目の前にあるアイデアの種を見逃していませんか?
こんにちはchampleです。
今日ご紹介するのは、跡部 徹さんの『「空気読み」企画術』です。本書はレビュープラス様より、ご恵贈頂きました。本当にありがとうございました。
跡部 徹さんは、現在は株式会社空気読みの代表を務められていて、これまでに「カーセンサー」や「赤すぐ」の編集長を歴任された方です。
『「空気読み」企画術』は、鹿田尚樹さんのブログ記事『【企画術】空気を読めば、隠れたニーズが見つかる企画術!』で紹介されて知りました。面白そうなので読みたいなーと思っていたらちょうどレビュープラスさんからプレゼントされることになってとても嬉しかったですね。^^
私は科学者として、常に新しい研究の種を探しています。また、複合的な学問領域で仕事しているので、多様な研究プロジェクトに携わらせてもらっています。新しい研究アイデアの発案はもちろん、今進行している企画をどうブラッシュアップすれば良いかということを常に考えています。
ということで、そもそも「空気読み」企画って何?という疑問を解決することと、今進行している企画を改善するにはどうすべきかを考えるヒントを得るのが、この『「空気読み」企画術』を読む目的となりました。
この本はワクワクする1冊です。
なぜワクワクするかと言えば、「自分の身の回りにあることから、こんなにアイデアが見つけられるのか」という気づきがあるからです。アイデアを集めるために、苦しみながら絞り出すのではなく、宝探しのような感覚で楽しく習慣化することができるようになりますよ。
宝探しにはちょっとしたコツがあります。
そのコツを本書から少しだけご紹介しましょう。
1.素材を集める
私たちの身の回りにはいろいろな情報が溢れていますよね。その中から、うまくアイデアに繋がる情報をまとめて手に入れるのがコツです。
まず、LRTという方法です。LRTとは、跡部さんが考案された雑誌乱読トレーニングです。(lateral reading training)この方法で、複数の雑誌からまとめて情報を集めます。
ビジネス雑誌だけでなく、ファッションやデザイン雑誌などいろいろな雑誌を平行で読むことで、様々なアイデアが浮かぶそうです。
次に、写真です。自分の目の当たりにしている状況を伝えるには言葉や文字だけでは到底無理です。そんなときは、カメラを使ってその状況を切り取っておけば、言葉以上にたくさんの情報や記憶を保存しておくことが出来ますよね。
最近は携帯の画質もデジカメに匹敵するくらいあがって、メールに添付して送ることもできます。デジカメで撮った写真も「Eye-Fi」ですぐにネット上で共有できるようになりましたよね。
写真画像はアイデアを浮かべるのにとても助けになります。撮りためた写真を一箇所に集めて、いつでもどこでも写真を見ながら考えるようにできます。
最後に、消費行動です。
と跡部さんは書かれています。
何がヒットしているのか、なぜヒットしているのか、どんな人がそのヒット商品に集まっているのか…
こう考えることで、自分の企画のヒントがたくさん得られるのではないでしょうか。
この他にも、ビルのテナントの募集ポスターや、不動産紹介チラシの工夫など、街に出掛けるといろいろな発見がきっとありますよね。これまさに宝探し♪
以上、素材集めの具体的な方法を3つご紹介しました。
それぞれの方法で得た素材の取り扱い方、相違点の見いだし方について、実例を挙げて詳しく本に解説がありますよ。
2.現象を捉える
まず、「潮目に注目する」です。
「潮目」とは読みながら私が思い浮かんだキーワードです。
同じヒット商品でも微妙に方向転換した瞬間を、海の潮目に喩えています。
だだっ広い海でも、藻、木片や泡などが集まり、さざ波がたっているところがあります。そこが「潮目」です。潮目を境に、潮の流れが変わります。同じように見えていても実は違うのですね。
潮の切り替わり「潮目」に気づけるかどうか。
それがポイントですね。
次に、「振り子を意識する」です。
このようなトレンドの振れが、振り子のようだということです。
その具体例として、「効率化・合理化」の反動として「心の余裕や癒し」が求められていることを跡部さんは挙げられています。
「人の行く裏に道あり、花の山」という株式相場の世界で有名な格言があります。トレンドを把握したらいち早くその逆の発想で次のアイデアを考えるのが良いのでしょうね。
