特集 すぐ効く!ロジカルシンキング
日経BP出版センター
2008
書店で、「ロジカルシンキング 」が目に入り、購入しました。ロジカルシンキングについて、全体的な知識を得るために、読むことにしました。問題解決のための思考力は、ビジネス業界に限らず、研究の場でも必要ですね。
デキるビジネスパーソンは、正しい解決策にたどり着く思考の「型」を習得しているので、困難な課題でも克服することができます。このような人は、たとえ考える対象に関する専門知識が少ない場合でも、足りない情報を臨機応変に補うことによって、正しい結論に向かっていくそうです。
【目次】
総論
思考の「型」を知れば、仕事はずっと楽になる
基本編
論理的思考の「基本の基本」
実践思考術編
強みと弱みを知る「SWOT分析」 野村るり子
「リターン」と「機会費用」で考える 午堂 登紀雄,竹内 幹
実行力を増す「プロアクティブ思考」 村中 剛志
「フィンランド式」で頭を整理 諸葛 正弥
発想力を高める「視点の転換思考」 山名 宏和
目標を可視化する「数字思考」 小宮 一慶
データを積み上げる「推定思考」 門倉 貴史
Test 採用面接で出題される問題に挑戦
米国の一流企業が求める “地頭力”
現場編
プチプチに学ぶ「展開思考」 杉山 彩香
黄金比率プリンの「データ思考」 柳迫 さやか
am/pmの「ゼロベース思考」
私の思考法
現場で幅広く情報を収集し、高い視点で決断を下す 樋口泰行 氏 (マイクロソフト 日本法人社長)
「仮説検証思考」と集中力で、最善の一手を導き出す 梅沢 由香里 氏 (女流棋聖)
常識を疑う思考法で、驚きの発想を生み出す 為末 大 氏 (プロ陸上400mハードル選手)
【注目の3ポイント】
《1.論理的思考の「基本の基本」を身につける》
論理思考の第一歩として、3つの基本の「型」があげられています。それは、ロジックツリーと仮説思考とマトリックスです。それぞれの方法を使いこなすコツが、分かりやすくまとめられています。
《2.「リターン」と「機会費用」で時間効率を考える:午堂 登紀雄,竹内 幹》
リターンを意識した逆算思考を行ない、機会費用を抑えることによって、時間を効率的に使って仕事をするという考え方がまとめられています。
ここで出てくる機会費用とは、時間や能力といった“資源”を別の用途に用いなかったことによって、失われた利益のことです。たとえば、1つの課題を4時間かけて、8割越えの成果を出すよりは、2つの課題を2時間ずつかけて、それぞれ8割の成果を出すほうが、効率的という考え方です。これは、『レバレッジ・シンキング』で記事にしたことと同じですね。
知識労働社会では、時間を積み重ねれば積み重ねるほど成果につながるという仕事はほとんどなく、実際にはある程度のレベルにまでは到達しますが、その後は一定になる
ということです。時間をかけても、成果濃度が薄まるだけということですね。山といえば川:レバレッジ・シンキング
《3.「視点の転換思考」でアイデアを出す:山名 宏和》
山名さんは、「ザ!鉄腕!DASH!!」「行列のできる法律相談所」などの構成に携わられているそうです。2つともおもしろい番組ですよね。
山名さんは、7つの視点をもってトレーニングし、普段から“おもしろがる心”を持つことを勧めています。さらに、アイデアは、ブログとしてデータベース化されているそうです。このブログもちょっとしたデータベースになっているのかもしれませんね。
【読書後の感想ひとこと】
本書では、ロジカルシンキングの「型」を、数学の定理に喩えています。つまり、定理さえ記憶していれば、速やかに問題を解くことができますよね。また、 定理を忘れた場合でも、それ導くことによって、問題にあてはめれば、解答することが可能になりますね。これは、経験的に納得できます。
思考法については、過去にも『仕事ができる人の実践思考術』に記事にしましたね。
【関連記事】
1.仕事ができる人の実践思考術
2.レバレッジ・シンキング
【参考サイト】
(1)かみからの風:課題解決力10倍アップ! すぐ効く! ロジカルシンキング
【読みたくなった本】
村中 剛志 「先読み力」で人を動かす ~リーダーのためのプロアクティブ・マネジメント~ 2008
【今日の折り目】
10折/137ページ
・・・赤ペンチェックが入ったページ数を示しています。本の興味度を定量化しています。
【満足度】
4
(指標の目安)
5:とてもおすすめ,何度も読みたい
4:いい本
3:ふつう
2:う〜んちょっと
1:あんまりおすすめできません
【読書カウンター】
★★★★★ ★★★★★
★★★★★ ★★☆ 今月は、あと1冊!
***
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