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2009年1月31日土曜日

超!部下マネジメント術 ~1/3の時間と労力で人が育つ~


株式会社ウィルPMインターナショナル
山本様

ご恵贈ありがとうございました。


読者の皆さんは、部下を持たれているでしょうか?あるいは、上司に仕事を教えてもらっているでしょうか?

人に仕事を教えたつもりが、実はそれほど伝わっていなかった。あるいは、仕事をしたいのにどうすれば出来るようになるのか分からない。ということを私自身も日々経験します。

『効果10倍の“教える”技術』では、学びの場をどう作るべきか、学び手をどう接するかについて学びました。そこで一歩踏み込んで、具体的に教える内容をどう設計し、伝えていくかについて学びたいと考えていました。

今回紹介する本『超!部下マネジメント術 』では、効率的に再現性よく部下を育てるための方法論「インストラクショナルデザイン」について、石田 淳さんが分かりやすく解説しています。


【感想】

計画的に部下を育てるための方法論を分かりやすく解説した良書でした。

本書で解説される「インストラクショナルデザイン」とは、部下の問題点を洗い出し、それを自覚させ、最終的な目標に向かって方向付けをしながら行動を促すというもの。自分は基本的には放任主義で育てられたことが多かったので、自分がこの「インストラクショナルデザイン」で教育されていたらもっと効率的に成長しただろうな〜と読みながら思いました。

仕事の飲み込みの悪いとされていた新人も「インストラクショナルデザイン」で教育される過程で、積極性を身につけるようになり、上司にとっても、「インストラクショナルデザイン」で基本的な教育法が確立できるため、あとは個別の部下の特性に応じて指導法をカスタマイズするだけで済むため、非常に効率的です。

本書はチームメンバーをマネジメントすべきリーダーに向けて書かれています。しかし、本の中でリーダーがインストラクショナルデザインをする過程でおこなう作業は、実は仕事を学ぼうとする新人にとっても非常に参考になります。

今の仕事の最終的な目的は何か?仕事がデキる人との違いは何か?自分は何が分かっていないのか?何を分かるべきなのか?それぞれの自問は自分の能力の発展に必ず繋がります。

この本は、

 ・部下の育成に困っている方
 ・部下の育成の再現性を高め、もっと効率的に仕事を進めたい方
 ・どうしたらもっと早く仕事を憶えられるかと悩んでいる新人の方

にぜひ、読んで頂きたい1冊です。非常に得られるものが多い本でした。


【読書の目的】

仕事を人にうまく伝える方法を学ぶ。


【注目の8ポイント】

* 自分自身の仕事をこなす技術と、人を育てる技術は全く別物

* インストラクショナルデザインの3つのメリット

 1.インストラクションの効果・効率が高まる
 2.再現性がある
 3.汎用性に優れている

* ADDIEモデルでインストラクショナルデザインする

ADDIEとは、分析、設計、開発、実施、評価のことで、これらを通して指導法を改善していきます。

* 今時の若いものは・・・は言い古された言葉だった

「今時の人はなぁ・・」とよく聞きますが、このようなことは昔からあったそうです。歴史を遡ると、80年代〜江戸時代〜古代遺跡!にまでこのような表現が残されているとのこと。このようなジェネレーションギャップは今も昔も(そしてこれからも)あるのですね。ということは、単に学ぶ方に問題があると押し付けてばかりの姿勢では、マネジメント問題を解決できないのは当然ですね。石田さんの言葉を引用しておきます。

 まずは、「何も知らない」「何もできない」ということを起点にして考えないと、“教え手”と“学び手”のギャップは決して埋めることができません。

* インストラクションの3分類

 (1)知識
 (2)技術
 (3)実践・継続

これらは独立して学び手に伝える必要があり、混ぜてはいけないのがコツだそうです。

* 「わかったか?」と問う上司と「わかりました」と答える部下

部下の返答に対する石田さんの想定する4パターンの思考に深く納得してしまいました。
 ・実際に習得、理解している
 ・本当はわかっていないが、上司に対して「わかりません」とは言いづらい
 ・わかったつもりになっているだけで、間違った理解をしている
 ・自分自身でも「わかった」か「わかっていない」か判断出来ていない

*2つのインストラクショナルデザインの大原則

  1.部下は常に正しい
  2.すべてを「具体的な行動」に落とし込む

詳細は読んでみて理解して下さい。ここがインストラクショナルデザインのキモです。
* 部下の「自主性」や「向上心」は周囲の環境や状況によって変化していくもの

このことが一番インパクトのある気づきでした。


【今日紹介した本】

■ 超!部下マネジメント術 ~1/3の時間と労力で人が育つ~ 石田 淳 2009

帯情報を転記しておきます。

上司のあなたはいつも「自分が正しい」と思っていませんか?

行動科学に深く関わる人材育成法

[本書を読み終えると身に付く力]
・部下が分からないことが把握できる
・公平に評価できる
・部下の能力を引き出せる
・部下とのコミュニケーションがはかれる

雇用淘汰の時代を生き抜くリーダーへ

《裏面》

部下の成長を願う上司のための技術!

インストラクショナルデザインは、10年先を見つめるリーダーの新しいマネジメント手法です。

・短期間で人を育てることができます。
・「再現性」と「汎用性」があるため、どんな人材・どんな場面でも使用出できます。
・あらゆるマネジメントの悩みがスグに解決します。
・あなた自身のセルフマネジメント能力も高めます。


【関連記事】

● 効果10倍の“教える”技術
● 相手がわかるように教える技術
● 仕事は部下に任せよう
● 齋藤孝の「教え力」アップノート!
● 「わかった」と言わせる説明の達人に変わる本
● 頭の回転をよくする74の方法
● デキる部下は「報告」しない
● 脳を鍛えれば今までの10倍うまくいく
● レバレッジ勉強法


【参考サイト】

* 行動科学マネジメント:ウィルPM インターナショナル 新刊! 『1/3の時間と労力で人が育つ!超!部下マネジメント術』


【参考書籍】

1.「できる人」で終わる人、「伸ばす人」に変わる人 吉田 典生 2006
 この本も良い本です。また記事にします。


【読みたくなった本】

■ ノート思考術—15人が公開!すぐに結果が出せる理想のノートの作り方 午堂 登紀雄 2009
 『脳を「見える化」する思考ノート』の牛堂さんからメールを頂きました。新しい本が出たそうです。小山龍介さんをはじめ、15人の方々のノート術が掲載されているそうです。気になりますね!


【今日の折り目】

37折/197ページ 
・・・赤ペンチェックが入ったページ数を示しています。本の興味度を定量化しています。


【満足度】

5

(指標の目安)
5:とてもおすすめ,何度も読みたい
4:いい本
3:ふつう
2:う〜んちょっと
1:あんまりおすすめできません


【やまかわポイント】

97 point
*非常に気づきの多い一冊でした。オススメです。


【目次】

はじめに
CHAPTER 1 インストラクショナルデザインとは?
CHAPTER 2 部下育成の救世主、インストラクショナルデザイン!
CHAPTER 3 「インストラクション(指導)」の設計図をつくる
CHAPTER 4 部下に向けて「インストラクション(指導)」を実施する
CHAPTER 5 実践・継続のための「インストラクション(指導)」
CHAPTER 6 あなた自身の「部下成長マネジメント計画」をつくろう
おわりに
おまけ 部下成長マネジメント・チェックシート



【読書カウンター】

★★★★

今月は、目標達成!


【ひとこと】

明日、『聞くが価値』vol.06に参加します。『「外見力」と「視覚力」で確実に突き抜ける最強ブランディング術』はじめての大阪での開催!楽しみです。

【バックリンク】

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2008年8月28日木曜日

図解 「孫子の兵法」に学ぶ最強の仕事術


図解 「孫子の兵法」に学ぶ最強の仕事術

ビジネス兵法研究会

2006


孫 正義 氏(ソフトバンク)・盛田 昭夫 氏(ソニー)・鈴木 敏文 氏(セブン-イレブン・ジャパン)・中條 高徳 氏(アサヒビール)・上山 保彦 氏(住友生命)・ビル・ゲイツ 氏(マイクロソフト)など多くの経営者や、武田信玄・源義家・毛沢東・ナポレオンなどの歴史的人物が孫子に学んだそうです。

孫子の兵法を読みたかったのですが、難しいイメージがあったので、図解から入門することにしました。紀元前500年頃に生まれた最古の兵法書だそうです。戦いの方法について書かれて、現代にも応用できる考え方がたくさんつまっているそうです。


【読書の目的】
 
戦略の立て方と戦術の選び方を学び、仕事に応用するために読みました。全体的に見渡して内容を理解することにしました。


【感想】

重要なポイントは太字になっていて、自分の赤ペンチェックもほとんど太字ゾーンに引かれました。また、紙面の60%は図解されていますので、非常に理解しやすい本でした。

戦争は物資や人材を大量に消費するマイナス面を直視して、必ず勝つような戦略を練ることが必要だと説いています。これが孫子の最大の特徴なのだそうです。したがって、正面衝突や長期戦を避けるという戦術が勧められています。

