速読法と記憶法―情報処理能力を高める技術
栗田 昌裕
2001
【読書の目的】
速読法と記憶法を学び、入力と出力を向上させる。
【感想】
まえがきに、栗田 昌裕先生が書かれている通り、膨大な情報を高速に取り込んですばやく理解し、的確に残して臨機応変に活用するには、速読力と記憶力を高める必要があると思います。これらの力の関係を理論的に説明するだけでなく、具体的なトレーニング法も豊富に紹介されています。
目の運動、指回し、学ぶ心の持ちようなどを学ぶことができますが、非常にたくさんの技術が盛り込まれているため、座学だけでは体系的に身につけるのは難しいかもしれません。セミナーなどで訓練すると技術や概念の吸収も飛躍的に良くなりそうです。
速読法はフォトリーディングをメインに使っているので、記憶力についてポイントをあげておきます。
【注目の3ポイント】
《1.記憶力を高めるコツ》
記憶力には3ステップあり、それぞれを分けて力を付けると効率的に記憶力を向上させることができるそうです。3ステップとは、記銘力・保持力・想起力です。それぞれの力を上げるためのポイントを挙げておきます。
記銘力:対象となる情報に強い関心を持つ
保持力:1-既知の情報との違いを区別する
:2-早めに想起し、短期記憶から長期記憶へ移行させる
:3-複雑な情報は、図式化し整理する
想起力:記憶した状況をありありと再現できるようなイメージ力を磨く
《2.記憶を高める26の方法》
沢山あって覚えきれませんが、アルファベット順になっているようです。
- A類似法で類比を使う
B建築法で現実の場を確保する
C創造法で創造的に場を設定する
D夢想法で読めの場を発掘する
E誇張法で印象を増幅する
F描画法では実際に描く
G造園法で物を用いて庭をつくる
H高速法で速度を工夫する
I注入法で情緒の味付けを行なう
J研磨法で大切に磨いて価値を付加する
K埋め込み法で随所に鍵を配置する
L線形法で相互の関わり方を決める
M多発法で複数の記憶技術を併用する
N体験法でリアルな体験を深めて操作する
O重複法で多量の情報を重ねる
P絵画法で画像を活用する
Q変質法で情報の質を変換する
R想起法で想起能力を磨く
S空間法で外的空間を活用する
T望遠法でスケールを変換する
U結合法でイメージを特殊に結合する
V多様法で記憶の内的空間を連結する
W散歩法で心の場を自由に往来する
X変容法で風景の装飾を変化させる
Y固定法で情報をしっかり固定する
Z活用法で生きた情報の園を作る
《3.6種の能力と記憶を強化する指回し体操》
指の回し方は、本で見てください。この指回し体操では、6つ(潜在系・言語・イメージ・感情・不随意システム・随意システム)の能力を活性化させることが出来るそうです。また、これらの能力の向上に伴い、記憶力も向上するそうです。私も続けています。
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【読みたくなった本】
■ 栗田 昌裕 速読法と記憶法 パワーアップ編 2002
【今日の折り目】
13折/236ページ
・・・赤ペンチェックが入ったページ数を示しています。本の興味度を定量化しています。
【満足度】
4
(指標の目安)
5:とてもおすすめ,何度も読みたい
4:いい本
3:ふつう
2:う〜んちょっと
1:あんまりおすすめできません
【目次】
はじめに
第一章 速読法と記憶法の密接な関係
第二章 速読への固定観念を捨てる
第三章 速読力を鍛える実践テクニック
第四章 記憶力を鍛える基本トレーニング
第五章 記憶法の技術を学ぶ
第六章 速読法と記憶法で未来をつくる
あとがき
【読書カウンター】
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今月は、あと25冊!
【バックリンク】
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