以上、現象を捉える具体的な方法を2つご紹介しました。
企画やアイデアの出し方には昔から興味があり、何冊か本も読みました。でもこのブログを見返してみたら意外に1冊も企画本を紹介したことがありませんでした。
この本は、自分の専門以外の情報に触れ、トレンドをいかに読み、考え、アイデアに繋げていくかが分かる1冊です。
読んでいて本当にワクワクする本でした。
ということで、この『「空気読み」企画術』は企画に携わる人にとっては必読の参考書になることは間違いないですね。
また、情報に触れることが好きな方が読まれると、きっとアウトプットがより楽しくできるようになります。
おすすめの1冊です。
ではまた
今日もお読み頂き、ありがとうございました。
こんにちはchampleです。
今日ご紹介するのは、跡部 徹さんの『「空気読み」企画術』です。本書はレビュープラス様より、ご恵贈頂きました。本当にありがとうございました。
跡部 徹さんは、現在は株式会社空気読みの代表を務められていて、これまでに「カーセンサー」や「赤すぐ」の編集長を歴任された方です。
『「空気読み」企画術』は、鹿田尚樹さんのブログ記事『【企画術】空気を読めば、隠れたニーズが見つかる企画術!』で紹介されて知りました。面白そうなので読みたいなーと思っていたらちょうどレビュープラスさんからプレゼントされることになってとても嬉しかったですね。^^
私は科学者として、常に新しい研究の種を探しています。また、複合的な学問領域で仕事しているので、多様な研究プロジェクトに携わらせてもらっています。新しい研究アイデアの発案はもちろん、今進行している企画をどうブラッシュアップすれば良いかということを常に考えています。
ということで、そもそも「空気読み」企画って何?という疑問を解決することと、今進行している企画を改善するにはどうすべきかを考えるヒントを得るのが、この『「空気読み」企画術』を読む目的となりました。
この本はワクワクする1冊です。
なぜワクワクするかと言えば、「自分の身の回りにあることから、こんなにアイデアが見つけられるのか」という気づきがあるからです。アイデアを集めるために、苦しみながら絞り出すのではなく、宝探しのような感覚で楽しく習慣化することができるようになりますよ。
宝探しにはちょっとしたコツがあります。
そのコツを本書から少しだけご紹介しましょう。
1.素材を集める
私たちの身の回りにはいろいろな情報が溢れていますよね。その中から、うまくアイデアに繋がる情報をまとめて手に入れるのがコツです。
まず、LRTという方法です。LRTとは、跡部さんが考案された雑誌乱読トレーニングです。(lateral reading training)この方法で、複数の雑誌からまとめて情報を集めます。
ビジネス雑誌だけでなく、ファッションやデザイン雑誌などいろいろな雑誌を平行で読むことで、様々なアイデアが浮かぶそうです。
次に、写真です。自分の目の当たりにしている状況を伝えるには言葉や文字だけでは到底無理です。そんなときは、カメラを使ってその状況を切り取っておけば、言葉以上にたくさんの情報や記憶を保存しておくことが出来ますよね。
最近は携帯の画質もデジカメに匹敵するくらいあがって、メールに添付して送ることもできます。デジカメで撮った写真も「Eye-Fi」ですぐにネット上で共有できるようになりましたよね。
写真画像はアイデアを浮かべるのにとても助けになります。撮りためた写真を一箇所に集めて、いつでもどこでも写真を見ながら考えるようにできます。
最後に、消費行動です。
今ヒットしているものがなぜ受け入れられているのかを分析することで、時代の空気を読むことが出来るのです。p. 80
と跡部さんは書かれています。
何がヒットしているのか、なぜヒットしているのか、どんな人がそのヒット商品に集まっているのか…
こう考えることで、自分の企画のヒントがたくさん得られるのではないでしょうか。
この他にも、ビルのテナントの募集ポスターや、不動産紹介チラシの工夫など、街に出掛けるといろいろな発見がきっとありますよね。これまさに宝探し♪
以上、素材集めの具体的な方法を3つご紹介しました。
それぞれの方法で得た素材の取り扱い方、相違点の見いだし方について、実例を挙げて詳しく本に解説がありますよ。
2.現象を捉える
まず、「潮目に注目する」です。