この本は、

・孫子の兵法について学んでみたい
・孫子の考え方を復習したい

という方におススメできる1冊です。


【注目の3ポイント】

《1.兵とは詭道なり》

詭道(きどう)とは、常識を覆すという意味です。手の内を全てみせることなく、相手と上手くやり取りするということですね。奇をてらうのではなく、相手の動向に合わせて出方を考えていくというイメージでしょうか。

《2.其の疾きこと風の如く》

武田信玄も孫子に学んで戦略を練ったそうです。風林火山はそれぞれが戦術をあらわしていますが、特に風は、先手必勝型の戦術を指しています。現代にあてはめると、週の前半に重要な仕事をこなしておいて、週末にかけて残務処理をしていくというパターンですね。

1週間のリズムは火曜か水曜日にピークであると何かの本で読んだことがあります。「月火水で仕事を終わらせる。」という臼井さんの言葉を思い出しながら、『時間管理(タイムマネジメント)セルフチェック』を見かえしてみましたが、1週間のバイオリズムに関しては載っていませんでした。どこで読んだんだっけ??また見つけたらご紹介します。とにかく、早いもん勝ちってことですね。

《3.将とは智・信・仁・勇・厳なり》

君主に必要な5つの能力

智:物事を明察する知力
信:兵士や武将からの信頼
仁:兵士を思いやる心
勇:戦いに臨んでの勇気
厳:信賞必罰。功績を褒め、罪を犯した者は罰する

経営者に必要な5つの能力

智:先見性・ヒット性を見抜く力
信:嘘をつかない、信頼感
仁:部下を思いやり、いたわる心
勇:選択を迫られた際の決断力
厳:甘えを許さない

理想のリーダー像は今も紀元前も基本的なところは変わりありませんね。


【関連記事】

● 臼井 由妃 1週間は金曜日から始めなさい

● ローター・J. ザイヴァート 時間管理(タイムマネジメント)セルフチェック
時間管理のコツを具体的に紹介しています。


【参考サイト】

* 孫子の兵法 完全版
かなり詳しく、孫子の兵法が解説されています。

* DesignWorks:黒板に描かれた芸術「タモリさん - こくばん.in」
詳細は下の【ちょっとしたひとこと】で・・・。

【読みたくなった本】

■ 守屋 洋 孫子の兵法—ライバルに勝つ知恵と戦略 1984

■ 守屋 洋 「孫子の兵法」がわかる本—世界最高の「人生戦略の書」をどう読むか!  2004


【今日の折り目】

19折/95ページ 
・・・赤ペンチェックが入ったページ数を示しています。本の興味度を定量化しています。


【満足度】

5

(指標の目安)
5:とてもおすすめ,何度も読みたい
4:いい本
3:ふつう
2:う〜んちょっと
1:あんまりおすすめできません


【目次】

1章・仕事が効率化する孫子の言葉
2章・人づき合いを助ける孫子の名言
3章・経営がうまくいく孫子の常道
4章・人生が開ける孫子の教え


【読書カウンター】

★★★★★ ★★★★★
★★★★★ ★★★★★
★★★★☆ ☆

今月は、あと2冊!

【ちょっとしたひとこと】

TVチャンピオンでサンドアートを見ました。砂であそこまで表現できるのはすごいですね。砂ではありませんが、オンライン黒板でのタモリさんの芸術を見ました。DesignWorksの記事で知ったのですが、これもすごかったです!是非見てみてください。

↓ コチラです。
タモリさん - こくばん.in


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2008年8月27日水曜日

ワークショップデザイン


ワークショップデザイン――知をつむぐ対話の場づくり

堀 公俊,加藤 彰

2008


【読書の目的】

よりよい勉強会やミーティングを開催したいので、創造的な話し合いの場を創り出すポイントを学びます。初心者なので基礎編までを俯瞰的に読むことにしました。


【感想】

この本は、ワースショップの企画や設計について総合的に紹介しています。ワークショップのスキルはこれまで言葉で伝えにくかったため、なかなか習得できないものだったそうです。そのスキルを体系化し誰もが使えるように解説されています。実際に、写真や図解がふんだんに使われていて、本書自体が人に伝えようという意思が伝わってきます。初心者の私ですが、なるほど〜とうなづきながら読み進めていくことができました。

本書は、

  ・チームで仕事をしていて、一丸となって進めていきたい
  ・よりよい学びの場を提供したい
  ・ミーティングをもっと良くしたい

という方におススメします。


【注目の3ポイント】

《1.ワークショップは会議や研修とは違う》

ワークショップとはどういう意味でしょうか?「工房」「仕事場」「作業場」という意味だそうです。みんなでワイワイ道具を使って作品を仕上げていくイメージを思い浮かべると分かりやすいですね。参加者が主体的に創造したり、学んだりする場ですね。これに対して、会議や研修は「工場」のイメージです。参加者の当事者意識は低く、人まかせな雰囲気が一般的です。組織をまとめるには良いですが、創造性が必要な場合には、会議や研修では良いものが生まれなさそうですね。


《2.ワークショップの5つの特徴》

  1. 参加:多様なメンバーの主体的な参加。
  2. 体験:メンバーの体験を持ち寄り、それをもとに活動を組み立てる。
  3. 恊働:対話しながら活発な相互作用(相乗効果)を起こす。
  4. 創造:1人では創れないような創造物をみんなで創る。
  5. 学習:参加者同士の相乗効果によりより多くの学びを得る。

主体性と相互作用がワークショップの決め手です。フォトリーディング講座でも、速読のスキルだけでなく、これらの要素を学ぶことができました。

《3.ワークショップの3要素》

初心者である私は、まずここを押さえておく必要があります。ワークショップを支える3要素があると言います。

   1.チーム:誰がどんな環境に集まるのか?
   2.プログラム:何をどういう順番でやるのか?
   3.ファシリテーター:どうやって臨機応変に対応しながら進めていくのか?

本書のタイトルでもあるワークショップデザインとは、1と2を指すそうです。さらに、ワークショップデザインの土台になるのがコンセプトです。ゴールと言い換えても良いでしょう。

 ・何のためにワークショップをするのか?
 ・何を実現したいのか?何を生み出したいのか?
 ・どんなことが起こって欲しいのか?
 ・何をみんなに伝えたいのか?
 ・何を持ち帰ってもらいたいのか?

● コンセプトの記述例

NG 社内でファシリテーションを普及させる。
OK 「ファシリテーションってよく耳にするけど、何だろう?」と思っているミドルマネージャー階層の人に、基本的な考え方と、すぐに使えるスキルを3つほど持ち帰ってもらいたい。

このように「誰に」と「何のために」を具体的にコンセプトに盛り込んでおくことが大切なのだそうです。


【関連記事】

● 吉田 新一郎 会議の技法
人類の進化上で進歩がない分野は3つあるといいます。その3つの分野には会議が密接に関係しています。本書は、会議を成功させるための考え方を教えてくれました。

● 開米 瑞浩 仕事が10倍速くなる最強の図解術
議事録の図解法について記事にしています。

● 山田ズーニー 伝わる・揺さぶる!文章を書く 2001
議題を問いにすることが、議事録の書くコツなのだそうです。

● 吉田 新一郎 効果10倍の“教える”技術
よりよい学びの場を提供する大切さについて記事にしています。今回紹介した本の参考書の1冊でもあります。


【参考サイト】

* mnishikawaの日記:ワークショップデザイン
mnishikawaさんもワークショップをより良いものにするためにはと悩まれていたそうです。この本が活躍してくれそうだとコメントされています。やはりこの本は良い本ですね。


【読みたくなった本】

■ 堀 公俊,加藤 彰 ファシリテーション・グラフィック―議論を「見える化」する技法 2006
表紙がおしゃれですね。セットで揃えたくなります。


【今日の折り目】

6折/86ページ (239ページのうち基礎編までを読了)
・・・赤ペンチェックが入ったページ数を示しています。本の興味度を定量化しています。


【満足度】

5

(指標の目安)
5:とてもおすすめ,何度も読みたい
4:いい本
3:ふつう
2:う〜んちょっと
1:あんまりおすすめできません


【目次】

まえがき
第1章 導入編—いまワークショップが熱い!
第2章 基礎編—ワークショップをデザインしてみよう
第3章 技術編—アクティビティを使いこなそう!
第4章 実践編—さまざまな場面で実践してみよう!
第5章 研究編—ワークショップはつくり込みで決まる!
第6章 熟達編—ワークショップ・デザインの力を高める
ブックガイド
あとがき
アクティビティー・カード

【読書カウンター】

★★★★★ ★★★★★
★★★★★ ★★★★★
★★★☆☆ ☆

今月は、あと3冊!

【ひとこと】

文字を大きめにしました。『0. このブログの紹介』

***

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2008年8月5日火曜日

「できる人」の極意!


「できる人」の極意!

