直感力 「上手に決断できる人」になる脳力トレーニング
児玉 光雄
まず、先日投稿したエントリを引用します。
14.では、初めてであったものをパターンにはめ込まないためには、五感で感じることが大切だそうです。また、抜き書きしていたら、児玉 光雄 さんの『直感力』を思い出しました。次回紹介しましょう。
25.では、先日記事にした『才能がある人の生活習慣』の「土井英司 成功するビジネス読書習慣」のところの本の選び方と組み合わせると、より良い本に出会えそうですね。山といえば川:昨日と違う自分になる「学習力」
ということで、今回は、児玉 光雄 さんの『直感力』をご紹介します。
もう一点、直感力の必要性について、『昨日と違う自分になる「学習力」』から引用します。このことについては、児玉 光雄 さんもまえがきで述べられています。
コンピュータのできることを人間がする必要はないのです。昨日と違う自分になる「学習力」—向上心がわいてくる54の具体例
【目次】
はじめに
Part 1 直感力を信じる
Part 2 右脳生活が直感力を生み出す
Part 3 直感力を引き出す習慣
Part 4 チャレンジ!右脳活性テスト
ビジネスと直感(山田英司)
【注目ポイント】
はじめに
●なぜ、直感力が必要なのか?
これからの時代では、「直感力のない人」は生き残っていけません。
なぜなら、直感力の働かない人は、即刻コンピュータやロボットに置き換わる運命にあるからです。人間の直感力こそ、コンピュータやロボットでは絶対真似のできない人間の脳が出力する最高レベルの機能なのです。
論理の集合が、コンピュータです。直感は、論理とは関わりなく発生するものです。したがって、直感はコンピュータには再現できないのでしょうね。
●では、どうやって直感力を引き出すのか?
執着心こそ直感力の母です。テーマを絞り込んで深く考え続けることより、貴重な直感が沸き上がってくるのです。
対象について、考えに考えることにより、潜在意識から浮き上がる直感を捉えることができるようになるそうです。
Part 1 直感力を信じる
●直感とは何か?
直感とは、心の深層部に潜む意識が、浮き出てくるというイメージだそうです。この意識は、素晴らしいアイデア・何らかの選択の答え・決断を後押しする理由などです。このような直感は、私たちの経験や行動に結びついて、唐突に沸き出てきます。この点が、論理的に考えて答えを導き出す意識的な発想とは異なるようですね。論理は左脳、直感は右脳で創り出されるそうです。
●直感を働かせるためには
『執着心こそ直感力の母です。』と書かれている通り、直感は、自分が属する分野で、経験を積むことで生み出されるそうです。これは、脳の機能によるものと考えられます。筆者の説明を引用しましょう。
脳はもともと、どこかに反応し、どこかを無視するという機能を持っています。この機能が働いて、入力する情報を常に自動的に選別しているわけです。
池谷 先生の『だれでも天才になれる脳の仕組みと科学的勉強法』のエントリでも書いた通り、私たちは周周辺環境を全て記憶してわけではないということですね。必要な情報を記憶し、その中でさらに、脳内で必要としている情報をつなぎ合わせているというイメージなのでしょうね。
●直感力を妨げるもの
知識を詰め込めば詰め込むほど、直感力は鈍くなっていきます。知識を入れると、頭は硬直し、「思い込み」ができます。この思い込みが、直感力にフタをしてしまい、革命的なアイデアは沸き上がってこなくなるのです。
中谷さんのいう学力と学習力の違いと合わせて考えると理解しやすいですね。左脳の力を弱めておいて、右脳で直感力を引き出そうということですね。ただし、直感をときどき左脳でチェックすることは必要なようです。これによって大きな間違いを避けることができるそうです。
また、貴重なアイデアがいかに沸き上がるかについても引用します。
直感力が欲しいのであれば、まず常識を打ち破ることです。常識に縛られている限り、そのフタが開くことはありません。「自分が探す」という感覚ではなく、「脳に探させる」という感覚です。さらに、「キラーフレーズ」も避けるべきだそうです。例えば、「それは前にもやって失敗した」「難しいね」「現実的ではない」「予算が足りない」といった否定的な言葉です。「デキル」「する」といった前向きな言葉が良いそうです。『一日5分奇跡を起こす4行日記』にも述べられていましたが、否定的な言葉は、右脳に良い影響は与えないということと同じですね。
貴重なアイデアほど努力して沸き上がってくるものではなく、自然に沸き上がってくるものなのです。
●羽生棋士の直感力を支えるものとは?
