英語は逆から学べ!~最新の脳科学でわかった!世界一簡単な外国語勉強法~特殊音源CD付き
苫米地 英人
2008
最近、英語にとても興味をもち始めています。英語で論文を書いたり、出版社とメールでやり取りしたり、会議が英語だったり。「しっかりせな、ついていけへんやん!」と自分にはっぱかけています。ということで、今日は、苫米地 英人 先生の『英逆』をご紹介します。なるべく早く英語を習得するために、この本を読みました。
まえがきを読みました。衝撃の事実が明らかにされています。苫米地先生は、経産省と文科省の官僚に会う機会があったのだそうです。それで、経産省の方々は英語が普通に話せたのにも関わらず、文科省の方々は「英語は話せません」と言ったそうです。これには驚きました。この一件から、苫米地先生は『このことからも日本の英語教育がもはや機能していないことは明らかです』と述べられていて、自分も深く頷いてしまいました。
脳機能学者としての視点から書かれたこの本で、語学学習のツボをつかもうと思います。
【目次】
まえがき
Chapter 1 なぜ、大人になってから英語は学べないのか?—最新の機能脳科学が解明したクリティカルエイジ(脳の学習限界年齢)とは?
Chapter 2 日本の英語教育では英語ができるようにならない理由—はるか昔の言語学をもとにつくられた教育方法では意味がない!
Chapter 3 すべての人が生まれたときから「英語センス」を持っている!—最新の機能脳科学が解明した「脳が言語を学ぶメカニズム」とは?
Chapter 4 赤ちゃんと同じ方法で学ぶ!—50倍速英語脳プログラム 理論編
Chapter 5 ネットで話題の誰でもできる「英語脳のつくり方」—50倍速英語脳プログラム トレーニング編
あとがき
【注目の3ポイント】
《1.逆から学ぶとは?》
タイトルにある“逆から”が少し気になりました。それで、注目キーワードとして読みましたが、明確にこれに関して言及されている部分は見当たりませんでした。これまでの学び方を止めようということかなと解釈しました。
苫米地先生は文法を学ぶ必要性を重視していないそうです。その根拠として、「ユニバーサル文法説」という学説を挙げています。
「脳は生得的に文法能力は潜在的に持っていて、あとは言語ごとに経験によりパラメーター(設定)を調整するだけ」
このパラメーターの設定を変えるためには、脳の中に新たな言語空間を作ってしまうと良いそうです。ちょうど新しい本棚を買って、そこを洋書コーナーにしてしまうイメージでしょうね。日本語を混じらせないのがコツのようです。文法に固執しないでいいのは、学びやすくて良いですね。そもそも日本語もそれほど真面目に文法を覚え込まなくても話せますからね。子どもをみていると。
新しい言語空間を作るということは、赤ちゃんが言葉を覚えるのと同じ過程をやり直せばいいということになります。赤ちゃんの言語習得過程に習うとは、「見る・聴く・感じる」「話す」「文法を覚える」のステップということです。苫米地先生の神経ネットワークの研究からもこの方法で、英語を習得することができると述べられていました。
《2.上達のコツとは?》
文章の中に意味はないと、苫米地先生は述べています。文字にして書いてしまうと真意はなくなるということですね。ですから、映像を交えて英語を聴くようにする必要があるそうです。
もう一つ面白いのが、他言語を使って生活している場合、言語生活時間の長いほうを脳が採用するということです。たとえば、英語を中心に使って暮らした日の夜は、英語で夢を見るのだそうです。だから、日常生活で英語を習得する際も、日本語より長く英語に接する時間をとるということもコツと言えます。
《3.学習のための脳の最適な状態とは?》
徹底的なリラックス状態を作るのがいいそうです。その理由は2つあげられていました。
- Sense of reality(臨場感を感じるため)
- Mode of leaning(学習しやすい意識状態をつくるため)
1つめは、言葉はそれが発せられた状況でしか意味をもたないからですね。2つめは、リラックスするほうが学習効率が良いからですね。フォトリーディングの“リー・ラックス”と同じですね。
【読書後の感想ひとこと】
「逆から・・・」というタイトルなので、何が逆なのかを考えてしまいました。カバーをはがすと裏には上下逆さまにロボットが文字を読む絵が描かれていました。これが答えでしょうか??小山さん流のフォトリーディングを思い出しました。
kanakoさんのブログ『shabby chic diary~フランス好きなワタシの日記~』で、本書のポイントがまとめられていますので、興味をもたれた方は参考にしてみてください。
【関連記事】
● 小山 龍介 STUDY HACKS!
フォトリーディング時に小山さんは本を逆さにするそうです。もちろん普通にしていてもよいと思います。
● 池谷 裕二,糸井 重里 海馬/脳は疲れない
脳の特徴について書かれた楽しい本です。
● 池谷 裕二 だれでも天才になれる脳の仕組みと科学的勉強法
脳科学者の観点から書かれた勉強法の本です。
【参考サイト】
* ドクター苫米地ブログ − Dr. Hideto Tomabechi Official Weblog:「英語は逆から学べ」の見本が届いてた
* shabby chic diary~フランス好きなワタシの日記~:英語は逆から!?
絶対にやってはいけない英語勉強法についてまとめられています。
【読みたくなった本】
■ 苫米地 英人 頭の回転が50倍速くなる脳の作り方 2007
【今日の折り目】
21折/171ページ
・・・赤ペンチェックが入ったページ数を示しています。本の興味度を定量化しています。
【満足度】
4
(指標の目安)
5:とてもおすすめ,何度も読みたい
4:いい本
3:ふつう
2:う〜んちょっと
1:あんまりおすすめできません
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今月は、あと11冊!
【バックリンク】
◦ 頭の回転が50倍速くなる脳の作り方
◦ 勉学術
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