2008年6月12日木曜日

68: 「わかった」と言わせる説明の達人に変わる本


「わかった」と言わせる説明の達人に変わる本

中谷 彰宏

2004

 今日は、中谷 彰宏さんの『説明の達人』をご紹介します。本の見開きに、せっかくいいアイデアが浮かんでも、説明がヘタで説得できない人」のためにこの本を書きました。と書いてあったので読みました。

 プロローグには、「日常生活のコミュニケーションは、説明で成り立っているものがたくさんあります。」と書かれています。説明することの重要性があらためて感じられました。


【目次】

プロローグ
1章 説明の達人になる意識革命。
2章 相手の心を開くコツ。
3章 わかりやすい説明のコツ。
4章 相手の興味を引くコツ。
5章 100人を説得するコツ。
6章 絶対にくつがえせそうにない相手を、くつがえすコツ。
7章 もっと聞きたいと言わせるコツ。
エピローグ


【注目の3ポイント】

《1.どうしたら相手に伝わるのか?》

 説明の仕方を学ぶよりも大切なことがあると、中谷さんは言います。それは、「どうしたら相手にわかってもらえるか?」をまず考えることです。

 それから、たとえ込み入った説明をする必要があっても、「簡単なご相談なんですが、・・・」と切り出して、大まかな概要を簡単に話すのがよいそうです。

《2.噂は短い話だからこそ広まる》

 説明は短いほうがよいということなのですが。中谷さんは、非常にわかりやすい喩えをつかってこれを説明しています。引用しましょう。

口コミで伝わるものはエネルギーを持っています。
説明に60分もかかる話は口コミになりません。
口コミで伝わる話は、マックス1分で説明できるものです。
どんな都市伝説も1分で伝わる話です。
1分以上かかる都市伝説は広まりません。
「○○って、△△らしいよ」と言うだけで、15秒かかります。
うわさは15秒の説明です。

 また、細かく説明すればするほど、相手には伝わりにくくなるそうです。「一言で言えば」と言われたほうがわかるそうです。シンプルに説明するのが良いということですね。

《3.ネガティブなポイントや痛いところを、進んで説明しよう》

 はっきりとしたネガティブなイメージを持っている人は、実は説得しやすいそうです。それは、その人が、一点の納得できないポイントを握っていることを示しているからです。それを越えれば、逆にすぐに納得してくれるそうです。

 また、痛いところをつかれると、普通イラッとしてしまいますよね。そんなときは、ムッとする代わりに、「そこなんです」と言って、相手に賛成するのが良いそうです。なかなか難易度が高い、切り返しですけれど、使いこなしたいフレーズですね。

 話は変わりますが、大人数に説明する場合は、理解してくれそうな人を優先的に説明するのがコツだそうです。そうすると、今度は、その人が自分の考えを後押ししてくれるそうです。これもなかなかいいポイントですよね。企画などを推進したいときなどに最適だと思います。


【読書後の感想ひとこと】

 説明には、語り手の精神状況がもろに出るのだそうです。たしかに、第三者として、誰かが相手に説明している時に、イライラしているとそれを感じてしまうことありますよね。気をつけないといけませんね。

 昨日、このブログの記事に、『「読むが価値!」【ビジネスブック・ミシュラン】』を運営されている鹿田尚樹さんから、コメントを頂いていることに気づきました。あたたかいメッセージがとてもうれしかったので、一言書こうと思いました。別の本を紹介していた時に、鹿田さんの『アライアンス仕事術』の記事を思い出して、言及したのがきっかけです。沢山のビジネス書を解説されていて、毎日読ませていただいてます。皆様も是非、鹿田さんのブログに訪れてみてください。鹿田さんありがとうございました。これからもよろしくお願いします。


【関連記事】

● 久恒 啓一 図で考えれば文章がうまくなる

● 徳力 基彦 デジタル・ワークスタイル
 鹿田尚樹さんのコメントを頂いた記事です。

【参考サイト】

an-web (中谷彰宏公式サイト)


【今日の折り目】

21折/155ページ 
・・・赤ペンチェックが入ったページ数を示しています。本の興味度を定量化しています。


【満足度】




(指標の目安)
5:とてもおすすめ,何度も読みたい
4:いい本
3:ふつう
2:う〜んちょっと
1:あんまりおすすめできません


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【バックリンク】

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