羽生さんの対局中の脳内は、非常に直感力の出やすい状態にあるそうです。また、ときどき直感を分析するために左脳も活性化するそうです。このような直感力は、経験を積むに従って、精度が高まってきているそうです。
ですから、私たちも日々直感力を使いながら、左脳で検証するサイクルを繰り返していくことが大切なのでしょうね。
Part 2 右脳生活が直感力を生み出す
●脳をリラックスさせて直感力を発揮する
直感力は、何かを懸命に考えていると出てこないそうです。ですから、なるべくリラックスしているほうが、直感力が発揮されやすいのですね。
●右脳と「シンクロニティ」
シンクロニティとは、時計をふと見た時に、ゾロ目だったり自分の誕生日だったりするような偶然の出来事のことだそうです。この偶然と直感力は深い関係にあるそうです。先述した、中谷さん→児玉先生→山田さんの偶然の繋がりも、私の潜在意識からの直感と関連がある可能性が高いということですね。
●五感を活用する
直感を働かせるためには、五感を通して得られる様々な情報を皮膚感覚で記憶しなければならないそうです。
●日本人の苦手とする右脳能力
児玉先生は、日本人の苦手とする右脳能力を3つに分類して、これらを強化するトレーニングを考案されています。その3つの分類とは、以下の通りです。
1.答えのないものを導き出す創造力
2.ビジュアルで記憶するイメージ記憶力
3.とっさに正しい判断を下す直感力
●右脳トレーニング
1.中吊り広告法
2.イメージトレーニング
3.ダ・ヴィンチ・トレーニング
4.左脳/右脳スイッチトレーニング
5.直感を磨く「右脳活性連想法」
Part 3 直感力を引き出す習慣
●自身を持つ
直感に優れた人は、常に自身を持っているそうです。デキル営業マンの興味深い思考パターンが紹介されていたので、引用します。
ビジネスの世界でも、トップ営業マンと呼ばれる人たちは「お客がなぜ買わなかったのか」を考えるのではなく、買ったお客にフォーカスし、「なぜ買ったのか」を検証すると聞きます。さらに、自身をつけるためのボキャブラリーも乗っていました。いくつか挙げます。
・私は日々着実に進化している
・私はピンチでも元気にいられる
・私は常に得意技を磨くことに意欲を払っている
・私は五感をいつも研ぎ澄ます習慣を身につけている
●自分の判断をメモる
選択の必要性に迫られたら、まず、直感的に判断すること。次に、直感を使った自分をほめてあげること。最後に、選択から決断に至るまでの詳細な過程を記録して、検証してみること。
●就寝前の10分瞑想法
布団の上で、瞑想し、頭を空っぽにしてから、沸き上がったことを書き留めておく。簡単な瞑想法が紹介されていました。
●常識破りの会議法
従来の、何時間もかけて、みんなで考えまくる会議では革新的なアイデアは生まれないことは、これまでの説明で納得できますね。では、具体的にはどのような会議の形態があるのでしょうか?
たとえばゴルフをやりながらアイデアを出す、トイウ会社もあります。試してみたくなりますね。機会があれば是非。
またたとえば、家族同伴でピクニックに行く。
●日常の常識を破る
通勤のルートを変えてみる、違うジャンルの本を読んでみる、違うお店で食事してみる、などです。これは、私は今までも聞いたことがある方法です。
Part 4 チャレンジ!右脳活性テスト
4つのテストがあります。物足りなかったので、Googleで検索しました。【参考サイト】の2と3です。
ビジネスと直感(山田英司)
山田さんの訪問販売会社へ転職したばかりの頃のエピソードが紹介されていました。高級羽毛布団をいかに販売するか、で直感力を働かせて売り上げを伸ばしていったそうです。また、会社に与えられるノルマを受け身でこなすよりも、自分自身で立てた目標を達成していくほうが、得るものが格段に違うとも述べられていました。
【読書後の感想ひとこと】
エジソンやビルゲイツは、右脳能力の高い人間を好んで採用したそうです。コンピュータに取って代わられないように右脳を鍛えようと思いました。
【参考サイト】
1.ダ・ヴィンチ・トレーニングについてGoogle検索して見つけたサイト
(本書とは関係なさそうですが・・・)
七田式 ダ・ヴィンチ・マップ メソッドの紹介
2.5枚のカードからジョーカーを当てる右脳トレーニング(無料)
右脳直感トレーニング
3.いろいろな右脳トレーニング(無料)
右脳トレーニング!!WEBゲームで頭の体操
【関連記事】
1.『山といえば川:昨日と違う自分になる「学習力」』
2.『山といえば川:だれでも天才になれる脳の仕組みと科学的勉強法』
3.『山といえば川:一日5分奇跡を起こす4行日記』
【今日の折り目】
33折/157ページ
・・・赤ペンチェックが入ったページ数を示しています。本の興味度を定量化しています。
【読書カウンター】
★★★★★ ★★★★★
★★★★★ ★★★☆☆ 今月は、あと2冊!
【080506追記】
「ビジネスと直感」の部分で、誤って土井英司さんと記述していましたが、正しくは山田英司さんでした。訂正とともにお詫びいたします。
【バックリンク】
◦ 頭が良くなる秘密ノート
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◦ 99%は論理力 1%は直感力
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