決断力
羽生 善治
2005
今日は、羽生 善治 棋士の『決断力』をご紹介します。「直感の七割は正しい」という帯に引かれ、購入しました。決断力を高めるために、この本を読みました。
『若い私ですら一局が終わると疲れ果て、翌日は身動きするのもつらいほどである。』『一局終わると体重が二、三キロ減ってしまう。』『将棋は自分との孤独な戦いである。追い込まれた状況からいかに抜け出すか。』というとても過酷な将棋の世界で羽生氏は活躍されています。
【目次】
はじめに
第1章 勝機は誰にもある
第2章 直感の七割は正しい
第3章 勝負に生かす「集中力」
第4章 「選ぶ」情報、「捨てる」情報
第5章 才能とは、継続できる情熱である
【注目の3ポイント】
《1.論理思考の限界》
将棋の場合、含みのある手がだいたいは妙手となる。これをお互いがくり返すため、盤面は果てしなく複雑になっていく。論理的な思考ばかりしていると、局面が複雑になり答えがわからなくなると、判断が難しくなるのだ。
論理的な思考で複雑なことを考えるのには限界があるということですね。どんな複雑な局面にも“ツボ”があり、それを直感的に見つけ出すことはできるそうです。また、シンプルに考えるのも良いそうです。
《2.真似が創造性を作りだす》
『「真似」から「理解する」へのステップが想像力を培う』と羽生氏は述べています。コンピュータ時代になって、対局の保存と研究が飛躍した現在でも、実際に盤の上で考えて戦術を学ぶ過程にこそ得られるものがあるということです。どうさしたか、ではなく、なぜさしたか、他の方法はないかといった試行錯誤の蓄積が創造性のベースになるのでしょうね。
《3.八面玲瓏》
八面玲瓏(はちめんれいろう)とは、いつも透き通った心静かな気持ちという意味を含んでいるそうです。この言葉を羽生氏は座右の銘にしているそうです。精神を落ち着ける必要があるのは、特に対局に一番影響を及ぼすのが、「怒」の感情だからだそうです。
思考は感情に支配されますからね。心を常に安定させなければいけませんね。
【読書後の感想ひとこと】
羽生棋士の思い出から日常生活まで語られた本でした。実用的でありながらも、エッセイ的にも読めるいい本でした。
【今日の折り目】
21折/201ページ
・・・赤ペンチェックが入ったページ数を示しています。本の興味度を定量化しています。
【満足度】
4
(指標の目安)
5:とてもおすすめ,何度も読みたい
4:いい本
3:ふつう
2:う〜んちょっと
1:あんまりおすすめできません
【読書カウンター】
★★★★★ ★★★★★
★★★★☆ ☆☆☆☆☆
☆☆☆☆☆ ☆☆
今月は、あと13冊!
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