2008年8月5日火曜日

「できる人」の極意!


「できる人」の極意!

齋藤 孝

2005

【読書の目的】
 
ビジネスに効く、勉強に役立つ、生きる力がつく!
齋藤孝の主要メソッドを、この一冊に集大成!

心地よいカラダ、しなやかなココロ、クリアな脳を実現する
カンタン・ノウハウ満載!

と表紙に書かれています。齋藤メソッドの概要を学んで仕事に活かすために読みました。


【感想】

 まず、情報量(文字数も)が多い一冊だというのが、フォトリーディングした感想です。齋藤メソッドやその背景について説明されているだけでなく、アナウンサー・作家・スポーツ選手をはじめとした20人の著名人との対談も掲載されています。情報量が多いので、齋藤先生も書かれている通りかいつまんで読むといいですね。

 「話す力・聞く力・文脈力・段取り力・発想力・友達力・恋愛力・呼吸法・シェイク運動」などの齋藤メソッドはどれも参考になるメソッドです。特に呼吸法は練習して習得したいですね。

 齋藤先生はこれらのメソッドごとに多くの本を出されています。これらの本をレビューしたのがこの一冊です。ですから、齋藤先生の本を読んだことがない方はもちろん、体系的に齋藤メソッドを理解したい人におススメします。

 教育法や会議法も参考になりました。


【注目の3ポイント】

《1.成功者になるための対話力》

 意味を生み出す対話とは、暗黙知を形式知化し、互いに知識を循環させるような対話のことです。「暗黙知」とは、直感的・身体的に体得され、まだ言葉になっていない知識のことです。形式知化することによって、情報を共有することが大切ですね。ただし、思考をうまく言語化することは時に難しいです。そこは経験知を形成してもらうしか方法はないのでしょうか?

 また、対話力を鍛えるためには優れた人と会話するのが一番だそうです。そうすると、いい刺激を受け、充実した時間が過ごせます。こうしてコミュニケーション力が高まっていくのですね。上達の5ポイントを列挙しておきます。

  1. 目を合わせる
  2. 微笑む
  3. ときどき頷く
  4. あいづちを打つ
  5. コメントする

《2.頭スッキリ呼吸法》

 「シェイキング」で準備してから「3・2・15」齋藤式呼吸法をするのが効果的な手順だそうです。眠気覚ましなどにも使えます。

「シェイキング」

 膝の屈伸を使って軽く体を上下させながら、息を「はっはっはっはっ」と、どんどん吐いていく。

「3・2・15」齋藤式呼吸法

 鼻から秒吸って、2秒おなかに溜めて、15秒かけて口から細くゆっくり息を吐く。

《3.ぶきっちょコラム》

 齋藤先生は天才研究家だと私は思っていたので、このコラムに注目してしまいました。少し引用してみます。

日本人はこれまでの歴史のなかで不器用さを愛してきました。

しかし、近年その伝統が途絶えつつある。それはスポーツ漫画に歴然と表われている。

不器用より器用がいいという波が押し寄せました。しかし、器用さ偏重は人から気骨を奪いました。持続力や粘り強さに欠ける状態です。対して、不器用な人は「自分にはこれしかない」と肝を据える。人間はそうなった時に強いんです。

自分の技を磨く。それには大量の練習が必要です。

今むしょうに不器用が恋しい。ああ、不器用な人を愛したい。

 「あしたのジョー」の不器用努力型から「テニスの王子様」の天才型へのスポーツ漫画の変遷を例に説明されています。高度成長期を終えた現在の社会的背も関係しているのでしょうね。また、天才は凡人よりはるかに努力し続けていますが、しばしばそれは地味なので目立たないだけだと思います。


【関連記事】

● 千葉 智之,中川 ミナ 出逢いの大学

齋藤先生もチームで仕事をするなかで、『上機嫌であること』の大事さに気づいたそうです。上機嫌でいると、頭が活発に働くだけでなく、周囲の人も明るい気持ちにすることが出来ます。千葉さんも、上機嫌であることの大切さを本に書かれていました。

● 斎藤 孝 天才になる瞬間

天才とは戦略的にブレイクスルーを実現した人だと齋藤先生は述べられています。


【読みたくなった本】

■ 齋藤 孝 ストレス知らずの対話術 2003

2人と話す時に、真ん中に紙を置いてそれぞれの発言のキーワードをどんどん書き込んでいく。これによってお互いの思考の過程を描く地図が完成し、良質のコミュニケーションが達成される。そんな方法について書かれた一冊なのだそうです。さっそく読んで紹介します。

■ 堀 公俊,加藤 彰 ワークショップデザイン――知をつむぐ対話の場づくり 2008

書店で見つけた良書です。会議・ミーティングを成功させる秘訣について、多角的に書かれた本です。


【今日の折り目】

35折/327ページ 
・・・赤ペンチェックが入ったページ数を示しています。本の興味度を定量化しています。


【満足度】



(指標の目安)
5:とてもおすすめ,何度も読みたい
4:いい本
3:ふつう
2:う〜んちょっと
1:あんまりおすすめできません


【目次】

はじめに
第1章 話す力・聞く力
第2章 文脈力・段取り力・発想力
第3章 友達力・恋愛力
第4章 呼吸法・シェイク運動
第5章 ビジネス・お金
第6章 子ども・教育・家族
第7章 日本語・読書・文学
第8章 スポーツ
第9章 身体感覚を磨く
おわりに


【読書カウンター】

★★★★☆ ☆☆☆☆☆
☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆
☆☆☆☆☆ ☆

今月は、あと22冊!

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