仕事の道具箱―この箱を開ける10本のカギがあります
中島 孝志
2004
【感想】
「はじめに」で、本書にはビジネスマンに認められてきた選りすぐりの道具を入れてある。と中島 孝志さんは書かれている通り、非常に実践向きのコツが詰まってます。仕事の道具辞典として、ときどきぱらぱら読むことになりそうです。昨日紹介した『ラクをしないと成果は出ない』と同じで、見開き完結というのも方法論を理解するのに便利です。文庫化もされています。
・アイデアが欲しい方
アイデアを出すためのコツは、KJ法やマンダラートなど幅広く紹介されていて、簡潔で分かりやすいです。
・論理思考をはじめようかと考えている方
論理思考についても初歩から分かりやすく説明されています。
・現状に悩まれている方
6つの質問力・ドーナツ・シンキングやリバース・シンキングなどは、困った状況から脱出するために使えます。
ということで、こんな方々に本書はおススメします。
【読書の目的】
1.Why ?
サクサク仕事を進めたい。
2.What ?
効率的に働くすべを学ぶ。
3.How ?
全体を俯瞰的に読む。
【注目の3ポイント】
《1.逆算思考の具体的手順》
いくら体力があっても、やみくもに道を突き進んだら、力尽きて遭難してしまう。戦術がいくら優れていても、最終目標を視野に入れた「戦略」が頭になければ、自分が迷ったことすら気づかないのである。
これまでに、本田 直之さんや細谷 功さんの本を読んできて逆算思考の重要性を理解してきました。そのうえで、中島さんの戦力思考のまとめかたと、戦術の選択法を合わせると完璧ですね。列挙します。
- 「戦略思考」
1.何をやるか
2.何をやらないか
3.なぜやるのか
4.なぜやらないのか
5.自分の資源をどこに集中するのか
「戦術選択」
1.どれをやるのか
2.だれがやるのか
3.だれとやるのか
4.どのようにやるのか
5.どのくらいやるのか
6.いつやるのか
7.いつまでにやるのか
8.どこでやるか
9.いくらでやるか
《2.リバース・シンキングのすすめ》
以前、自分を追いつめないことが大切だと、『仕事ができる人の実践段取り術』で記事にしました。失敗したときやうまくいかなかったときに、「それもいいか」と開き直って“逆転思考”するのが良いと中島さんは言います。精神的に追いつめられなくなるとともに、新たな発想も生まれる可能性があるので、一石二鳥・けがの功名・転んでもタダで起きるな(?)ということでしょう。
《3.アイデアを出すための方法》
中島さんが紹介している10の方法から3つピックアップします。
・自由連想法
1つのアイデアから、限界までどんどん思考の枝を伸ばす。
⇒ 絶対に否定しない
⇒ 論理的に考えない
・マインドマップ
参照 ⇒ どんどん右脳が目覚める!不思議なノート法
・図解思考
参照 ⇒ 図で考えれば文章がうまくなる
参照 ⇒ 仕事が10倍速くなる最強の図解術
【関連記事】
● 本田 直之 レバレッジ・シンキング
● 細谷 功 いま、すぐはじめる地頭力
逆算思考が大事だと本田さんも細谷さんもおっしゃっています。
● 日経BP社 仕事ができる人の実践段取り術
● 栗田 昌裕 速読法と記憶法
中島さんの紹介されている速読法についての記事です。
【参考サイト】
* さむらいコピーライティング道
最近コメントして頂きましたどらさんのブログ『さむコピ』です。
さむらい、かわいいです♪
【参考書籍】
1.中島 孝志 仕事の道具箱 2006
文庫化されていますね。
2.加藤 昌治 考具―考えるための道具、持っていますか? 2003
アイデア思考の方法がたくさん詰まっています。
【読みたくなった本】
■ 中島 孝志 ホントにやりたいこと、見つかった?―財宝(たから)の山に出逢うためのワークブック 2004
売れているそうです。今の自分に悩んでいるときに読むと良さそうです。
■ 中島 孝志 キラー・リーディング 「仕事脳」が劇的に回り出す最強の読書法 2007
栗田式速読術を紹介されていて、最後の1行で中島さんの速読法を紹介されていました。「必要ない部分は読まない。それだけである。」とサクッとコメントされていました。年間3000冊の読書のコツですね。
【今日の折り目】
15折/223ページ
・・・赤ペンチェックが入ったページ数を示しています。本の興味度を定量化しています。
【満足度】
5
(指標の目安)
5:とてもおすすめ,何度も読みたい
4:いい本
3:ふつう
2:う〜んちょっと
1:あんまりおすすめできません
【目次】
はじめに
1章 うまく気持ちよく仕事をする「段取りの道具箱」
2章 いつも余裕のある人の「時間の道具箱」
3章 収集・整理の達人になる「情報の道具箱」
4章 もっと“いい考え”を生む「アイデアの道具箱」
5章 仕事の問題点がわかる「頭のいい道具箱」
6章 ズバリ最善の道が選べる「決断の道具箱」
7章 人の心をガチッとつかむ「言葉の道具箱」
8章 営業力を何倍にも強化する「売れる道具箱」
9章 心機一転、リフレッシュさせる「癒しの道具箱」
10章 夢をかなえる「成功の道具箱」
【読書カウンター】
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★★☆☆☆ ☆
今月は、あと4冊!
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