齋藤 孝

2005

【読書の目的】
 
ビジネスに効く、勉強に役立つ、生きる力がつく!
齋藤孝の主要メソッドを、この一冊に集大成!

心地よいカラダ、しなやかなココロ、クリアな脳を実現する
カンタン・ノウハウ満載!

と表紙に書かれています。齋藤メソッドの概要を学んで仕事に活かすために読みました。


【感想】

 まず、情報量(文字数も)が多い一冊だというのが、フォトリーディングした感想です。齋藤メソッドやその背景について説明されているだけでなく、アナウンサー・作家・スポーツ選手をはじめとした20人の著名人との対談も掲載されています。情報量が多いので、齋藤先生も書かれている通りかいつまんで読むといいですね。

 「話す力・聞く力・文脈力・段取り力・発想力・友達力・恋愛力・呼吸法・シェイク運動」などの齋藤メソッドはどれも参考になるメソッドです。特に呼吸法は練習して習得したいですね。

 齋藤先生はこれらのメソッドごとに多くの本を出されています。これらの本をレビューしたのがこの一冊です。ですから、齋藤先生の本を読んだことがない方はもちろん、体系的に齋藤メソッドを理解したい人におススメします。

 教育法や会議法も参考になりました。


【注目の3ポイント】

《1.成功者になるための対話力》

 意味を生み出す対話とは、暗黙知を形式知化し、互いに知識を循環させるような対話のことです。「暗黙知」とは、直感的・身体的に体得され、まだ言葉になっていない知識のことです。形式知化することによって、情報を共有することが大切ですね。ただし、思考をうまく言語化することは時に難しいです。そこは経験知を形成してもらうしか方法はないのでしょうか?

 また、対話力を鍛えるためには優れた人と会話するのが一番だそうです。そうすると、いい刺激を受け、充実した時間が過ごせます。こうしてコミュニケーション力が高まっていくのですね。上達の5ポイントを列挙しておきます。

  1. 目を合わせる
  2. 微笑む
  3. ときどき頷く
  4. あいづちを打つ
  5. コメントする

《2.頭スッキリ呼吸法》

 「シェイキング」で準備してから「3・2・15」齋藤式呼吸法をするのが効果的な手順だそうです。眠気覚ましなどにも使えます。

「シェイキング」

 膝の屈伸を使って軽く体を上下させながら、息を「はっはっはっはっ」と、どんどん吐いていく。

「3・2・15」齋藤式呼吸法

 鼻から秒吸って、2秒おなかに溜めて、15秒かけて口から細くゆっくり息を吐く。

《3.ぶきっちょコラム》

 齋藤先生は天才研究家だと私は思っていたので、このコラムに注目してしまいました。少し引用してみます。

日本人はこれまでの歴史のなかで不器用さを愛してきました。

しかし、近年その伝統が途絶えつつある。それはスポーツ漫画に歴然と表われている。

不器用より器用がいいという波が押し寄せました。しかし、器用さ偏重は人から気骨を奪いました。持続力や粘り強さに欠ける状態です。対して、不器用な人は「自分にはこれしかない」と肝を据える。人間はそうなった時に強いんです。

自分の技を磨く。それには大量の練習が必要です。

今むしょうに不器用が恋しい。ああ、不器用な人を愛したい。

 「あしたのジョー」の不器用努力型から「テニスの王子様」の天才型へのスポーツ漫画の変遷を例に説明されています。高度成長期を終えた現在の社会的背も関係しているのでしょうね。また、天才は凡人よりはるかに努力し続けていますが、しばしばそれは地味なので目立たないだけだと思います。


【関連記事】

● 千葉 智之,中川 ミナ 出逢いの大学

齋藤先生もチームで仕事をするなかで、『上機嫌であること』の大事さに気づいたそうです。上機嫌でいると、頭が活発に働くだけでなく、周囲の人も明るい気持ちにすることが出来ます。千葉さんも、上機嫌であることの大切さを本に書かれていました。

● 斎藤 孝 天才になる瞬間

天才とは戦略的にブレイクスルーを実現した人だと齋藤先生は述べられています。


【読みたくなった本】

■ 齋藤 孝 ストレス知らずの対話術 2003

2人と話す時に、真ん中に紙を置いてそれぞれの発言のキーワードをどんどん書き込んでいく。これによってお互いの思考の過程を描く地図が完成し、良質のコミュニケーションが達成される。そんな方法について書かれた一冊なのだそうです。さっそく読んで紹介します。

■ 堀 公俊,加藤 彰 ワークショップデザイン――知をつむぐ対話の場づくり 2008

書店で見つけた良書です。会議・ミーティングを成功させる秘訣について、多角的に書かれた本です。


【今日の折り目】

35折/327ページ 
・・・赤ペンチェックが入ったページ数を示しています。本の興味度を定量化しています。


【満足度】

4

(指標の目安)
5:とてもおすすめ,何度も読みたい
4:いい本
3:ふつう
2:う〜んちょっと
1:あんまりおすすめできません


【目次】

はじめに
第1章 話す力・聞く力
第2章 文脈力・段取り力・発想力
第3章 友達力・恋愛力
第4章 呼吸法・シェイク運動
第5章 ビジネス・お金
第6章 子ども・教育・家族
第7章 日本語・読書・文学
第8章 スポーツ
第9章 身体感覚を磨く
おわりに


【読書カウンター】

★★★★☆ ☆☆☆☆☆
☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆
☆☆☆☆☆ ☆

今月は、あと22冊!

***

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2008年7月29日火曜日

108: あなたの「天才」の見つけ方


あなたの「天才」の見つけ方―ハーバード大学教授がこっそり教える

エレン ランガー,加藤 諦三

2002

 今日は、エレン ランガーさんの『あなたの「天才」の見つけ方』をご紹介します。園 善博さんのブログで紹介されていて、読んでみようと思いました。学習時の心がけについて学ぶために、この本を読みました。

 本書は、今までの自分の人生を立ち止まって反省するための本なのだそうです。どう学ぶか?どう生きるか?を考えながら読むことを訳者の加藤 諦三が勧められています。


【目次】

訳者まえがき
はしがき
第1章 怠け者でも天才になれる!?
第2章 創造的な注意散漫
第3章 ご褒美はお預けにしない
第4章 暗記に頼らず学べる
第5章 忘却のすすめ
第6章 現実は作り出すもの
第7章 正しい答えという幻想
訳者あとがき


【注目の3ポイント】

《1.マインドフルネスとは?》

 マインドフルネスという言葉の定義について、まず説明しておきます。マインドフルネスは、学習だけでなく、人生そのものにも応用できることだと思いますので、是非、参考にしていただきたいと思います。

 マインドフルネスとかマインドレスネスとかいうのは物事の解釈の仕方でもある。マインドフルネスとは、いろいろな視点からものごとを捉えることができることであり、新しい情報に心が開かれていることである。

《2.聡明な無知でありつづける》

    聡明な無知であれ

 これが、本書を一言で言い表しています。知識にとらわれることなく、発散的でありなおかつ、不確かなな思考が、創造に結びつくということです。マインドフルな状態で学び続けることが、ポイントです。マインドフルな5つの心理状態について、書き出しておきます

1.新しいものに心が開かれていること
2.特徴に敏感であること
3.状況の違いに敏感であること
4.漠然とであっても、いろいろな視点がありうると意識していること
5.「今」を大事にすること

 
《3.マインドフルな状態における学び》

マインドフルに学ぶ姿勢がまとめられていたので、書き出します。

1.状況をいくつかの視点から見て、
2.その状況下で提供された情報を新しいものとみなし、
3.自分が情報を知覚しているときの状況に注意を払い、
4.最後に、その情報を理解するために使える新しいカテゴリーを作り出す。


和田 秀樹 先生が述べられている、メタ認知がこれに相当する考え方ですね。


【読書後の感想ひとこと】

 一見、学習の本でありながら、人生論でもある。と、翻訳された加藤 諦三先生は述べられています。多くの科学的実験結果に基づいて書かれているので、ゆとりのある心の状態の重要性がとてもよくわかりました。


【関連記事】

● 吉田 新一郎 効果10倍の“教える”技術
 主体的な学びの場を提供する重要性について記事にしています。


【参考サイト】

* 道:あなたの「天才」の見つけ方—ハーバード大学教授がこっそり教える
 園 善博さんのブログでの本書の紹介です。

【参考書籍】

1.和田 秀樹 大人のための勉強法 2000
2.和田 秀樹 大人のための勉強法―パワーアップ編 2001
 学習時のメタ認知について説明されています。


【読みたくなった本】

  ■ 加藤 諦三,C. ドウェック,E. ランガー 人を動かすための手っ取り早くて確実な方法 2003


【今日の折り目】

29折/222ページ 
・・・赤ペンチェックが入ったページ数を示しています。本の興味度を定量化しています。

【満足度】

5

(指標の目安)
5:とてもおすすめ,何度も読みたい
4:いい本
3:ふつう
2:う〜んちょっと
1:あんまりおすすめできません

【読書カウンター】

★★★★★ ★★★★★
★★★★★ ★★★★★
★★★★★ ☆☆

今月は、あと2冊!

