2008年7月4日金曜日

87: ドクター・中松の発明ノート


ドクター・中松の発明ノート

ドクター・中松

2007

 今日は、ドクター・中松 博士の『ドクター・中松の発明ノート』をご紹介します。どうすれば新しいアイデアが生み出せるのか、どうしたら賢くなれるのかを知るために、この本を読みました。

 中松博士は、5歳の頃、模型飛行機の競技大会に大人に混じって、参加していたそうです。飛行機を作っている時に、重心の位置が大切なことに気づいた。重心は作成中にずれやすいので、風鈴をヒントに重心がずれないような仕組みを思いついた。これが、博士が発明の道を歩み始めた第一歩だったそうです。


【目次】

まえがき
第1章 ドクター・中松の手稿
第2章 ドクター・中松「発明プロセス」
第3章 ドクター・中松「スパイラルピッチ法」
第4章 ドクター・中松「ネット法」
第5章 ドクター・中松「スクリーンプロセスひらめき法」
第6章 ドクター・中松「スペクトラム法」
第7章 ドクター・中松「P/Nレシオ法」
第8章 スジ・ピカ・イキは発明法の根幹
第9章 ブンジニアのすすめ
第10章 頭をもっとよくする方法
あとがき
ドクター・中松のの発明年表


【注目の3ポイント】

《1.発明の法則》

 実は、発明の定義はないないそうです。次の3つの条件を満たすのが発明なのだと、中松博士は定義しています。

  1. スジ:まず理論的に正しいこと
  2. ピカ:従来の考え方の延長上にはない、ヒラメキが必要であること
  3. イキ:社会に生きる、つまり世の中で広く活用されること

 また、効率的に発明するための「発明プロセス」も紹介されています。「ケチョウ スピゾケ ピケアイキ」です。これだけだと暗号みたいなので、詳しく説明します。

1.シ:過去一切の概念を捨てる
2.チョウ:徹底的に調査する(マーケット・リサーチ)
3.ジ:理論的追求に取りかかる
4.カ:ひらめく
5.ウ:製造を開始する
6.ン:実験して、試験結果を検討する
7.カ:不具合を解消するために、再度ひらめく
8.ン:実験する
9.ゲ:総合仕上げに入る
10.イキ:マーケットに合う、妥当なコストの、トラブルのない製品が完成する

《2.ブンジニアのすすめ》

 中松博士は、東大で工学と法学を学んだそうです。社会構造の複雑化に伴って、学問が専門化することに中松博士は反対しています。深い素養を持つ文化人が科学を会得し、高邁な理論を組み立てるエンジニアが法律、経済、文化に精通してこそ、社会は正常なルートにのれると確信されているそうです。

 ブンジニアとは“文系”と“エンジニア”をあわせた中松博士の造語で、文科系と理科系を両方習得した人のことを指します。世の中は、文系と理系が混在して存在しているので、それぞれを分けて、さらに細分化して学ぶのではなく、両方勉強し、複合的に思考すべきだと中松博士は述べています。これによって、創造の効率がさらに上がるのだそうです。

 最近、大学でも学際融合の動きが出てきています。さまざまな学部(医・歯・薬・理・工・基礎工)同士あるいは、理系と文系の融合が模索されています。この流れのもとになっているのではないかと勝手に推測してしまいました。

《3.Igノーベル 栄養学賞》

 中松博士は、一日一食が健康に良く、また144歳まで寿命が延ばせることを科学的に実証したということで、2005年にIg ノーベル賞を受賞されたそうです。

 バランスのよい食事を夕食に一回とることで、体内の毒素が減少するそうです。食事のコツが詳しく載っていました。食事のコツは、佐藤 富雄 先生の『図解Dr.佐藤富雄のあなたの運命が一変する!「口ぐせの法則」実践ノート』にもサプリメント一覧が載っていて便利です。


【読書後の感想ひとこと】

 あとがきには、ドクター・中松になるための信条が挙げられていました。(22個もある!)

  ・選難楽:必ず困難な道を選び、楽しんで克服せよ。
  ・自分の損得を考えないで、信念を持って行動する。
  ・先入観の打破と知性の自由。

 世界的な評価を受けるドクター・中松を尊敬します。


【関連記事】

● ジェームズ アレン,坂本 貢一 「原因」と「結果」の法則
● 佐藤 富雄 図解Dr.佐藤富雄のあなたの運命が一変する!「口ぐせの法則」実践ノート
  

【参考サイト】

* ドクター中松 オンライン- ドクター中松 創研公認オンラインショップ
  中松博士の発明品を購入できるサイトです。


【読みたくなった本】

  ■ ドクター中松 創造学講義―東大キャンパスにおける 2002
  ■ 中松 義郎 ドクター中松の頭をもっと良くする101の方法―「バカは死んでもなおらない」というウソ 1992


【今日の折り目】

18折/316ページ 
・・・赤ペンチェックが入ったページ数を示しています。本の興味度を定量化しています。


【満足度】



(指標の目安)
5:とてもおすすめ,何度も読みたい
4:いい本
3:ふつう
2:う〜んちょっと
1:あんまりおすすめできません


【読書カウンター】

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