2008年7月8日火曜日

90: 出会って1分で相手の心をつかみなさい


出会って1分で相手の心をつかみなさい 人づき合いが上手になる話し方

清水 克彦

2007

 今日は、プロデューサーをされている清水 克彦さんの『出会って1分で相手の心をつかみなさい』をご紹介します。人の集中力は15分しか持たないそうです。ということは、はじめの数分で話を真面目に聞くかどうかを判断されるでしょう。そこで、うまく相手とはなし始めるために、この本を読みました。

 筆者の清水さんは、20年以上も記者・キャスター・プロデューサーを務められ5000人以上の人々と関わってきたそうです。清水さんの仕事は、初対面でも相手の本音を聞き出す必要があったのだそうで、1分で相手の心の中に飛び込むことが出来るようになったのだそうです。


【目次】

はじめに
序章 人に好かれることに勝るスキルはない—人間関係がうまくいけば、何でもできる!
第1章 好かれたいなら、好きになれ!—人づき合いは、まず「与える」ことからはじめる
第2章 人に好かれる人の話し方—何をどう話すかで、あなたの好感度が決まる
第3章 言葉一つ、聞き方一つで好感度はぐっとアップする—人から信頼を得るためのポイント
第4章 出会って1分で相手の心をつかみなさい—あっという間に人脈を増やせる出会いのノウハウ
第5章 人は見た目で好き嫌いを決める—外見やしぐさで信頼を勝ち取るポイント
第6章 いつの間にか人とチャンスが集まってくる人の習慣—考え方一つ、気持ち一つで、どんどん味方が増える
あとがき


【注目の3ポイント】

《1.出会った瞬間は見た目である》

 出会うということは、まず相手を見るということです。竹内 一郎さんの『人は見た目が9割』を引用しながら、きちっとした服装の大切さについて指摘しています。表先生が述べているように、服装はその人の思考にも影響を及ぼすこともあるので、身だしなみには気を使うべきですね。

 また、メラビアンの法則が紹介されていました。どういう法則かと言うと、話し手が聞き手に与えるインパクトの内訳を数値化したものです。

  • 言語情報(言葉そのもの)・・・・・・・・7%
  • 聴覚情報(声の大きさ・質など)・・・・・38%
  • 視覚情報(表情・外見・動きなど)・・・・55%

 言葉そのものは、1割に満たないのです。逆に、見た目をはじめとした非言語的なインパクトが大半であるということがわかります。身振り手振りも有効だそうです。ますます見た目が大切ですね。

《2.話し始めて1分で相手の心をつかめ》

 『会議の技法』を読んだ時に、人の話を聞くときの集中力は15分しか持たないと書きました。本書のタイトルにもなっているように、最初の1分でその後の話を吸収してもらえるかどうかが決まると考えるべきでしょうね。

 清水さんの1分トークのコツが紹介されていました。まずは10分時間がある場合です。

  1. 1分:相手の心をつかむ
  2. 1分:安心感を与える
  3. 5分:本題に入る
  4. 3分:相手の要望を聴く

 次に、30秒バージョンです。

  1. 10秒:自己紹介
  2. 10秒:面会の意図
  3. 10秒:相手のメリットを語る

 具体的に話すべき内容は、清水さんの例が載っているのでそれを参考に自分用に作って準備しておくのがよさそうですね。

《3.3つのマメと人脈が成功の秘訣である》

 仕事ができる人の共通点

    筆マメ
    口マメ
    足マメ

 人生に成功する秘訣

    一引き・二運・三力

【読書後の感想ひとこと】

 清水さんの本には、多くの名言が含まれています。

「人生の成功・仕事の成功=能力×熱意×考え方」
稲盛和夫

「人の液面を見ろ」
木村育生
 相手が何を求めているか、何を不満に思っているのかをいち早く見抜くことが成功につながる。もとは、宴席などで相手の杯に酒が少なくなったらすぐに注ぎ足すこと。

「志を持っている人間はいい仕事をする。そうでない人間はたいしたことはできない。」

「おしゃれをしない人間は、泥棒より醜いと思います。」
宇野千代

「楽しいから笑うのではない。笑うから楽しいのだ。」
ウイリアム・ジェームス

「ネアカ、のびのび、へこたれず」
中内功

桃李不言下自成蹊
 美しい花や果実がある桃やすももの木には、自然と人が集まり小道ができるが、それと同じように、徳のある人には、黙っていても、その人の人格を慕って人が集まってくる。

「メモをとれる人なら、今は政治の世界に疎くても、たいていのことは出来るようになる」

 これらの言葉だけでも、参考になることがたくさんあります。憶えておこうと思います。


【関連記事】

● 週刊ポスト5/21臨時増刊号 Post-35
  箱田 忠昭さんの言葉です。「第一印象は、3秒・30秒・3分で決まる。見た目、挨拶、会話がそれぞれの時間に対応。」

● 表 三郎 答えが見つかるまで考え抜く技術
  記事にはしていませんが、服装が自分の思考に影響を及ぼすと表先生は述べています。

● 吉田 新一郎 会議の技法
  ほとんどの人は、15分以上集中力を維持することは出来ないそうです。

● 話題の達人倶楽部 できる大人の「モノの言い方」
  心をつかむためには、言い方にも気をつけるべきですね。

● 内藤 誼人 「人たらし」のブラック心理術
  「一に声、二に振り、三に姿」なのだそうです。

【参考サイト】

* ソフトバンク ビジネス+IT|【清水克彦氏インタビュー】40歳が人生の再スタート地点
  30歳くらいの方へ講演などでお話をするときには、「50歳になったときにどういう自分になっているかを想像して、それに向かって頑張ってください。


【参考書籍】

1.竹内 一郎 人は見た目が9割 2005
2.長崎 祐子 5秒で引きつけ、10秒で夢中にさせ、1分でその気にさせる「語り」の技術 2005


【読みたくなった本】

  ■ 清水 克彦 人生、勝負は40歳から! 2007


【今日の折り目】

37折/223ページ 
・・・赤ペンチェックが入ったページ数を示しています。本の興味度を定量化しています。

【満足度】



(指標の目安)
5:とてもおすすめ,何度も読みたい
4:いい本
3:ふつう
2:う〜んちょっと
1:あんまりおすすめできません

【読書カウンター】

★★★★★ ★★☆☆☆
☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆
☆☆☆☆☆ ☆☆

今月は、あと20冊!

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