仕事に活かす集中力のつくり方―“辻メソッド”でフローに集中する人生を獲得する
辻 秀一
2007
今日は、辻 秀一先生の『仕事に活かす集中力のつくり方』をご紹介します。集中力をコントロールして、仕事したいので、この本を読むことにしました。
以前、築山先生の『脳が冴える15の習慣』で、「集中力は、上げようと思ってあげられるものではない」ということを記事にしました。この本を読んだ後、「では集中力とは何か」「どうやったら上げられるのか」という疑問がありました。
そこで、この本を読んでみると、“フロー状態”と呼ばれる、心の集中状態への導き方が書かれていました。
【目次】
序章 集中力のヒントはスポーツにある
第1章 集中する人の心と脳
第2章 心のゆらぎをコントロールして集中力をアップ
第3章 脳の柔軟性をトレーニングして集中力を上げる
第4章 ビジネスシーンで集中するためのヒントQ&A
【注目の3ポイント】
《1.集中力は、セルフイメージとセルフコンセプトによって発揮される》
集中には、他人に対しての外的な集中と、自分にとっての内的な集中との2つあります。内的な集中を上げることによって、外的な集中もまた上がるのだそうです。したがって、内的集中に注目してその仕組みをみていきます。
まず、内的集中は、「セルフイメージ」の大きさで決まるそうです。この「セルフイメージ」はとても重要なのだそうです。というのは、以下の式で表すようにパフォーマンスの大きさを決めるのが、セルフイメージの大きさだからです。
能力スキル × セルフイメージ = パフォーマンス
次に、「セルフイメージ」は “氷山の一角” として喩えられます。ということは、「セルフイメージ」を支える水面下にあるものも、同じように大切だと考えられます。これが、「セルフコンセプト」と呼ばれる潜在意識の中にある固定概念のようなものなのだそうです。したがって、「セルフコンセプト」を、質の良い柔軟な状態に維持することによって、「セルフイメージ」が大きくなり安定します。これによって、高い集中力が発揮されるのですね。
まとめて図解すると、このようになります。
《2.呼吸法はミカン集中法》
「セルフコンセプト」を柔軟にするためには、右脳の働きを常に活性化しておくとよいそうです。ここでは、呼吸を利用した3ステップの方法が詳しく説明されています。その3ステップは、
(1)筋肉の緊張を解く
(2)心を静める
(3)イメージを誘導する
です。
これは、フォトリーディングの講座を受けたときに教わった “ミカン集中法” に似ていると思いました。
《3.言葉遣いも集中に大きく影響する》
私たちは、腐った食べ物を口にすることはありませんね。それと同じく、言葉も選んで使う必要があると辻先生は言っています。本文を引用します。
人間は不思議と自分の口にした言葉に影響を受け、気付かないうちに、その言葉に合ったような行動を取っていくからです。つまり潜在意識のセルフコンセプトにも影響していることになるのです。
「セルフコンセプト」については、p. 32に『すり替わった人物データで人生が変わった』というオリンピック選手の強烈な逸話が紹介されていました。これを読むと、セルフコンセプトの大切さがとても良く理解できました。ここだけでも、一度読んでみてください。
【読書後の感想ひとこと】
ポイントでは紹介していませんが、部下を“フロー状態”への導き方や、右脳のイメージ力を強化するためのトレーニング法など、仕事に役立つヒントがたくさん載っている良い本でした。
【関連記事】
1.築山 節 脳が冴える15の習慣
集中力を上げるための、脳のウォーミングアップについてまとめています。
2.ポール・R・シーリィ あなたもいままでの10倍速く本が読める
速読のための、集中法について書かれた本を紹介しています。
【参考サイト】
スポーツドクター辻秀一 公式サイト
【参考書籍】
(1)ポール・R・シーリィ あなたもいままでの10倍速く本が読める 2001
ミカン集中法について解説されています。こちらのほうが、実践しやすいと私は思います。
【今日の折り目】
26折/175ページ
・・・赤ペンチェックが入ったページ数を示しています。本の興味度を定量化しています。
【満足度】
4
(指標の目安)
5:とてもおすすめ,何度も読みたい
4:いい本
3:ふつう
2:う〜んちょっと
1:あんまりおすすめできません
【読書カウンター】
★★
今月は、 +2冊!
【バックリンク】
◦ 海馬/脳は疲れない
◦ 頭の回転が50倍速くなる脳の作り方
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