“ビジュアル式”メモの達人
矢矧 晴一郎
2005
『仕事で差がつくメモ術・ノート術』を紹介しました。おかげさまで、人気記事になっています。そこで、メモ好きとしてさらにもう1冊ご紹介しましょう。
本書の5つ特色を「はじめに」から抜き書きしておきます。
- あなたにきっと役立つ著者独特のメモのノウハウが身につく。
- 文字だけでなく、図などを含めたビジュアル式の書き方が分かる。
- メモと共に、手帳の書き方も学べる。
- 具体例を多く読めるので、楽しくて面白い。
- この本を読めば、あなたのメモと手帳への書き込みが早くなり豊かになる。
矢矧 晴一郎 さんは小学生から70年以上もメモをとられているそうです。読書メモからスタートしたメモは、仕事メモになりました。その後、本を出版されてからさらにメモの量は増えていき、次々と幸運も舞い込むようになったそうです。
また、随所に「仕事の本質」が語られているところも注目しました!
【読書の目的】
メモのコツを学び、仕事を効率的に進めたい。全体的に広く読みます。
【感想】
メモは直ぐに捨てられるような、単なる走り書きではなく、そこから膨らむアイデアを生み出したり、将来の夢の実現に繋がる可能性を持つことが分かりました。
本書は図解も多く、メモが備えるべき要点をまとめてくれているので、初めてメモ術本を読む方は第1章を、結構メモ好きの方はそれ以降を読まれるといいと思います。
【注目の3ポイント】
《1.効率メモ》
他人の話をメモに残すときは、「新しい情報・忘れてはいけない情報・心に残る話」を早く、正確に、簡潔に書くのが基本ですね。それに対して、自分自身の発想からメモを取る場合は、「現状を把握する・反省点をまとめる・目的や目標を定める・アイデアをまとめる」ということが必要になります。
さらに具体的な発想メモは次の5段階で進化し、価値があがります。
(第1段階)事実
(第2段階)分析
(第3段階)評価
(第4段階)対策
(第5段階)効率
特に、5段階目の“効率”について説明を加えておきます。現状を把握した後に、対策を考えるところが、4段階目までですね。その対策をどの程度やればどのくらい効果があるかを試算するということです。ここまですれば、仕事の質が高まりそうですね。
《2.メモを膨らませる》
メモは単なる記憶の代わりにとどめるのではなく、膨らませて創造のもととすることが出来ると矢矧さんは言います。その方法を抜き書きしておきます。
1.色づけ法
2.文法変換法
3.図式化法
4.数字因果法
5.予測先手法
マインドマップを描いて、項目を矢印でつなぐのもオススメです。
《3.因果関係を見つける》
仕事をする上でもっとも重要なことが、この因果関係を見つけることです。因果関係が見つかれば、それを動かすことで成果を出すことが出来るからです。
では、この因果関係はどうやってつかむのでしょうか?矢矧さんは3つの数字でつかんで選ぶことを提案されています。その3つとは・・・、
価値:「どのくらい大事か」の数字
確率:「どのくらい成功しそうか」の数字
効率:「どのくらい効率が良いか」の数字
これらの3つの指標に基づいて、因果関係の本質をつかんだメモをよると良いそうです。
【関連記事】
● 本田 尚也 仕事で差がつくメモ術・ノート術
最近人気の記事です。自分のメモ術についても紹介しています。
● 長崎 快宏 奇跡のノート術
● 久恒 啓一 図で考えれば文章がうまくなる
メモにも図解を入れると良いそうです。図解することで、とても物事の理解度が進みますね。
● トニー ブザン,田中 孝顕 どんどん右脳が目覚める!不思議なノート法
マインドマップに関する記事です。
【読みたくなった本】
■ 「フォーチュン」編集部,桜田直美 シークレットアドバイス-世界トップの企業家&CEOが明かした「私の働き方」 2008
土井 英司さんオススメの1冊です!これは読まねば!!
世界120カ国、500万人の読者を持つ「フォーチュン」誌が徹底インタビュー!
マイケル・デル アンディ・グローブ
ビル・ゲイツ ジャック・ウェルチ
ウォーレン・バフェット ・・・・・・
世界のトップリーダーが、起業までのプロセスから、成長しつづけるための秘訣、
仕事の習慣術、心の支えとなっている言葉まで、貴重なアドバイスを惜しみなく提供。
本物の企業家を目指す人、必読の一書です。
Amazon 内容紹介より
■ 矢矧 晴一郎 A4一枚で書類はまとめなさい 2004
■ 矢矧 晴一郎 「スピードアップ」仕事術―実力以上の成果が上がる 2008
■ 矢矧 晴一郎 大事なことは「30秒」で話せる―賢い人ほど「話が早い」 2005
■ 矢矧 晴一郎 図解 勉強は技術 2000
■ 矢矧 晴一郎 経営目標達成の黄金律「YS法」 2007
2005年の時点で120冊も本を書かれているそうです。すごい量ですね。
【今日の折り目】
23折/214ページ
・・・赤ペンチェックが入ったページ数を示しています。本の興味度を定量化しています。
【満足度】
5
(指標の目安)
5:とてもおすすめ,何度も読みたい
4:いい本
3:ふつう
2:う〜んちょっと
1:あんまりおすすめできません
【目次】
はじめに
第1章 メモの取り方を使い分けよう
第2章 手帳の書き込みを磨き上げよう
第3章 メモ・手帳に役立つ「圧縮の技術」
第4章 メモは「知恵カプセル」
第5章 新しい視点から見るメモと手帳
第6章 運命をメモと手帳で切り開け
【読書カウンター】
★★★★★ ★★★★★
★★★★★ ★★★★★
★★★★★ ☆
今月は、ラスト1冊!
【バックリンク】
* 書評の塊:2008年8月29日の書評
sundobaさんにこの記事を取り上げて頂きました。感謝!
◦ 日経ビジネス Associe (アソシエ) 2008年 9/2号
◦ ノート思考術
***
0 件のコメント:
コメントを投稿