2008年8月1日金曜日

速読法と記憶法


速読法と記憶法―情報処理能力を高める技術

栗田 昌裕

2001



【読書の目的】

 速読法と記憶法を学び、入力と出力を向上させる。


【感想】

 まえがきに、栗田 昌裕先生が書かれている通り、膨大な情報を高速に取り込んですばやく理解し、的確に残して臨機応変に活用するには、速読力と記憶力を高める必要があると思います。これらの力の関係を理論的に説明するだけでなく、具体的なトレーニング法も豊富に紹介されています。

 目の運動、指回し、学ぶ心の持ちようなどを学ぶことができますが、非常にたくさんの技術が盛り込まれているため、座学だけでは体系的に身につけるのは難しいかもしれません。セミナーなどで訓練すると技術や概念の吸収も飛躍的に良くなりそうです。

 速読法はフォトリーディングをメインに使っているので、記憶力についてポイントをあげておきます。

【注目の3ポイント】

《1.記憶力を高めるコツ》

 記憶力には3ステップあり、それぞれを分けて力を付けると効率的に記憶力を向上させることができるそうです。3ステップとは、記銘力・保持力・想起力です。それぞれの力を上げるためのポイントを挙げておきます。

記銘力:対象となる情報に強い関心を持つ
保持力:1-既知の情報との違いを区別する
   :2-早めに想起し、短期記憶から長期記憶へ移行させる
   :3-複雑な情報は、図式化し整理する
想起力:記憶した状況をありありと再現できるようなイメージ力を磨く


《2.記憶を高める26の方法》

 沢山あって覚えきれませんが、アルファベット順になっているようです。

    A類似法で類比を使う
    B建築法で現実の場を確保する
    C創造法で創造的に場を設定する
    D夢想法で読めの場を発掘する
    E誇張法で印象を増幅する
    F描画法では実際に描く
    G造園法で物を用いて庭をつくる

    H高速法で速度を工夫する
    I注入法で情緒の味付けを行なう
    J研磨法で大切に磨いて価値を付加する
    K埋め込み法で随所に鍵を配置する
    L線形法で相互の関わり方を決める
    M多発法で複数の記憶技術を併用する
    N体験法でリアルな体験を深めて操作する
    O重複法で多量の情報を重ねる

    P絵画法で画像を活用する
    Q変質法で情報の質を変換する
    R想起法で想起能力を磨く
    S空間法で外的空間を活用する
    T望遠法でスケールを変換する
    U結合法でイメージを特殊に結合する
    V多様法で記憶の内的空間を連結する

    W散歩法で心の場を自由に往来する
    X変容法で風景の装飾を変化させる
    Y固定法で情報をしっかり固定する
    Z活用法で生きた情報の園を作る

《3.6種の能力と記憶を強化する指回し体操》

 指の回し方は、本で見てください。この指回し体操では、6つ(潜在系・言語・イメージ・感情・不随意システム・随意システム)の能力を活性化させることが出来るそうです。また、これらの能力の向上に伴い、記憶力も向上するそうです。私も続けています。


【関連記事】

● 図解! あなたもいままでの10倍速く本が読める
● あなたもいままでの10倍速く本が読める
 フォトリーディングに関する書籍です。

● 頭の回転が50倍速くなる脳の作り方
 苫米地 英人先生の脳力開発法の本です。

● 海馬/脳は疲れない
● だれでも天才になれる脳の仕組みと科学的勉強法
 池谷 裕二先生の脳の話です。

● 仕事脳
 吉田 たかよし先生の脳の特徴を利用した勉強法について書かれています。


【読みたくなった本】

■ 栗田 昌裕 速読法と記憶法 パワーアップ編 2002


【今日の折り目】

13折/236ページ 
・・・赤ペンチェックが入ったページ数を示しています。本の興味度を定量化しています。


【満足度】



(指標の目安)
5:とてもおすすめ,何度も読みたい
4:いい本
3:ふつう
2:う〜んちょっと
1:あんまりおすすめできません


【目次】

はじめに
第一章 速読法と記憶法の密接な関係
第二章 速読への固定観念を捨てる
第三章 速読力を鍛える実践テクニック
第四章 記憶力を鍛える基本トレーニング
第五章 記憶法の技術を学ぶ
第六章 速読法と記憶法で未来をつくる
あとがき


【読書カウンター】

★☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆
☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆
☆☆☆☆☆ ☆

今月は、あと25冊!


【バックリンク】

◦ フォーカス・リーディング
◦ 仕事の道具箱
◦ 脳を鍛えれば今までの10倍うまくいく
◦ 頭の回転をよくする74の方法

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