【バックリンク】

◦ 仕事ができる人の実践段取り術

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2008年6月20日金曜日

75: 齋藤孝の「教え力」アップノート!


齋藤孝の「教え力」アップノート!―部下を伸ばして結果を出す

齋藤 孝

2006

 今日は、齋藤 孝先生の『「教え力」アップノート!』を読みました。「上司のいちばんの仕事は部下を教え伸ばすこと」という齋藤先生のあつい言葉に引かれて買いました。

 上司が身につけるべき「教え力」というものはどんなものか、その力をアップするためにはどうしたらいいのかという観点から、この本は書かれています。


【目次】

序章 相手に幸福感を与える「教える」とは
1章 モチベーションをかきたてる憧れる力
2章 相手に足りない力を見抜く評価力
3章 臨機応変に教えるためのライブ能力
4章 実践!部下の能力アップ練習メニュー
終章 「教える」の最終目標そして自立へ


【注目の3ポイント】

《1.「教える」最終目標は相手の自立》

 これまで“教える”ということは、作業自体をコピーさせるというイメージが強かったです。しかし、齋藤先生が述べられている通り、最終的には教えている相手が1人で仕事を進めていけるようにしてあげるのが最終目標ですね。ずっと一緒についていてあげられる訳でもないですしね。

 自分で仕事を進められるようになるということは、自分自身で成長するためのループを作り出せるようになるということです。こうなるためには、自分に対して、客観的な判断を下しながら、出来ていないことを自覚し改善を試みる必要があります。また、仕事に熱意を持って、臨機応変に対応していけるようにならなければいけないでしょう。

 齋藤先生は、「教える」の中心は練習メニューをしてもらうことだと言います。その練習メニューを考えるために必要な力が“憧れる力・評価力・ライブ能力”の3つの力なのだそうです。憧れる力は、教える側が、仕事に対する情熱を持ち、それを教えられる側と共有することです。評価力は、教えられる側を適切に見極め、改善ポイントを指摘していくということです。ライブ能力は、状況に応じて練習メニューを調節するということです。

 先に述べたように、「教える」の最終目標が、自立ならば、この3力を身につけさせることが、教える側の具体的な課題になるということでしょうね。

《2.憧れることによりモチベーションが湧く》

 エッセンスを抜き書きします。

 ◦ のめり込んでいる人の話は魅力的であり、そういう人が仕事の面白さを伝えることができるのである。
 ◦ 教える側の目指しているところを、教える側と一緒に見る。
 ◦ 上司は、部下以上に勉強量が必要である。

 仮に、教える側の勉強量が不十分でも、学ぶ謙虚さ・練習している素直さを学ぶ側に示すことができれば、学ぶ立場の人はそのことに尊敬の念を抱くそうです。そして、自分も一緒にやってみようと思うのでしょうね。いいことですね。

《3.ライブなコミュニケーション》

 物事を教えている時に、メモを取らない人がいるとします。その人が忘れっぽい人だとしたら、メモを取らないことに、私は非常に不安感を抱きます。逆に、こまめにメモを取っている人なら、少し忘れていても(結局はちゃんと思い出してくれますし)、安心していられます。

 これと同じことが、逆転して起こるということを理解しました。

 齋藤先生のアドバイスは、部下の話をメモしながら聞くようにすると信頼感が生まれるということです。これには、信頼感という心理的な効用に加えて次の2点の効果もあるそうです。

  1.自分自身の学ぶ姿勢を見せることによって、部下の学ぶ構えを作ることが出来る。
  2.部下の意見を取り入れる、部下からも学ぶという姿勢が、上司の柔軟性を示すことになる。

 これを読む前に、自分も最近メモしながら話を聞くようにしていたので、ナルホドっと思いました。


【読書後の感想ひとこと】

 ページ数の少ない本ですが、内容は非常に濃い本でした。すぐに役立つ考え方をたくさん吸収することができました。良書ですね。


【関連記事】

● 効果10倍の“教える”技術
  学ぶ側が主体とならなければいけないということを記事にしています。自立が目標ならばこうあるべきですね。

● 相手がわかるように教える技術
  センスを見抜くことについて記事にしています。評価力の一つですね。

● 「わかった」と言わせる説明の達人に変わる本
  どうしたら伝えられるかを考えること自体が情熱なので、学ぶ側に伝わるのでしょうね。

● 説明上手になれる「らくがき」の技術
 私は、この本を読んで、ものごとを説明する時に絵を描くことが増えました。


【今日の折り目】

19折/95ページ 
・・・赤ペンチェックが入ったページ数を示しています。本の興味度を定量化しています。

【満足度】

5

(指標の目安)
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2008年6月19日木曜日

74: 効果10倍の“教える”技術


効果10倍の“教える”技術―授業から企業研修まで

吉田 新一郎

2006

 今日は、吉田 新一郎さんの教える技術について書かれた本をご紹介します。最近、講義をする機会が増えてきたので、実りある学びの場を提供できるようになるために、読むことにしました。

 はじめには、「人間は習慣の奴隷」ということについて書かれています。たとえば、風邪を引いた時には、「うがいをして、咳が出る時はマスクをする」と言われますが、これはインフルエンザの時の対処法なのだそうで、風邪の対処法としては間違っているそうです。(ちなみに、「手を洗い、目鼻に触れない」が正しい対処法です。)これと同じことが、講義や研修でも起きていると、吉田さんは述べられています。

 本書の目的は、これまでの講義や研修における“悪い習慣”に着目して、より正しい教え方・学び方のポイントを提供することにあるそうです。

【目次】

プロローグ 私の「教え方」史
第1章 間違った習慣からの脱出
第2章 よりよい「学び」をつくるための5つのポイント
第3章 「学び」のサイクル
第4章 仕事や生活に活かす
第5章 「学び」をサポートするためにすべきこと
資料編
おわりに


【注目の3ポイント】

《1.これまでの間違った教え方の習慣とは?》

 現在、日本で行なわれている主流の教え方・学び方は、「工場モデル」という産業革命とほぼ同時期に生まれたものだそうです。その特徴は、標準化・外部コントロール・アメとムチ的アプローチ・細分化された断片的知識の講義などです。このような「工場モデル」には、「まじめ・暗い・退屈・閉鎖的・競争的・受動的」という印象があります。

 また本来、学びの主役は、一人ひとりの生徒であり、受講者です。教師や講師ではあり得ません。この関係が、逆転していることも吉田さんは指摘しています。

 さらに、講義を聴くだけでは、記憶に定着しないことについて、二千五百年前に老子の言葉を引用しながら説明されています。

 聞いたことは、忘れる。見たことは、覚える。やったことは、わかる。

 定量的な研究もあるそうで、見聞きしたことは2割程度しか、記憶に残らないそうです。口頭のみの講義がいかに非効率的なのかがよく分かります。

 これらの問題点に基づいて、これまでの方法を改善するためには、どうしたらいいでしょうか?私は、学ぶ側が体験しながら、楽しく、主体的に学べる場を提供することが必要があると考えました。本書には、具体的な改善のポイントを5つにまとめて解説があります。

《2.「学び」に実践してもらうためには?》

 見聞きしただけでは、大半が記憶からなくなると書きました。では、どうすれば記憶に保持されるようになるのでしょうか?それは、自分で体験したり、人に教えたりすることによって、飛躍的に記憶に残るようになるそうです。(定量的には80-90%記憶に保持されるようになるそうです)

 したがって、講義の最終目的が、学び手に講義内容を理解してもらい応用してもらうことであるならば、いかに“学び”を実践してもらうかについても考える必要がありますね。

 本書には具体的な方法があげられています。3つピックアップしておきます。

  ・Eメールによるニュースレター・メーリングリスト
  ・講師によるフィードバック
  ・参加者相互のピア・コーチング

 特に、Eメールを使ったメーリングリストは、「参加者同士が相互に情報交換したり、励まし合うこと」ところが良いそうです。使ってみます。
 
《3.「学び」をサポートするためには?》

 受講者の主体的な学びを作り出すために、本当に大切だと思った3つのポイントをあげておきます。

  1. 問いかけを基調にした教え方
  2. 思考力を養う教え方
  3. より良い人間関係を作るスキル

 (1)では、疑問点を洗い出して、答えを見つけさせるということです。思考を刺激するような「良い質問」を投げかけるのが良いそうです。

 (2)では、創造力を養うための「末広がりな質問」を考えさせることや、建設的な批判的思考力を養わせることが大切なのだそうです。

 (3)では、「学び」のコミュニティーを作ることを提案されていました。Eメールを使ったメーリングリストもその一つですね。


【読書後の感想ひとこと】

 講義やセミナーをすることがある人には、絶対オススメの一冊です。私は、教科書として何度も読むことになると思います。

 会議の仕方についても、書かれていて、『会議の技法』という本にも解説があるようなので読んでみます。


【関連記事】

● 戸田 昭直 相手がわかるように教える技術
 ものごとを教える準備について、記事にしています。

● 内海 正人 仕事は部下に任せよう!
 仕事を教える時は、本質を伝えることの重要性について、まとめています。

● 中谷 彰宏 昨日と違う自分になる「学習力」
 学びについて記事にしています。今回読んだ本と、相補的になっています。


【読みたくなった本】

  ■ 吉田 新一郎  会議の技法―チームワークがひらく発想の新次元 2000
  ■ トーマス アームストロング 「マルチ能力」が育む子どもの生きる力 2002
  ■ 小坂 敦子 ライティング・ワークショップ―「書く」ことが好きになる教え方・学び方 (シリーズ・ワークショップで学ぶ) 2007
  ■ ジェニ ウィルソン レスリー・ウィング ジャン 「考える力」はこうしてつける 2004
  ■ サイモン・フィッシャー World studies 学びかた・教えかたハンドブック 1991 ISBN: 978-4-8396-0061-7 (4-8396-0061-9)


