけない相手なのである。

p. 18
明日以降のことが確実にわかってしまったら、人間は働かなくなってしまうだろう。事実、人間は論理的に確実に予測できてしまうことや、先が見えてしまう事柄にはあまり興味を示さない。

p. 34
駄目なものはどんなに努力しても駄目だし、途中で駄目だとわかれば潔く見切るべきなのに、日本人は事の理非に立脚したメリハリのある意思決定が依然として性格的に苦手なのである。

p. 41
人間は動くことや、動くことによって変わることを善しとする根源的な性格を有しており、「変わること」に大変興味を持っている生き物なのである。だから、変化から隔絶されると単調さに耐えられなくなって、憂鬱になったり不安になったりする。

p.149-50
シェイクスピア
「人の運命には満潮と干潮とがあり、この二つの潮の流れと勢いを機敏に捉え得る者のみ、よく幸福の彼岸に達し得る」

p. 170-1
坂本竜馬も桂小五郎も、そして高杉晋作も、幕臣だった勝海舟も山岡鉄舟も暇さえあれば賭けごとをやっていたと言われている。不確かなことを成し遂げる意思決定には多分に賭け的要素が伴うので、確率的勘を磨くうえで賭けごとから教えられたことが多かったからではないかと思われる。

p. 194
そもそも、「意思決定の前に完全な見通しを求める者は、意思決定そのものができなくなってしまう」というのが意思決定におけるパラドックスで、それは人間の情報収集力や認知力に限界があるからである。確かに、論理は途中までの道案内には役立つが、意思決定の最後の段階では主役の座から降りてしまう。


読んでいて深く納得したのが、18ページから引用した文章です。人は安定した道を選びたがるくせに、先が見えたらとたんにやる気をなくすのが人間の性。だから、41ページにあるように本能的に私たちは変化を求める生き物なのだと理解しました。170ページで示されているように、偉人たちが賭け事に興じていたのも、動物的“勘”を磨くためのものという考察がとても興味深い。ちなみに、149ページの人生のバイオリズムについては、『潜在能力が目覚めるバイオリズムーあなたを100%成功させるルールー』を合わせて読むと知識がより実用的になります。

豊富な先人の智恵を反芻しながら理解していくと、読むのに少し時間がかかりますが、非常に内容が濃いので手元において何度も読み返すほうが効果的な1冊です。仕事、結婚、投資など人生のあらゆる状況に必要な意思決定力が身につく本です。

「決められない」人の意思決定トレーニング「決められない」人の意思決定トレーニング
加藤 昭吉

日経BP社 2005-08-05

my評価 ★★★★★


意思決定の類書として『意思決定力』『選択の科学』『もう決断力しかない―意思決定の質を高める37の思考法』を、直感系では『直感を磨けば何でもスイスイうまくいく!』と『カンの正体 「直勘力」で逆境に強くなる (知的発見!BOOKS)』を読みたい本リストに入れました。

ほぼ日刊 山といえば川
「決められない」人の意思決定トレーニング

【関連記事】
決断力
決断における「論理思考の限界」についてまとめています。

直感力



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2012年1月1日日曜日

山といえば川新年のご挨拶2012

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明けましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。

年末に今年の目標達成度を確認するために、今年は年始に具体的な目標を立てることにしました。

① アクセス
『山といえば川総まとめ2011』で発表した通り、昨年は3,5000人の方に読んで頂き、64,000PVを達成しました。ということで今年の読者数は、50,000人、100,000PVを目標にします。

② 更新頻度
不定期更新になりがちだったので、思い切って『山といえば川』は週1(土曜日)の更新をとりあえずの目標にします。50冊以上はきちんと紹介できればと考えています。ポイントまとめ記事や、新刊案内記事は随時投稿する予定です。

③ 記事内容
土曜日の記事は基本的に書評とし、それ以外の日の投稿は、ポイントをまとめた内容や新刊や買った本の紹介をしていきます。また、今年から読後の評価を★で残していくことにします。今年は記事数が少ないので、★3以上の紹介が多くなると思います。

My評価
 ★5 何度も読みたい
 ★4 読んで良かった
 ★3 ふつう
 ★2 ちょっと物足りない
 ★1 イマイチ・・・


今年も読者のみなさんのためになる記事をしっかり書きます。応援して下さっているみなさんに感謝しつつ、頑張ります。


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