20代からの「成功地図」の歩き方
中島 孝志
本日は、中島 孝志 さんの『20代からの「成功地図」の歩き方』をご紹介します。この本は、数年前に購入して一度読んでいます。最近、本ブログの『一日5分奇跡を起こす4行日記』で、ゆうさんにコメントを頂き、そのなかで、”宝地図”という単語でこの本のことを思い出し、あらためて読んでみました。
【目次】
はじめに
1章 「成功地図」を描くこと、できますか?
2章 成功へのルートを見つけよう!
3章 「山」や「谷」をどうやって越えるか
4章 より良い”近道”を見つけるために
5章 さあ、成功に向けて歩き出そう!
【注目ポイント】
はじめに
「自分があって会社がある」というキャノン社長御手洗さんの発言の引用から始まります。How to系のビジネス書が溢れているので、自分の目的を考えずに技術を習得してしまいがちですね。中島さんは、「自分自身のスタンス」を明確にすれば、将来への成功地図は具体的なものになっていくと書かれています。
1章 「成功地図」を描くこと、できますか?
カルロス・ゴーン、オードリー・ヘップバーンなどの著名人だけでなく、一般の成功者の例を紹介されていて、20代の過ごし方の参考になりました。
●具体的には、どのように成功地図を作るのか?
・"What"と"Why"があなたの地図を作る
1.何をやるか
2.何をやらないか
3.なぜやるのか
4.なぜやらないのか
5.自分の資源をどう選択し、どこに集中するか
という質問に答えることにより、戦略を決め、さらに具体的な戦術を組み立てていくとよいそうです。
●中島さん自身は20代に何を考えていたのか?
・20代の出会いが、人生を形作る
別に会社でナンバーワンのセールスマンになることが、私の夢ではなかった。むしろ会社を嫌っていたくらいである。
ただ、「一流の人間」に出会いたかった。そして、彼らから学びたかった。そして言うまでもなく、自分もそうなりたかった。
自分も、普段全く同じことを感じています。中島さんは、それから「キーマンネットワーク」という交流会を開催されているそうです。自分もはじめてみようかな。と思います。
2章 成功へのルートを見つけよう!
●成功したとは、他人が見て評価するものである!
・成功することより、「面白く仕事をする」ことを考えろ!
自分らしい人生、自分が楽しい仕事、自分にとって面白いやり方、そうできるために「何になるか」「なぜそうなるのか」、それが大切なのだ。キャリアや収入、またスキルとはあくまでそれに付随するものなのである。
「はじめに」で中島さんが書かれていたことの答えが、ここに書かれていことでしょうね。同じことを一橋大学大学の伊丹先生もおっしゃっていたことを思い出しました。
キャリアは自分で意図的に作るものではなく、仕事をきちんとこなす中で、自然と築かれていくもの
Think! 2007年春号 No.21
仕事を楽しむには、次のサイクルが必要で、これを回すために、「何をするか」「なぜすべきか」を考える必要があるのだということが、分かりました。そのサイクルとは・・・
1.美味しい仕事が回ってくる
2.自分の裁量が強くなる
3.ヒトやカネなどの制約が少なくなる
4.自分お思い通りに仕事ができ、毎日が楽しくなる
5.もっとダイナミックな仕事にチャレンジできる
3章 「山」や「谷」をどうやって越えるか
●林家三平さんはなぜくだけた落語が出来たのか?
・「やりたいこと」をやる、そのために絶対欠かせないもの
「人間関係」を構築する
林家三平さんは、誰よりも落語界の伝統を大切にしていたからこそ、常識を打ち破れたのだということを、落語好きの中島さんらしく説明されています。
●人間関係の核になるものは何か?
・一歩、成功に踏み出すための「見本」を探せ!
メンターを定義すれば、下記のようになる
・仕事に、人生の手本となる人物
・この人から学ぼうと積極的に努力すべき人物
・会社のみではなく、自分の人生・成功に影響を与える人物
「メンター」という言葉は、有名になりました。良き見本を探して、勝手に心の師匠にしてしまうと良いですね。私にも、何人かの研究者がいます。尊敬していますし、あの人のようになりたいと思っています。また、その出会い自体にも感謝してしまいます。
4章 より良い”近道”を見つけるために
この章では、先に引用した、「メンター」を見つけたらまねをしようと勧められています。真似をする手順として、「学ぶ」「覚える」「悟る」の3段階について説明されています。三鷹光器という企業の教え方が、この3段階を自分でするということだそうです。ktdiskさんのブログによると、宮大工さんも同じような教え方をするそうです。
●あの人は凄いと思ったときに書き留めておくべき3項目!
・最強の「カンニング」と「コピー」をせよ!
1.誰が
2.どんなときに
3.どんなことをしたか
これで、自分独自の「真似ノート」が作れますね。
5章 さあ、成功に向けて歩き出そう!
●キャリアを進めるためにはどうするべきか?
・キャリアを先に進めるために、どうしても選ばなければならないこと
1.仕事を膨らませる
2.布石を打つ
3.キャリアを進める
4.キャリアを振る
(1)は、自分の成功戦略に基づいて、「選択と集中」で能力を高めていく、また、「まねる」段階です。(2)は、人間関係をつくり、メンターを探す段階です。(3)は、「いま、やりたい仕事」それを実現させる位置に自分を引き上げる段階です。(4)は、行き詰まったときに、思い切って環境を変える段階です。この4つの段階を進めていくなかで、やはり大切なのは、自分の成功戦略に基づくことだと思います。そうでなければ、目的地には到着できないでしょうね。
【読書後の感想ひとこと】
最近、仕事の環境について考えるところがあり、本書を読みました。初めて読んだ26~27歳の頃にはピンとこなかったことが、今読むと納得できたり、まだ出来ていないことがありました。読み返して発見のある良い本だと思います。書店で是非手にとって、見てみて下さい。おすすめの一冊です。
【関連記事】
◆『山といえば川:一日5分奇跡を起こす4行日記』
◆『山といえば川:Think! 2007年春号 No.21』
◆『Casual Thoughts:宮大工に学ぶウェブ時代の学びの姿勢』:ktdiskさんのブログ
【今日の折り目】
24折/238ページ
・・・赤ペンチェックが入ったページ数を示しています。本の興味度を定量化してみます。
【読書カウンター】
★★★★★ ★★☆☆☆
☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆ 今月は、あと13冊!
【バックリンク】
◦ 理系のための人生設計ガイド
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