「潮目」とは読みながら私が思い浮かんだキーワードです。
ロングセラーものがリニューアルしたときの理由を考えることで、「今の時代」が見えてくるp. 100
同じヒット商品でも微妙に方向転換した瞬間を、海の潮目に喩えています。
だだっ広い海でも、藻、木片や泡などが集まり、さざ波がたっているところがあります。そこが「潮目」です。潮目を境に、潮の流れが変わります。同じように見えていても実は違うのですね。
潮の切り替わり「潮目」に気づけるかどうか。
それがポイントですね。
次に、「振り子を意識する」です。
トレンドが片方に大きく振れるときには、人間は自然と「逆のコンセプト」を求めてバランスを取るようにできているのです。p. 108
このようなトレンドの振れが、振り子のようだということです。
その具体例として、「効率化・合理化」の反動として「心の余裕や癒し」が求められていることを跡部さんは挙げられています。
「人の行く裏に道あり、花の山」という株式相場の世界で有名な格言があります。トレンドを把握したらいち早くその逆の発想で次のアイデアを考えるのが良いのでしょうね。
以上、現象を捉える具体的な方法を2つご紹介しました。
企画やアイデアの出し方には昔から興味があり、何冊か本も読みました。でもこのブログを見返してみたら意外に1冊も企画本を紹介したことがありませんでした。
この本は、自分の専門以外の情報に触れ、トレンドをいかに読み、考え、アイデアに繋げていくかが分かる1冊です。
読んでいて本当にワクワクする本でした。
ということで、この『「空気読み」企画術』は企画に携わる人にとっては必読の参考書になることは間違いないですね。
また、情報に触れることが好きな方が読まれると、きっとアウトプットがより楽しくできるようになります。
おすすめの1冊です。
ではまた
今日もお読み頂き、ありがとうございました。
【今日紹介した本】
■ 「空気読み」企画術 跡部 徹 2010
【関連記事】
● アイデアマップ
実践的なマインドマップの描き方について書かれた本を紹介しています。
● 目のつけどころ
山田真哉さんの物事を見る視点について書かれた本です。
● 「結果を出す人」はノートに何を書いているのか
美崎栄一郎さんの1作目の本。3種類のノートの使い分け・ノートを使ったアイデアの熟成法だけでなく、具体的な文具が紹介されています。読むにも、見るにも楽しめる1冊です。
【参考サイト】
書評記事を2つピックアップしました。あわせて読んでみてくださいね。
* 【企画術】空気を読めば、隠れたニーズが見つかる企画術!|鹿田尚樹の「読むが価値」
鹿田尚樹さんの『「空気読み」企画術』紹介記事です。
“「空気を読む」というのは、時代認識がしっかりとできるということ。”
鹿田さんの鋭い一言で、本書のタイトルが言いあらわされています。
* 書評 「空気読み」企画術|ビジネス書で「知」のトレーニングを! ~ 知磨き倶楽部
Takaさんの書評です。発想の種という箇所にユーザーのかくれたニーズを掘り起こすヒントが挙げられていますよ。
【目次】
はじめに
第1章 なぜ、「空気読み」でいい企画が作れるのか?
1 そもそも「いい企画」とは何か?
2 空気が読めれば「いい企画」は誰にでも作れる
3 「空気読み」で消費者の深層心理をとらえよう
4 「空気を読める」のは日本人の大きな強み
第2章 空気が読める「発見体質」に変わるトレーニング
5 空気読みを可能にする「発見体質」になろう
6 「外国人」や「宇宙人」の視点を持つ
7 不満を「抵抗の少ない仕組み」に変換する
8 ターゲットを自分に「ひょうい」させる
9 通勤時間は「プロファイリング」タイム
10 街中でミクロ市場調査を試みる
11 「消費」の中からアイデアを生む
12 自分に刺さった広告を記憶する
13 雑誌5冊を乱読する「LRT」
14 メディアのコメントに「逆説」を唱える
15 大事な発見を逃さずストックするメモ術
16 集まった発見はあせらずしばらく寝かしておこう
第3章 誰でもヒットメーカーになれる「空気読み」の技術
17 消費者の空気はこのフレームワークで読み取る
18 「空気読み」フレームワークを実際に使ってみよう
19 発見した「根」には2種類ある
20 「世代」ごとの深層心理を読む技術
21 「世代」が変わると求められる情報はどう変わるか?