【今日の折り目】

49折/230ページ 
・・・赤ペンチェックが入ったページ数を示しています。本の興味度を定量化しています。


【満足度】

5

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2008年6月18日水曜日

73: 思考の整理学


思考の整理学

外山 滋比古

1986

 今日は、外山さんの『思考の整理学』をご紹介します。ロングセラーなのだそうで、読むことにしました。


【目次】

I
グライダー
不幸な逆説
朝飯前
II
発酵
寝させる
カクテル
エディターシップ
触媒
アナロジー
セレンディピティ
III
情報の“メタ”化
スクラップ
カード・ノート
つんどく法
手帖とノート
メタ・ノート
IV
整理
忘却のさまざま
時の試練
すてる
とにかく書いてみる
テーマと題名
ホメテヤラネバ
V
しゃべる
談笑の間
垣根を越えて
三上・三中
知恵
ことわざの世界
VI
一次的現実
既知・未知
拡散と収斂
コンピューター
あとがき
文庫本のあとがきにかえて


【注目の3ポイント】

《1.人に教える時には》

 人間には、受動的に知識を得る能力と、自分でものごとを発明、発見する能力があります。したがって、受け身学習を促す教育法ではなく、あえて“出し惜しみする”教育法をすべきだと、外山さんは述べています。人に何かを教える場合に、このことを心得ておくべきですね。

 また、人はほめられて進歩するということも述べられていました。ほめながら、人を育てることも大切ですね。先日読んだ『相手がわかるように教える技術』を思い出しました。

《2.アイデアを出すためには》

 アイデアを出すためのコツを抜き書きしておきます。

 ・考えが良く浮かぶのは、三上であり三中である。
   三上とは、馬上・枕上・厠上のことです。三中は、無我夢中・散歩中・入浴中です。

 ・新しいものは、既に存在するものを結びつけることによって、生まれる。
   無から有ではないですね。

 ・心をゆったり自由にすると、面白いアイデアが浮かびやすい。
   リラックスして、考えようということですね。

 ・独創には、自分の頭で考え出した、他の追随を許さない着想が必要である。

 ・アイデアは寝かせておき、無意識の作用に任せると、セレンディピティを起こしやすくなる。

 ・転地療法のように、いつもと違う場所で考える。
   場所を変える。いいですね。実践してみます。

 ・何かを食べることによって、思考を整理する。
   リフレッシュし、物事をいったん忘れることも発想には大切なのだそうです。

《3.文章を書くためには》

 文章を書くのが遅い人の特徴があげられています。せっせと本を読み、知識を増やしていくことだそうです。そんな時には、まず書いてみることが良いのだそうです。

 また、気軽に、一気に最後まで書き上げるほうが良いそうです。そのあとから推敲を重ねることで、質が高まるのだそうです。

 三多が文章上達の三か条だそうです。三多とは、看多(多くの本を読む)・做多(文をたくさん作る)・商量多(多くを工夫し推敲すること)です。


【読書後の感想ひとこと】

 83年に出版いるのにもかかわらず、現在にもピッタリあてはまることばかり書かれていました。これと同じような感想が、他の書評ブログでも書かれています。超ロングセラーなのは、十分うなづけます。座右の書になりました。


【関連記事】

● 児玉 光雄 頭が良くなる秘密ノート
 コンピュータにできない仕事をするべきだと、児玉さんは主張しています。

● 本田 直之 レバレッジ・シンキング
 時間の使い方について、記事にしています。また、本書は時間割の効用についても解説されています。

● 戸田 昭直 相手がわかるように教える技術
 効果的に、人に教えるためのコツを記事にしています。


【参考サイト】

*F's Garage:思考の整理学
*自分の生き方をコントロール:思考の整理学
*情報考学 Passion For The Future:思考の整理学


【参考書籍】

1.レバレッジ・シンキング 無限大の成果を生み出す4つの自己投資術 本田 直之 2007
2.頭が良くなる秘密ノート 児玉 光雄 2003


【今日の折り目】

34折/223ページ 
・・・赤ペンチェックが入ったページ数を示しています。本の興味度を定量化しています。

【満足度】

5

(指標の目安)
5:とてもおすすめ,何度も読みたい
4:いい本
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2008年6月17日火曜日

相手がわかるように教える技術


相手がわかるように教える技術

戸田 昭直

2004

 今日は、戸田 昭直先生の『相手がわかるように教える技術』をご紹介します。わかりやすく仕事を伝えるために、この本を読みました。

 まえがきには、戸田先生が次のように述べられています。

 教え方は経験を積めば必ず上手になるというものではありません。書物をひもといて教えることの意味や方法を学んだり、上手に教えている人を観察し、直接お話を伺うなど、意識して教えるコツを勉強することが大切です。

 漫然と教えていたのでは、教え方が向上するはずがありませんね。しっかりとこの本に学びたいと思いました。

 教える準備のキーワードは、2W1Gなのだそうです。これを明確にするだけでとても伝わりやすくなりそうです。

  • Whom ?: 誰を教えるのか
  • Why ?: なぜ教えるのか
  • Goal ?: 目標は何か


【目次】

はじめに
第1章 教える技術を学ぶための五つの前提
第2章 七つのプロセスを踏んで教える
第3章 コミュニケーション能力を高める教え方
第4章 「やる気」を出させるにはこう教える
第5章 ここが肝心、教えるコツとツボ


【注目の3ポイント】

《1.センスを見抜いて適切に指導しよう》

 フランスで料理人としての将来性のある人材は、キッチンで任された簡単な作業をしながら、先輩の仕事を盗み見して覚えていくそうです。学ぶはまねぶですね。このように、仕事のセンスがある人を育てるのは、教える側の負担が少ないだけでなく、一緒に成果を上げることが楽しくなりますね。

 では、センスのない人はどのように指導すれば良いのでしょうか?ともすれば、能力がないと決めつけてしまって、放ったらかしになりがちです。しかしそれでは、教える側の指導能力も逆に疑われることになりかねませんね。

 そこで、戸田先生はこのような部下のタイプ別の教育法を紹介されています。

  1. 「やる気がない」部下 → 仕事の面白さを伝える
  2. 「やり方がわからない」部下 → 仕事の内容や手順を教える
  3. 「能力不足」の部下 → 不足している知識や能力を補う方法を教える

 さらに、要領の悪い部下や不器用な部下への対応の仕方についても説明されています。こちらも3つのパターンに分けられています。

  1. 何ごとにも消極的な部下 → 仕事を細分化して、達成したらほめる
  2. 業務に対する能力や経験が足りない部下 → 丁寧にわかりやすく説明して、何度も繰り返しやらせる
  3. 沢山の仕事を抱え、どれも中途半端な部下 → 段取りを教える

 手強いと思っていた人は、これで何とかなるような気がします。勉強になりました。

《2.7つのプロセスを経て効果的に教えよう》

 効果的に教えるための7つのプロセスが説明されています。まずは、その7つを列挙します。

  (1)いってきかせる
  (2)やってみせる
  (3)やらせてみる
  (4)結果を伝える
  (5)ほめて自信をもたせる
  (6)さらに良くなる方法をしめす
  (7)次の目標を設定する

 次にそれぞれの、プロセスにおけるポイントを書き出しておきます。

(1)「いってきかせる」の4つのポイント

  1. 目標は具体的に
  2. 現状と目標の差を分析する
  3. 目標達成の方法を決める
  4. 目標達成の期限を決める

(2)「やってみせる」の6つのポイント

  1. 失敗を恐れないように言って聞かせる
  2. ゆっくりやってみせる
  3. つまずいた人には対応する
  4. 見せ方を工夫する
  5. 喩えを使う
  6. フィードバックを受ける

