デキる上司は定時に帰る
小松 俊明
2006
今日は、小松 俊明さんの『デキる上司は定時に帰る』をご紹介します。この本を読んで、サクサク仕事を進めたいと思います。
はじめにでは、小松さんの考えるこれからの上司像について述べられています。第一に、「“鬼”ではなくメンターやトレーナーであること」です。これは、学びの主役は学生であるという吉田 新一郎さんの言葉に近いですね。第二に、「イマドキに合わせる」です。時代の変化に伴って、人間の考え方も変化しますね。昨日の“すごい出来事”が、今日は“当たり前”になります。つねに新しいマインドに入れ替えていかなければいけないのでしょうね。第三に、「男だ女だと拘らずに、デキル上司を目指そう」です。今後の日本経済を支えるために必要なのは男女共同参画なのだそうです。これは、勝間 和代さんが情熱大陸で述べられていたことです。
【目次】
はじめに
第1章 デキる上司のイマドキ事情
第2章 上司が必ずクリアしたい8条件
第3章 デキる上司の部下戦略—上司はタグボートであれ
第4章 デキる上司のチーム戦略—上司は名監督であれ
第5章 デキる上司の社内・取引先戦略—上司は優れた翻訳者であれ
おわりに
【注目の3ポイント】
《1.デキル上司とは?》
まず、ヘッドハンターである著者の視点からデキル上司の定義されています。企業が管理者として「ほしい」と考えている人材の条件には3つあります。
<1>“メンター”になれる人
メンターとは、仕事や人生において効果的な助言をしてくれる人です。部下から尊敬される上司となる必要があります。
<2>“ファシリテーター”になれる人
ファシリテーターとは、部下をしっかりリードしながら、仕事を成功に導ける人です。仕事の主役は部下ですので、うまくサポートするのが上司の役目です。
<3>“トレーナー”になれる人
トレーナーとは、自分の経験と知識を踏まえて、ノウハウを部下に伝達し、教育できる人です。今までの業務の中で生み出した仕組みを惜しみなく部下に吸収してもらうのが上司の仕事ですね。
- 上司でありながら、部下と競争する
- 部下の手柄を当然のように横取りする
- 部下の能力をきちんと評価しない
- すぐに結果を求める
- 仕事の不労所得化が出来ていない
《2.結果を出す上司の共通真理とは?》
小松さんは、仕事柄、成功した経営者や、優良企業にヘッドハンティングされた方々と多く交流されているそうです。そうした中で、典型的な「デキる上司」の共通点を見いだされています。必ず結果を出す人の仕事には、共通の真理があるのだろうと述べています。
- (1)具体的な指示を出す
(2)仕事の背景をキチンと伝える
(3)前倒しで仕事を進める
チームの仕事は、「大玉転がし」だと喩えたうえで、「上司は監督であれ」と小松さんは述べています。つまり、メンバーの能力ベクトルを進むべき方向にまとめ、後ろから早く“大玉”を転がせるように指示するというイメージでしょう。
また、仕事の報告を受けるときのポイントも挙げられていました。上司として必ず把握しておかなければならないのは、「仕事の流れ」です。したがって、「何を、どういう段取りで、いつまでに行なうのか」という内容・手順・期限を押さえておかなければなりません。
さらに、部下からの“提案”は、高く評価するべきです。これは、仕事に対する意識が高い証拠だからです。プラスαで憶えておくと良いですね。
【読書後の感想ひとこと】
小松さんの文章はとても読みやすく、またやる気が湧いてきます。熊谷さんや中谷さんと似ているのかもしれません。
【関連記事】
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どうすれば、より良い学びの場を提供出来るかについて書かかれている本を紹介しています。
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● PHP研究所 THE 21 2008年 01月号
「仕事が速くなる」表&裏ワザについてまとめています。
【参考サイト】
* エグゼクティブリクルーター 小松俊明の活動記録
他にも、マツラボというサークルも運営されているそうです。面白そうですね。
【読みたくなった本】
■ 小松 俊明 シンプル時間整理術 2004
■ 小松 俊明 デキる人は皆やっている 一流の時間術 2008
■ 小松 俊明 デキる部下は「報告」しない 2007
【今日の折り目】
23折/172ページ
・・・赤ペンチェックが入ったページ数を示しています。本の興味度を定量化しています。
【満足度】
4
(指標の目安)
5:とてもおすすめ,何度も読みたい
4:いい本
3:ふつう
2:う〜んちょっと
1:あんまりおすすめできません
【読書カウンター】
★★★★★ ★☆☆☆☆
☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆
☆☆☆☆☆ ☆☆
今月は、あと21冊!
【バックリンク】
◦ デキる部下は「報告」しない
◦ 超時間活用ノート
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