22 「足りない」感情や「満たされていない」感情に注目する
23 ロングセラーから時代の変化を読む技術
24 「空気読み」をサポートする3つの思考法
25 「トレンドの振り子」の動きをどう見極めるか?
26 媒体の特性にもとづいて「振り子」を位置づける
27 自分の中にユーザー像をストックするトレーニング
28 「定量調査」を「定性調査」にする〈データ横読み〉テクニック
29 トレンドをつかみ消費者の今を知るツール
30 業界紙を読んで流行のトンガリをつかまえるトレーニング
第4章 関係者のメリットを描き企画に落とし込むフレームワーク
31 関係者の相互メリットをフレームワークで「見える化」する
32 なぜフレームを意識して企画を考えるのか?
33 ターゲットを設定し「空気読み」を行なう
34 ニーズから「商品コンセプト」を設計する
35 商品コンセプトに自社のシーズを組み合わせる
36 ターゲットを設定し「空気読み」を行なう
37 ニーズから「商品コンセプト」を設計する
38 ターゲットユーザーの「ペルソナ」を設定する
39 「出会いのストーリー」を描く
40 関係者に「相互メリット」があるか確認する
第5章 企画をみんなに理解させ人を巻き込むプレゼン術
41 関係者すべてに「理解」されるプレゼン術を学ぼう
42 企画とであった後で何が変わるのかを訴える
43 何の解決を狙った企画かタイトルで表現する
44 相手を前のめりにさせる企画の「ツカミ」の作り方
45 プレゼンでも「ペルソナ」を活用する
46 正面切って社会的意義を語る
47 「開発者インタビュー」を受ける自分を想像する
48 相手の立場でジャッジできる材料を用意する
49 相手が疑問に感じた順番で話す
50 「空気読み」をした背景がメディアを巻き込む
おわりに
■ 「空気読み」企画術 跡部 徹 2010
【バックリンク】
◦ 「空気読み企画術」いただいた感想まとめ7|「空気読み」 一人シンクタンク
跡部 徹さんご本人のブログで紹介して頂きました。ありがとうございます。
^^♪
【ツイッター】
▼今日紹介した本のつぶやき
.@reviewplus さんから跡部 徹 @atobeck さんの『「空気読み」企画術』が届きました。いつもありがとうございます。これから読ませていただきます♪ #rvpl http://twitpic.com/1jz6wb
おなじく! RT @smilesignal: 空気読み企画術 読了
わくわく!RT @chample_ytk: おなじく! RT @smilesignal: 空気読み企画術 読了
読了ありがとうございます!RT @reviewplus: わくわく!RT @chample_ytk: おなじく! RT @smilesignal: 空気読み企画術 読了
.@atobeck @reviewplus 身の回りにある様々な情報からアイデアや気づきを引き出す方法のヒントがたくさん詰まっていますね。読んでいてワクワクする1冊ですね。
「空気読み企画術」がお役に立てたようでうれしいです。私も日々アイデア蓄積中RT @chample_ytk: .@atobeck @reviewplus 身の回りにある様々な情報からアイデアや気づきを引き出す方法のヒントがたくさん詰まっていますね。読んでいてワクワクする1冊ですね。
跡部 徹さんの『「空気読み」企画術』の目次を読んでます。章立ての小見出しがブログのタイトルをつけるのにも参考になります。 http://bit.ly/aZO3eb
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今読んでる本や、参加しているセミナーについてリアルタイムでつぶやいています。
レビュープラス
2 件のコメント:
champleさん。書評ありがとうございます!
著者の跡部です。
書いて頂いた通りで、日々の生活を「アイデアの種」だと思って過ごすといろいろなことに気がつけます。自分が体験したことや、場合によっては嫌なことがあっても「ネタ」と捉えられ「おいしく」思えてしまいます。
お互い世の中にいいアウトプットが出せるように頑張っていきましょう!今回はありがとうございました。
跡部 さま
さっそくコメント頂き、ありがとうございます。
>自分が体験したことや、場合によっては嫌なことがあっても「ネタ」と捉えられ「おいしく」思えてしまいます。
なるほどです。
嫌なことは、それを解消する方法を考えだす種になりますよね。
おっしゃる通り、ひとつでも多く世の中の役に立つアウトプットを生み出せるよう頑張りたいと思います。
こんごともどうぞよろしくお願いいたします。
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