魔法のかんたん整理術―机回り1メートル!
壺阪 龍哉
2004
【読書の目的】
Google検索が出来るようになったので、メールは「受け取るだけでよい」という整理法が定着しています。しかし、書籍・書類・電子ファイルの整理の仕方がまだ確立できていません。ですので、デスク周りは書籍・論文の写し・書類・カタログ・郵便物などで埋め尽くされてしまっています。これは何とかしなければということで、本書を参考に片付けをしようと思いました。
【感想】
『仕事を効率よく進めたいのなら、まず机回りから見直さなければならない。机回りの状態で仕事のすべてが決まるといっても過言ではないからだ。』と壺阪 龍哉さんは断言しています。
一般的に、人が探し物に費やす時間はおよそ2〜10%と言われています。これは1日に換算すると、30分〜2時間30分になりますね。毎日2時間ということはないにしても、1年に一度や二度は必死に重要書類を探したりすることがあって、そういう時は意外に時間が経ってしまっています。
ですので、整理整頓は社会人にとって必須のスキルと言えますね。
本書はの第1章では、筆記用具やメモ、ハガキ、会議資料などの具体的な整理法が載っていて非常に参考になりました。自立しない書類(フォルダのような)があるとどうしても積み上げてしまいがちです。
しかし、物は立てて保存するという鉄則を徹底できれば、机回りもスッキリしますね。ハンギングフォルダーを使うと良いようです。本田さんの使われているおしゃれなフォルダーを買おうかなと検討中です。『文具で楽しいひととき』で詳しく紹介されていますよ。
後半は、時間や段取り、情報処理の整理について解説されているので、整理したデスクスペースで効率的に仕事をする技術が得られます。内容的にかなりお得なきがしました。
今回は、壺阪 龍哉さんがおすすめする本書を読んで頂きたい方をあげておきます。
- 机の回りが散らかり放題になっている人
- 自分の時間を効率的に使いたいと考えている人
- 社内の情報の整理・活用を考えている部課長
- 情報を上手に収集したいと思っている人
【注目の3ポイント】
《1.整理されたデスク回りをイメージする》
「充分に整理された」状況のイメージは、以下のような感じです。
1.机回りに不要な物が置かれていない
↓
2.もの探しの時間が限りなくゼロに近い
↓
3.したがって、すぐに仕事に取りかかれる
↓
4.自分のリズムで仕事ができる
↓
5.短時間で物事を処理でき、忙しさから解放される
これによって、
1.「情報」を有効に使うことができ、
2.「時間」を上手に使うことができ、
3.よい「発想」をすることが出来るようになります。
そしてこれが、無駄のない仕事、質の良い仕事に結びつくというわけですね。
《2.仕事を分解する》
「仕事」は、「課業」と「行動」に分けることが出来ます。「課業」とは、例えば、書類作成・対外交渉・部内決定などの作業を指し、「行動」は例えば、電話する・入力する・報告するといった作業のことを指します。「課業」をこなしてから「行動」するという大まかな流れがあります。
仕事の流れは、ワークフローとも呼ばれ、順に進む・選択する・くり返すという3タイプが主にあります。ですので、仕事が発生したらまずこのワークフローを意識して処理に取りかかるのが効率的なのだそうです。壺阪 龍哉さんが提案する“インパクト大な”手順を紹介しておきます。
- <幸子追跡OK>
・さ:作成
・ち:調査
・こ:交渉
・つ:伝える
・い:依頼
・せ:整理
・き:企画
・お:教える
・け:決定
《3.仕事の優先順位を決める処理のパターン》
仕事を6タイプに分類し、優先順位を決めて処理すると効率的ですね。その6種類をあげておきます。
- 1.JDI:唐突に発生するが、すぐに処理する
2.PEN:保留事項
3.REG:ルーティンワーク
4.PRO:継続的に進める仕事
5.TRY:自分がやりたい仕事
6.ZAT:雑用
2は保持しながら、1と3をサクサクこなして処理できれば、4と5に十分時間を割くことができますね。同じ時間働いても、やる順番が違うと成果に大きな違いが出てきそうです。
【参考サイト】
* トムオフィス研究所
壺阪 龍哉さんの会社のサイトです。
* 文具で楽しいひととき|その108 「現在進行中の案件のファイリングに最適」
土橋 正さんが運営されている文具紹介サイトのハンギングフォルダーの記事です。私も文具が大好きで、ついつい買ってしまいます。
【読みたくなった本】
■ 壺阪 龍哉 1秒「整理術」!—図解 2008
■ 壷阪 龍哉 できる人の「超」整理術 2008
■ 壺阪 龍哉 毎日5分! シンプル整理で仕事は3倍速くなる 2006
【今日の折り目】
13折/202ページ
・・・赤ペンチェックが入ったページ数を示しています。本の興味度を定量化しています。
【満足度】
4
(指標の目安)
5:とてもおすすめ,何度も読みたい
4:いい本
3:ふつう
2:う〜んちょっと
1:あんまりおすすめできません
【目次】
はじめに
第1章 身の回りを整理する—机の上が驚くほどすっきりする8つの法則
第2章 時間を整理する—時間の無駄づかいを少しでもなくす7つの法則
第3章 仕事を整理する—ダンドリ上手になる6つの法則
第4章 情報を整理する—新聞や雑誌などのさまざまな情報を確実に取捨選択するための9つの法則
【読書カウンター】
★★★★★ ★★★☆☆
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☆☆☆☆☆ ☆
今月は、あと18冊!
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