2010年9月29日水曜日

努力のしかた、それが問題。














こんにちはchampleです。


今日ご紹介するのは、『「惜しい努力」で終わらせない思考法』です。本書は実務教育出版の 堀井太郎 様、著者の 午堂登紀雄 様よりご恵贈頂きました。ありがとうございました。

今回の午堂さんの本は、「努力してはいるんだけど、イマイチ成果が実感できないんだよなぁ…」と感じていらっしゃる方に読んで頂きたいです。

努力家タイプの方は、本に書かれていることやセミナーで聴いたことをきっとまじめに実践されているのではないでしょうか。努力されていることは本当に素晴らしいことです。そこでさらに、「あと一歩、何をすれば成果までたどり着けるのか」ということを考えてみるとよいかもしれませんね。

本書に書かれていることを一言で言うと、「人の言うことを自分でも咀嚼ながら考え、決して固執せず、臨機応変に行動する」ということになります。




 ・「残業ゼロ」で仕事ができるようになった人はいない
 ・フレームワークでは問題解決できない
 ・キャリアパスやキャリアプランを厳密に考えない

残業をしない、フレームワークで考える、キャリアパスを描け。
と勧める本が出ていますよね。もちろんこれらの主張には正しい側面もある。

「でもそれだけでいいのか」と自分で立ち止まって考えてみる。そうすれば、自分の軸がだんだんできてくるはずです。

ということで、今回のポイント見ていきましょう!


1.成功者の何を参考にするのか?

午堂さんは次のように書かれています。


私たちが真似しなければならないのは、成功者が今やっていることではなく、成功者が成功していく過程でやっていたことのはずです。 (p. 51)


たしかに、ビジネス書の著者の多くは成功している方々で、出版されている時点での考えを書かれることが多いですね。たとえば、残業をしなくて済むように仕組みを作るには、実は残業が必要だったのかもしれません。


2.偶然を受け止めているか?





「人のキャリアの80%は偶然で決まる」 (p. 119)
自分の将来設計を立てても、自分が成長すれば興味があることも変わるし、できることの幅も変わってきます。(p. 124)


というアメリカのキャリア理論と午堂さんの言葉が印象的です。

フリーターから経営者になられた午堂さんのキャリアも偶然の積み重ねだったそうです。あれこれ将来を夢見ることよりも目の前のことに一生懸命打ち込むことが実は成功の近道ということですね。

そして自分の隠れた意外な才能は、他人に引き出されることもあるそうです。


他人が、自分では分からない特性を見抜き、意外な能力を引き出してくれることもあります。(p. 149)




3.現状は過去の選択の結果




私たちは、自分の価値観と合う情報には賛同して受け入れ、自分の価値観と合わない情報には反発し捨ててしまいがちです。そして、そういう情報の取捨選択が、自分の行動を決め、今の自分をつくっています。ということは、今が不満な状態であるならば、今までの取捨選択が適切でなかった可能性があります。つまり、自分をもっと成長させるためには、今の自分にはない取捨選択基準を取り入れなければならないということです。(p. 221)


この文章に、深く納得しました。みなさんはいかがでしょうか。


ということで、3つのポイントを説明しました。

自分の努力の方向性を見直すきっかけを与えてくれる1冊です。
努力を見直されたい方はぜひご一読くださいね。

さらに、午堂さんの論も説得力があって読み応えがありますよ。
(特に世間に増加するフリーターのところがよかったです。)

それではまた
今日もお読みいただき、ありがとうございました。



【今日紹介した本】


■ 午堂 登紀雄 『「惜しい努力」で終わらせない思考法』



【関連記事】

▼ これまでにご紹介した午堂さんの本です。


 ■ 知的生産力を鍛える!「読む・考える・書く」技術


 ■ 30代、さあこれから始めよう!


 ■ お金を生み出す思考トレーニング本


 ■ 脳を「見える化」する思考ノート



▼ 午堂さんの講演を聴いたレポート記事です。

 ■ 大阪ミドウスジ大学 マトリクスシンキングに参加してきました


【目次】



はじめに


第1章 モノゴトの本質を見極めて「惜しい努力」から抜け出す

 仕事1 成功者をやみくもに批判してはいけない
 仕事2 「残業ゼロ」で仕事ができるようになった人はいない
 仕事3 「デキるヤツは遊びもデキる」は本当か?
 仕事4 ウソつきの名人になれ!
 仕事5 効率を追うことが、逆に非効率になってしまう

第2章 その行動がどうリターンに結びつくかを考える

 仕事6 ビジネス書を鵜呑みにしてはいけない
 仕事7 「自己投資」商売人のカモになってはいけない
 仕事8 やみくもな勉強が身を滅ぼす
 仕事9 せっかく作った「マイ名刺」でチャンスを逃している人たち

第3章 自分の頭をフル回転させ、行動する

 仕事10 フレームワークでは問題解決できない
 仕事11 ロジカルシンキングを学んで、賢くなった気になってはいけない
 仕事12 レバレッジを使いこなせる人になるには、前提条件がある
 仕事13 時間術を不要にするためのとっておきの方法
 仕事14 マーケットインからヒット商品は生まれない

第4章 働き方の「常識」に縛られない

 仕事15 キャリアパスやキャリアプランを厳密に考えない
 仕事16 自分で思いつく程度の「やりたい仕事」に縛られない
 仕事17 根回しや社内営業は無駄ではない
 仕事18 「個性」や「自分らしさ」に惑わされてはいけない
 仕事19 「天職」「やりがい」なんて最初から存在しない

第5章 世相から本当の成長につながる働き方を考える

 社会1 日本の貧困や格差はウェルカムである
 社会2 単なるワーカーの賃金は安くて当たり前
 社会3 「仕事がない、ない」と選り好みしているひとたち
 社会4 ワークシェアリングは、個人にとって本当にメリットがあるのか
 社会5 「フリーターが日本を救う?」
 社会6 派遣社員は、必要ないのか
 社会7 ニート対策は本当に必要なのか

第6章 身のまわりの常識もいったん疑う姿勢をもつ

 社会8 思考停止を招く、「フリー」の怖さ
 社会9 「定価」で買わなければいけない、のウソ
 社会10 「不況だから節約すべし」のウソ
 社会11 ランキングに振り回されるとお金を失う

おわりに

■ 午堂 登紀雄 『「惜しい努力」で終わらせない思考法』


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