2009年4月13日月曜日

【コラボ書評 with 読書I/O日記 #003】ルーチン力


『読書I/O日記』のMharuさんとのコラボ記事の三回目です。
こんにちはchampleです。

この本は大橋悦夫さんの『シゴタノ!』で紹介されていて、面白そうだなと買ってみました。読んでみるととっても良かったので、Mharuさんにも教えてさしあげたところ、気に入っていただけたそうで、この度コラボ記事の1冊となりました。佐々木 正悟さんの『ルーチン力』です。

ではさっそく『やまかわ』バージョンいってみましょう!


【感想】

仕事を自動化して効率化するという内容をこれまでにもよく目にしてきました。本書は「ルーチン化」に徹底的に焦点を当てて書かれた1冊です。テクニカル的にも、心構え的にもとっても得るものが多い1冊でした。


【注目の5ポイントとマインドマップメモ】

1.時間をお金のように考える

『時は金なり』

ベンジャミン・フランクリンに由来する言葉なのだそうです。時間は貴重であるという意味で使われています。しかし、佐々木 正悟さんはこのような抽象的な時間の捉え方でなく、より現実的に時間を扱うべきであると主張されています。本文を引用しましょう。

例えば、私たちは、お金を空間的には決して扱いません。お金は、分量的に使うのです。ほとんどの人は、「予定を立てる」というと、すぐに空間的なとらえ方をします。

こうしたやり方ですと、ある仕事を行なう前に、いつやらなければとか、いつ取りかからなければならないという、本来義務でないものまで義務化して、余計な苦労を背負うことになります。

こうした「分量としての時間」を日頃から意識するようにしなければ、ルーチン化によって自由時間を増やしたり、仕事の生産性を高めることなど、到底不可能と言えるでしょう。

本文より

2.メールはすぐに反応しない

佐々木 正悟さんは、『マニャーナの法則』に書かれている“クローズリスト”を紹介しています。“クローズリスト”とは、やるべきことの最大量を予め把握したリストのことです。つまり後から仕事が増えないところがポイントです。

この“クローズリスト”をメールに応用するとメールに追われることがなくなります。つまり例えば昨日に届いたメールにのみ対処すると決めてしまえば、今日何通メールが届こうとそれは明日に対応すれば良いメールとなるのです。

確かに、今日届くメールには緊急のものもあるでしょう。ですので、無視すると仕事に支障が発生すると思います。そこで緊急のメール以外は、当日読んだ後でも再度未読にするなどの応急処置をしておけば良いのではないでしょうか?

3.プレゼンテーションにもルーチン力を

佐々木流プレゼン資料の作成のコツが2つ紹介されています。

 1.スライドの中に、言うべきことを全部書いてしまう。
 2.一度使ったスライドを出来るだけ使い回す。

プレゼン資料に困った時に憶えておくと良いですね。

4.ルーチンのボトルネックを解除せよ

ルーチンのボトルネックが現れるポイントがあるのだそうです。それは・・・、

見積もり時間を大幅に越えたり、見積もり時間が大きいのに、実際には作業をしなかったりしているところに現れる点です。

本文より

どちらも「よくある現象」ですよね。これに対処法として、見積もり時間の仕事内容を分割し、1時間以内に処理できる量に分割してしまうのが良いそうです。

5.目指すはピタゴラ装置

 あらかじめあちこちに色々な「仕掛け」を施しておけば、私という「ボール」が、ああしよう、こうしようといちいち考えずとも、一定のルールに従って行動を繰り返すうちに、気がつけば「ゴール」に到達していた、ということです。

本文より

佐々木 正悟さんは、「まるで“ピタゴラ装置”のように。」と表現されています。“ピタゴラ装置”とは重力を利用したドミノ倒し的な仕掛けです。私もDVDを持っています。結構楽しめますよ。(脱線)

話を戻しますと、仕事を始める前にうまく転がる仕掛けをたくさん準備しておいて後はこなしているだけにするというのが理想的ということです。

ルーチン力のとっても分かりやすい喩えでした。

クリックで拡大します

マインドマップメモでは、仕組み(ルーチン化)がない時とある時の仕事の進み具合をグラフに書き写しています。上のように、仕組みがないと仕事の効率が非常に悪くなることがイメージとして捉えることができました。


【読書の目的】

ルーチン力をつけて、仕事効率を上げる。


【今日紹介した本】

■ ルーチン力 佐々木 正悟 2009


【コラボ記事】

* 読書I/O日記フォトリーディング×マインドマップ|【コラボ書評 with 山といえば川 #003】ルーチン力
Mharuさんの記事です。次の1冊もお楽しみに。


【関連記事】

● レバレッジ・シンキング
ルーチン化のメリットは、ほぼ無意識的に行動できるようになるということです。自動化ですね。

● 時間の「投資」術!
細切れタイムにルーチンワークを、まとまった時間にコアワークをこなす。作業ごとに割り当てる時間を変えることで効率化が進みます。


【参考サイト】

* 『ルーチン力』公式ブログ
本書の佐々木 正悟さんによる公式ブログです。多くのブロガーにレビューされていますね。


【読みたくなった本】

■ 本がどんどん読める本 記憶が脳に定着する速習法! 園 善博 2009
キャンペーン情報をお届けしました園先生の1冊です。アマゾンから届いたので読むのが楽しみです!


【次の1冊は・・?】

■ 仕事頭がよくなるアウトプット勉強法 増永 寛之 2009
次回おたのしみに!


【今日の折り目】

11折/95ページ 
・・・赤ペンチェックが入ったページ数を示しています。本の興味度を定量化しています。


【満足度】



(指標の目安)
5:とてもおすすめ,何度も読みたい
4:いい本
3:ふつう
2:う〜んちょっと
1:あんまりおすすめできません


【やまかわポイント】

79 pt


【目次】

はじめに
Chapter 1 なぜ「ルーチン力」が必要か?
Chapter 2 仕事を徹底的にルーチン化する
Chapter 3 あらゆる実務をルーチン化する
Chapter 4 スケジュールにルーチンを組み込む
Chapter 5 毎日の業務をルーチン化する
Chapter 6 1つ上のルーチン


【読書カウンター】

★☆☆☆

今月は、あと3冊!


【バックリンク】

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