(3)「やらせてみる」の3つのポイント

  1. 手順をしっかり理解させる
  2. 臨機応変に行なう
  3. ほめる

(4)「結果を伝える」の4つのポイント

  1. 結果から読み取れることを伝える
  2. 数値で伝える
  3. 評価項目を決める
  4. 評価の判断基準を明確にして改善を求める

(5)「ほめて自信をもたせる」の4つのポイント

  1. 良い点をほめる
  2. ほめてから欠点を指摘する
  3. 具体的に、ほめる
  4. タイミングよくほめる

(6)「さらに良くなる方法をしめす」の3つのポイント

  1. 進歩した点を評価する
  2. 改善点は、1つか2つに絞る
  3. 具体的に指摘する

(7)「次の目標を設定する」の4つのポイント

  1. 達成目標の優先順位を決める
  2. 具体的な行動目標をつくる
  3. 教育の方法を考える
  4. 実行計画を立てる

《3.カウンセリングマインドで受け入れよう》

 コミュニケーションにとても参考になった、カウンセリングマインドの3つの条件を書き出します。

条件1:一致
 先入観なしに相手を受け入れて、自分も相手の見方と同じものの見方をしてみようとする姿勢のこと。

条件2:無条件の積極的理解
 相手を肯定的に受け入れようとする姿勢のこと。

条件3:共感的理解
 相手の立場になり、相手の話からその気持ちを積極的に理解しようとする姿勢のこと。

 まずは、相手の話を聴くことが、何よりも大切ですね。


【読書後の感想ひとこと】

 教えるための7つのプロセスを読んで、山本五十六さんの言葉を思い出しました。

 やってみせ いってきかせて させてみせ ほめてやらねば 人は動かじ

 また、本書は、2006年に文庫化されたようです。よろしければ、どうぞ。

 ◆ 戸田 昭直 相手がわかるように教える技術 2006


【関連記事】

● 仕事は部下に任せよう!
 部下に教える簡単なコツを記事にしています。


【今日の折り目】

21折/159ページ 
・・・赤ペンチェックが入ったページ数を示しています。本の興味度を定量化しています。

【満足度】

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2008年6月10日火曜日

66: 段取り力


段取り力―「うまくいく人」はここがちがう

齋藤 孝

2003

 今日は、随分前に買った斎藤 孝先生の『段取り力』を読みました。仕事を早く終わらせるためだけでなく、いい仕事をするために、この本から学びました。

 プロローグで斎藤先生は、一握りの天才や芸術家を除けば、大多数の人々には大きな才能や能力に差はなく、段取りの善し悪しで成果が変わってきていることを指摘しています。つまり、何かがうまくいかなかったときに、能力や才能がないからと片づけてしまったら、上達の道は閉ざされますが、段取りが悪かったからだと考えれば、改善の道が開けるということです。

 このように、「段取りを上手くすれば、出来るのだ」と考えることが大切で、できなかった事も、自分の得意な事をやるための“段取り”を転用することで、できるようになりうるのだと述べられています。

 また、“段取り”といえば、“マニュアル”が引き合いに出されますね。これについても言及されていて、マニュアル通りにしか動けなくなると問題だが、マニュアルが出来上がった背景を掴み取ること、あるいは自分でマニュアルを作り出していくことは、非常に重要なのだそうです。これは、私も同感です。レバレッジ本の本田さんの“仕組み化”や、10倍本の勝間さんの“ベスト・プラックティス”は、まさにこの“段取り”と“マニュアル”が背景にあると考えます(*1,*2)。


【目次】

 プロローグ
 第一章 生産性の高いプロの「段取り力」
 第二章 トラブルに強いタフな「段取り力」
 第三章 実践編・ケース別「段取り力」
 第四章 「段取り力」とは何か
 第五章 「段取り力」の鍛え方
 エピローグ


【注目の3ポイント】

《1.トヨタ式発想:納期が決まれば無駄はなくなる》

 企業では、自分の年収の3倍の利益をあげなければ、雇っている意味がないと言われるそうです。したがって、付加価値を生まない作業は無駄と認識してトヨタは改善を図ったのだそうです。

 斎藤先生は、トヨタの納期主義が文章を書くことにもあてはまると言います。つまり、論文を書く時にも、新しい価値が生まれる所にエネルギーを注ぐべきであり、価値を生まない下準備のところでいくら頑張っても結果には反映されないことを心に留めておくべきだということです。こうすることによって、クリエイティブな論文を作ることができるのだそうです。

 納期という考え方の重要性について引用しておきます。

 いつまでに終わらせなければいけない、という期限なしには改善は難しい。納期があることで初めて他のことでも無駄を減らし、ブラッシュアップしていくことができるのだ。

 納期とは時間制限だ。時間制限がない作業において段取りがよくなるはずはない。まずは上手な時間制限を設けるのが、段取りを組むための段取りである。

《2.安藤 忠雄に学ぶ“段取り力”》

 尊敬する建築家の1人である、安藤さんのエピソードが紹介されています。安藤さんは、1日15時間ひたすら歩き続けながら、建築について考えていたという世界旅行をされていたことは、有名です。安藤さんのインタビューで述べていることを引用します。

「建築を頭で考えるトレーニングが、この厳しい旅で可能になり、今も私の大切な能力になっている。建築は本のように、読み取れる人だけが本当にわかる。それができなければならないのです。」

 安藤さんの具体的な“段取り法”が3点あげられています。イメージを描く必要性は、伊藤さんも『ひとりでも部下のいる人のための世界一シンプルなマネジメント術 3分間コーチ』で言及されていました。

  1.現場に行って、調べる
  2.最終ビジョンを明確に描く
  3.素材を限定することで創造性をかきたてる

 
《3.「段取り力」の鍛え方》

 「段取り力」の具体的な鍛え方について、参考にしたい3つの方法をあげておきます。

 (1)裏段取りを意識する
 (2)メイキングビデオは段取り力トレーニングに最適
 (3)倍率を変えるように、物の見方を変えてみる


【読書後の感想ひとこと】

 エピローグでは、会社経営とスポーツ体験には関連性があると書かれています。生死を懸けた山登りというスポーツには、高度な段取りが要求されるため、多くの経営者のバックボーンになっているのだろうということです。

 また、人にものごとを教える時に、相手のやる気を引き出すのにも“段取り”は有用であるとも書かれていました。何からやっていいのか分からない人にとって、きっかけを与えるために、“段取り”を教えるのはいいことだと思いました。

 本書は、2006年に文庫になったようです。“段取り”の大切さ・必要性が分かる良い本でした。よろしければ読んでみてください。

 ◆ 斎藤 孝 段取り力―「うまくいく人」はここがちがう 2006


【関連記事】

●大橋 悦夫,佐々木 正悟 スピードハックス
 手強い仕事に手をつける“段取り”について記事にしています。

●本田 直之 レバレッジ・シンキング
 ノウハウを学ぶ重要性について記事にしています。

●築山 節 脳が冴える15の習慣
 集中力を高める準備法を記事にしています。

●伊藤 守 ひとりでも部下のいる人のための世界一シンプルなマネジメント術 3分間コーチ
 イメージは記憶できないからこそ、描く必要があることを記事にしています。


【参考書籍】

*1.本田 直之 レバレッジ・シンキング 無限大の成果を生み出す4つの自己投資術 2007
 仕事の仕組み化の効用について言及されています。

*2.勝間 和代 効率が10倍アップする新・知的生産術—自分をグーグル化する方法 2007 
 ベスト・プラックティスについて書かれています。

*3.鎌田 浩毅 ラクして成果が上がる理系的仕事術 2006
 効率的な文章の構成法について書かれています。

【読みたくなった本】

  ■ソニーマガジンズビジネスブック編集部 稲盛和夫の「仕事学」―「1年後の自分」を確実に大きくする言葉 2002

  ■安藤 忠雄 連戦連敗 2001


【今日の折り目】

34折/206ページ 
・・・赤ペンチェックが入ったページ数を示しています。本の興味度を定量化しています。

【満足度】

4

(指標の目安)
5:とてもおすすめ,何度も読みたい
4:いい本
3:ふつう
2:う〜んちょっと
1:あんまりおすすめできません

【読書カウンター】

★★★★★ ★★★☆☆ 
☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆
☆☆☆☆☆

今月は、あと17冊!

