情報の「目利き」になる!―メディア・リテラシーを高めるQ&A
日垣 隆
2002
本書は、読者や編集社の方などからの受けた質問や問い合わせに、メディア・リテラシーの観点から回答するという構成になっています。エッセイとして読みやすい1冊です。
【読書の目的】
集めた情報の信憑性を判断したい。
【感想】
「分かった気にならず、謙虚にとことん情報収集するべきだ。」
これが日垣 隆 さんのメッセージです。
まず本物を知っておかなければ、物事の真偽を判断することはできません。ですので、いかに沢山の入力(インプット)をこなすかについて書かれた部分が参考になりました。
販売・トラック運送・編集者などの職の経験から、メディア・リテラシーの習得は多くの社会人にとって必須の能力であると日垣さんは主張しています。メディア・リテラシーの基本は、「ニュースを理解する」「本を読む」「専門家や当事者の話を聞く」「考えながら書く」ということに加えて、「ウェブサイトを運営する」ことなのだそうです。
およそ10年後には、 サイトは名刺だ! というテーゼはきっと手垢のついた、ありふれた言説と化していることでしょう。
まえがきに書かれています。現在、本書が出版されてから既に5年以上経っていますが、確かにブログやサイトは名刺化してきているように思えます。
【注目の3ポイント】
《1.メディア・リテラシーを身につける必要性》
・偏った情報に接したとき、それが偏った情報であることを見抜けるようになる。
・騙されない。少なくとも修復不可能な騙され方をしない。
・できるだけ自分を、あるいは自分たちを客観的に見ることができるようになる。
・読書や調査が効率的になる。
《2.集中力を養う3つのポイント》
メディア・リテラシーに必要となる集中力の維持についてのポイントを3つ書き留めます。
1.締め切りを意識する
2.仮説を立てる
3.脳は出力依存型であることを意識する
1.は、作家としての日垣 隆 さんの日常的なポイントですね。ただ、締め切りを設定して働く必要があるということは多くの仕事術が言及している通りです。2.は物事を理解して、深く検証するために必須ですね。3.はアウトプット思考で入力するということですね。
《3.日垣流情報収集術のポイント》
・アカデミズム+ジャーナリズム
・シンポジストへの印象的な質問をする
・インプットは強引かつ極端に
・好奇心を持って調べる
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【参考サイト】
* 【ビジネス書評】鹿田尚樹の「読むが価値!」【ビジネスブック・ミシュラン】:
1ヶ月で3冊以下しか本を読まない人が83.8%:30代以上で“読書離れ”の兆し
読書をしない人が非常に多いのだそうです。メディア・リテラシーの習得から遠ざかっているように思えます。FireFox 3にしたら、SeeSaaブログにコメントができるようになりました。(嬉)
* 日垣隆公式サイト ガッキィファイター
【読みたくなった本】
■ 日垣 隆 何でも買って野郎日誌 2001
【今日の折り目】
17折/218ページ
・・・赤ペンチェックが入ったページ数を示しています。本の興味度を定量化しています。
【満足度】
4
(指標の目安)
5:とてもおすすめ,何度も読みたい
4:いい本
3:ふつう
2:う〜んちょっと
1:あんまりおすすめできません
【目次】
はじめに
メディア・リテラシー基礎編
メディア・リテラシー発信編
メディア・リテラシー懐疑編
メディア・リテラシー激闘編
メディア・リテラシー応用編
あとがき
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