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◦ コメント力

【お礼】

本サイトからご購入いただきまして、誠にありがとうございます。

***

2008年5月31日土曜日

58: 仕事に活かす集中力のつくり方


仕事に活かす集中力のつくり方―“辻メソッド”でフローに集中する人生を獲得する

辻 秀一

2007

 今日は、辻 秀一先生の『仕事に活かす集中力のつくり方』をご紹介します。集中力をコントロールして、仕事したいので、この本を読むことにしました。

 以前、築山先生の『脳が冴える15の習慣』で、「集中力は、上げようと思ってあげられるものではない」ということを記事にしました。この本を読んだ後、「では集中力とは何か」「どうやったら上げられるのか」という疑問がありました。

 そこで、この本を読んでみると、“フロー状態”と呼ばれる、心の集中状態への導き方が書かれていました。


【目次】

序章 集中力のヒントはスポーツにある
第1章 集中する人の心と脳
第2章 心のゆらぎをコントロールして集中力をアップ
第3章 脳の柔軟性をトレーニングして集中力を上げる
第4章 ビジネスシーンで集中するためのヒントQ&A


【注目の3ポイント】

《1.集中力は、セルフイメージとセルフコンセプトによって発揮される》

 集中には、他人に対しての外的な集中と、自分にとっての内的な集中との2つあります。内的な集中を上げることによって、外的な集中もまた上がるのだそうです。したがって、内的集中に注目してその仕組みをみていきます。

 まず、内的集中は、「セルフイメージ」の大きさで決まるそうです。この「セルフイメージ」はとても重要なのだそうです。というのは、以下の式で表すようにパフォーマンスの大きさを決めるのが、セルフイメージの大きさだからです。

   能力スキル × セルフイメージ = パフォーマンス

 次に、「セルフイメージ」は “氷山の一角” として喩えられます。ということは、「セルフイメージ」を支える水面下にあるものも、同じように大切だと考えられます。これが、「セルフコンセプト」と呼ばれる潜在意識の中にある固定概念のようなものなのだそうです。したがって、「セルフコンセプト」を、質の良い柔軟な状態に維持することによって、「セルフイメージ」が大きくなり安定します。これによって、高い集中力が発揮されるのですね。

 まとめて図解すると、このようになります。



《2.呼吸法はミカン集中法》

 「セルフコンセプト」を柔軟にするためには、右脳の働きを常に活性化しておくとよいそうです。ここでは、呼吸を利用した3ステップの方法が詳しく説明されています。その3ステップは、

   (1)筋肉の緊張を解く
   (2)心を静める
   (3)イメージを誘導する

です。

 これは、フォトリーディングの講座を受けたときに教わった “ミカン集中法” に似ていると思いました。

《3.言葉遣いも集中に大きく影響する》

 私たちは、腐った食べ物を口にすることはありませんね。それと同じく、言葉も選んで使う必要があると辻先生は言っています。本文を引用します。

 人間は不思議と自分の口にした言葉に影響を受け、気付かないうちに、その言葉に合ったような行動を取っていくからです。つまり潜在意識のセルフコンセプトにも影響していることになるのです。

 「セルフコンセプト」については、p. 32に『すり替わった人物データで人生が変わった』というオリンピック選手の強烈な逸話が紹介されていました。これを読むと、セルフコンセプトの大切さがとても良く理解できました。ここだけでも、一度読んでみてください。


【読書後の感想ひとこと】

 ポイントでは紹介していませんが、部下を“フロー状態”への導き方や、右脳のイメージ力を強化するためのトレーニング法など、仕事に役立つヒントがたくさん載っている良い本でした。


【関連記事】

1.築山 節 脳が冴える15の習慣
 集中力を上げるための、脳のウォーミングアップについてまとめています。

2.ポール・R・シーリィ あなたもいままでの10倍速く本が読める
 速読のための、集中法について書かれた本を紹介しています。

【参考サイト】

スポーツドクター辻秀一 公式サイト

【参考書籍】

(1)ポール・R・シーリィ あなたもいままでの10倍速く本が読める 2001
 ミカン集中法について解説されています。こちらのほうが、実践しやすいと私は思います。


【今日の折り目】

26折/175ページ 
・・・赤ペンチェックが入ったページ数を示しています。本の興味度を定量化しています。

【満足度】

4

(指標の目安)
5:とてもおすすめ,何度も読みたい
4:いい本
3:ふつう
2:う〜んちょっと
1:あんまりおすすめできません

【読書カウンター】

★★ 
            今月は、 +2冊!

【バックリンク】

◦ 海馬/脳は疲れない
◦ 頭の回転が50倍速くなる脳の作り方

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2008年5月13日火曜日

43: ひとりでも部下のいる人のための世界一シンプルなマネジメント術 3分間コーチ


ひとりでも部下のいる人のための世界一シンプルなマネジメント術 3分間コーチ

伊藤 守






 TUTAYAで2冊本を買いました。今回は、その一冊を紹介します。もう一冊は、見田村 元宣 さんの『朝9時までの「超」仕事術』です。3分ならいいな!と思って、読んでみました。あとがきを読んでみると、伊藤 守 さんはコーチングを日本に伝えた方だそうです。3分間コーチは、コーチングの進化形であり、効果的で持続可能なマネジメント手法だそうです。


【目次】

はじめに
第1章 この3分間が組織を変える!
第2章 その瞬間をつかまえる
第3章 そこに、その〈場所〉をつくる
第4章 これについてコーチする
第5章 コーチ型マネージャーの時代
あとがき


【注目ポイント】

《1.3分間コーチはコミュニケーションのプラットホームをつくる》

 私はまだ、それほどではありませんが、たくさんの部下を抱える上司は、すべての部下とゆっくり話す時間はあまりないようです。なので、職場ですれ違った時、目の前を歩いている時など、ちょっとした瞬間に話しかけると良いそうです。そのために、何を部下に話しかけるか?話しかけたとき、部下はなんと言ったかなど、考える時間を持つ。これが3分間コーチのもとになるそうです。

 本書には、わかりやすいたとえが挙げられていました。それは、3分間コーチは、プラットフォームの会話のようなものだということです。

  「どこに行くのか?」
  「何をしにいくのか?」
  「この先どこで乗り継いだらいいのか?」

《2.部下が声をかけやすい環境を作る》

 上司から部下に話しかけるだけでなく、上司は部下から話しかけられるべきなのだそうです。そのためには、部下が話しかけやすい状態を作り出す必要がありますね。具体的には、以下の通りです。

 「特別な問題解決のときだけでなく、普段からコミュニケーションを交わそう」

 「判断に迷ったときや優先順位に迷いがあるとき、予想外のことが起こったときには、きみのほうから遠慮なく声をかけてくれ」

 たとえば、プレゼンの前、企画書を書く前、営業のあと、キャリアについて話したいとき、頭の整理をしたいときなど、できるだけ具体的に、どんな時に声をかけたらいいのかを、あらかじめ伝えておくことです。

《3.ビジョンを作り、一緒に眺める》

 イメージやビジョンは記憶できないので、常に作る必要があるそうです。それを上司と部下は、横に並んで、時には近くのキャンバスを、また時には遠くの星を見るように、ビジョンを作るといいそうです。そうすると、ビジョンが現実化する可能性が高まるのだそうです。


【読書後の感想ひとこと】

 この他にも、「問いを共有する」「会社の目標だけでなく、個人の目標も設定する」「コーチするタイミング」など、参考になる箇所が沢山ありました。(折り目も多めです)タイトル通り、ひとりでも部下のいる方に読んでもらいたいですし、単に、コミュニケーションレベルでも参考になると思いました。お勧めします。


【今日の折り目】

36折/206ページ 
・・・赤ペンチェックが入ったページ数を示しています。本の興味度を定量化しています。


【満足度】

4

(指標の目安)
5:とてもおすすめ,何度も読みたい
4:いい本
3:ふつう
2:う〜んちょっと
1:あんまりおすすめできません


【読書カウンター】

★★★★☆ ☆☆☆☆☆ 
☆☆☆☆☆ ☆☆☆   今月は、あと14冊!

【バックリンク】

◦ 段取り力
◦ ちょっとした習慣であなたの人生は変わる
◦ 図解 コーチング流タイプ分けを知ってアプローチするとうまくいく
◦ ご機嫌の法則100

***

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2008年5月7日水曜日

40: 仕事は部下に任せよう


仕事は部下に任せよう!—なぜあの会社はデキる人ばかりなのかがわかる

内海 正人







 本日は、部下に仕事を任せて、仕事を加速するために読んだ本をご紹介しましょう。

【目次】

第一部 仕事を部下に任せれば、社員と会社、さらに自分も成長する。
Chapter 1 リーダーと部下の仕事の関係
Chapter 2 コミュニケーションのポイント

第二部 社員に仕事を任せられる仕組みをつくる。
Chapter 1 組織で仕事を動かそう
Chapter 2 組織のポイント
Chapter 3 部下をマネジメント


【注目ポイント】

《1》なぜ、あなたは仕事を抱えてしまうのか?

原因(1)仕事の内容を吟味せずに、最初から最後まで推し進めようとする。
原因(2)他人に仕事を渡すことができない。
原因(3)自分で何でもやらないと気が済まない。

という3つに原因があるようです。

「自分でやったほうが速い」と思うのは、近視眼的な見方です。「業務を教えるのが面倒くさい」といった声も聞きますが、この場合は最初の努力と全体の効率は比較すべきです。

《2》部下の教育とは?

「仕事の本質は何か」を伝えることが教育だそうです。つまり、

「仕事とはどういうものか?」
「仕事の本質は何か?」
「この仕事を通じて社会に還元できることは何か?」

を伝える必要があるということですね。とても勉強になります。これから、このことを心がけようと思います。

《3》記憶に残る伝えかたとは?

「明確に!」「簡潔に!」

これだけで部下の記憶にかなりの情報が溜まるそうです。長く話せば、伝わるというわけでもないようです。


【読書後の感想ひとこと】

 部下に仕事を任せられる仕組みを作る重要性がよく分かりました。日常に役立つ情報が得られました。


【今日の折り目】

33折/202ページ 
・・・赤ペンチェックが入ったページ数を示しています。本の興味度を定量化しています。

【読書カウンター】

★☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆ 
☆☆☆☆☆ ☆☆☆   今月は、あと17冊!

【追記】
このサイトから1冊購入していただきました。ありがとうございます。

【バックリンク】

◦ 効果10倍の“教える”技術
◦ 超!部下マネジメント術 ~1/3の時間と労力で人が育つ~


***

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2008年4月26日土曜日

38: 昨日と違う自分になる「学習力」


昨日と違う自分になる「学習力」—向上心がわいてくる54の具体例

中谷 彰宏




 今回は、多数の本を書かれている中谷 彰宏さんの本から、「学習力」を紹介します。まえがきの前に書かれているメッセージを引用します。

先生にほめられるより成長を喜んでもらおう

【この本は、3人のために書きました。】
(1)学歴や学力を、逆転したい人。
(2)大人になってから勉強したくなった人。
(3)楽しみながら学習したい人。

 人間が一日あたりに判断する項目が60,000個もあるそうです。睡眠時間も夢の中で判断していると仮定すると、24(時間)と60(分)で割ると、一分間に42項目になります。これは、90秒に1項目のスピードです。これは、すごい判断力だと思いませんか。

 それで、これらの選択のうち98%は、パターンにあてはめて判断しているそうです。残りのたった2%が、パターンにはまらない、新しい判断なのですが、これが大切なのだそうです。この2%があることによって、人は「昨日と違う」人間に成長するからです。

 このパターンからズレていくことを、中谷さんは本書で学習力と定義しています。学習する大切さとコツが沢山書かれていました。

 詳細に入る前に、中谷さんが対比的に定義している「学力」と「学習力」について、説明しておきましょう。まずは、中谷さんの書かれている内容を引用します。

「学力」は考える力です。
「学習力」は考えない力です。

 私はこの定義が、本を読んだ後もよく分からなかったので、辞書『三省堂提供「大辞林 第二版」』を引いてみました。

【学力】
学校などにおける系統的な教育を通じて獲得した能力。教科内容を正しく理解し、それを知識として身につけ、その知識を応用して新しいものを創造する力。

【学習】
(1)まなびおさめること。勉強すること。
(2)〔生〕 生後の反復した経験によって、個々の個体の行動に環境に対して適応した変化が現れる過程。ヒトでは社会的生活に関与するほとんどすべての行動がこれによって習得される。

という意味です。『社会的生活に関与するほとんどすべての行動がこれによって習得される』というところが中谷さんの本を集約していると理解できました。


【目次】

まえがき
1章 アイデアは、学習力から生まれる。
2章 学習力は、「感じ取る力」である。
3章 学習力は、日常生活で身につく。
4章 学習力のある人は、向上心がある。
あとがき


【注目ポイント】

1章 アイデアは、学習力から生まれる。

5.アイデアは、落書きの中から生まれる。

学習力のない人は、アイデアを思いついたら書き始めます。
学習力のある人は、アイデアを思いつかないうちに書き始めます。
書いている作業の中からアイデアが出てくるのです。

アイデア帳に「意味のない落書き」がたくさんあるかどうかです。

6.ペンは、アイデアの神様からのアンテナだ。

ペンはアンテナなのです。
ペンを持つと、そこに空の上のほうからアイデアが飛んできて、それが紙に書かれるのです。

8.アイデアをタダで人にあげることで、アイデアはさらにわいてくる。

私なら、アイデアから収入を得るよりも、アイデアを出して次のアイデアが無尽蔵にわいてくるほうをとります。

10.学習とは、相手の文化を理解し、受け入れることだ。

理解できない人間が、理解できないものに対して「それはダメだ」という権利はありません。

11.ヒラメキをデザインすることで、アイデアになる。

デザインは常に具体です。
ヒラメキはモヤモヤとした抽象です。

 アイデアは、頭を使って生み出すというよりは、さらさら描きながら湧いてくるイメージなのでしょうね。

2章 学習力は、「感じ取る力」である。

14.先入観を捨てることで、直感力がつく。

直感力のある人は、経験を積み重ねても、初めてであったものをパターンにはめ込まないのです。

17.動かないものを見続ける力が、学習力だ。

学習力のある人は、動かないものを見続けることができます。

動くものは誰もが見ます。
動かないものをどう見られるかで差がつくのです。
そこに感性が働きます。

20.ロビーに1日座って眺めるのが、最高の学習になる。

一流のホテルマンは、世界中のホテルに勉強に行きます。
今バリの帝国ホテルの総支配人をしている三田村成之さんは、休みの日に世界中のいろいろなホテルに行って、ロビーに座っているそうです。
そして、1日座っていても全然飽きないで、とても勉強になると言うのです。

21.新しいことを勉強するより、復習するほうが得るものは多い。

一流になっている人は、予習をたくさんしたり、新しいことをたくさん始めた人ではありません。
復習を無限にやった人です。

25.タイトルが先にあって、後から中身ができるのが学習力。

本を読める人は、CDで言う「ジャケ買い」ができるのです。
タイトルで面白いと思ったら、中身を半分は想像しているのです。

26.一流のコーチは、言葉で、指導できる。

自転車の乗り方を、言葉で表現しようと思うと難しいです。
それをいかに言葉で表現できるかが大切なのです。

言葉で伝えようとする意欲を持つことが大切なのです。

 14.では、初めてであったものをパターンにはめ込まないためには、五感で感じることが大切だそうです。また、抜き書きしていたら、児玉 光雄 さんの『直感力』を思い出しました。次回紹介しましょう。

 25.では、先日記事にした『才能がある人の生活習慣』の「土井英司 成功するビジネス読書習慣」のところの本の選び方と組み合わせると、より良い本に出会えそうですね。

 26.では、技術を言葉に移し替えて伝える重要性が書かれています。私も日常的に技術を人に伝えています。これからは、このことを心に留めて、人に教えようと思いました。

3章 学習力は、日常生活で身につく。

29.映画の字幕を読める人は、すでに速読している。

映画の字幕は、13文字×2行が4秒間で消えていきます。

4秒間字幕を見ているわけではなく、絵も見ています。

早く読むことで、頭の回転もそれについてくるのです。

31.コピーをしているヒマがあったら、読もう。

オリジナルの原画をそのまま残そうと思えば、コピーをとったほうがきれいです。
でも、自分で描いたヘタな手書きは自分だけのモノになるのです。
それは微妙に違う味わいのものになります。

4章 学習力のある人は、向上心がある。

42.講師で行なった時にこそ、学ぶ。

本当の学習は、教える側にまわってからなのです。
教えてもらうときに学習するのではなく、誰かに何かを教える時に初めて学習できるのです。

43.向上心に「ココまでやればいい」はない。

44.「違う世界の成功者」から学ぶ。

イワン・ソープが「晩ごはんは、できるだけ違う業界の人と食べて、その人から学びたい」と言っています。

50.読んでいたような本を、やがて自分が書くようになる。

「いつか私も本が書きたいです」と言う人がいます。
必ず書けます。

徹底的にモノマネすると、あなたのスタイルが生まれます。

53.目に習い、心に習い、形に習い、手に習う。知性の基本はこの5つだ。

「書に五智あり」という言葉があります。
5智というのは、「目に習い、心に習い、形に習い、手に習う」ものなのです。
つまり、5つのポイントから書道は習っているのです。

学習している入り口をできるだけ多く設定することで、より多くのものを学ぶことができるのです。

54.成功の仕方を覚えれば、いつでも成功できる。

成功の仕方を覚えようと思うと、失敗も楽しくなります。

 42.は、教える時に学びがあるということですね。最近紹介した本では、小山 龍介 さんの『STUDY HACKS!』で以下のように述べられていました。物事を教える時にこそ、本当の学びがあり、理解が深まるということでしょう。

ひょんなことから、コーチになるためのワークショップに参加。今では、プロコーチとして他人のコーチを引き受けています。そして、コーチングをしながら、実は自分自身が学びをもらい、コーチされていることに気づくのです。


【読書後の感想ひとこと】

 中谷さんの本は、単文で構成されていて読みやすく、また実体験も多く含まれているので、とても参考になります。最近の著作もチェックしようと思いました。


【関連記事】

◆『山といえば川:才能がある人の生活習慣』
◆『山といえば川:STUDY HACKS!』


【今日の折り目】

32折/185ページ 
・・・赤ペンチェックが入ったページ数を示しています。本の興味度を定量化しています。

【読書カウンター】

★★★★★ ★★★★★ 
★★★★★ ★★☆☆☆ 今月は、あと3冊!

【バックリンク】

● 効果10倍の“教える”技術
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