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2009年9月15日火曜日

文章力の基本

あなたの文章はちゃんと相手に伝わっていますか?

こんにちはchampleです。


今日は書店でチェックして購入した1冊『文章力の基本』をご紹介します。本書は「簡単だけど、誰も教えてくれない77のテクニック」というサブタイトルがついています。この本は文章を書く時に間違いやすい点について、正誤形式の文例を使って具体的に解説しています。

本書は、文章を書く企業の方、学生の方にオススメします。私たちはメール、報告書、企画書など仕事や生活で毎日多くの文章を書きます。文章には書き手と読み手があり、書き手の意向を読み手に伝えるコミュニケーションと言えます。文章によるコミュニケーションを上手く成り立たせるためには良い文書を書く必要があります。本書には良い文章を書くための心構えについても書かれています。この心構えは文章を書く人すべてに必要だと思いました。

では見てみましょう。


【概要】

第1章 短く書く
・短く言い切る
・一度にたくさん伝えようとしない
長い文章は短くすることで明快になります。

第2章 自然な正しい表現で書く
・文章の前半と後半をかみ合わせる
・必要な「てにをは」を省かない
・列挙する時は同じ品詞で書く

他にも…、
「趣味と仕事が両立する」
「趣味と仕事を両立させる」
といった受動態や能動態における助詞の使い方も曖昧になりがちなので注意が必要です。

第3章 言いたいことを明確にする
・シンプルに整理する
・段落に分ける

パラグラフライティングという書き方があります。一番言いたいことをキーセンテンスとして一段落に含めて、後はパラグラフの残りでその説明をするという方法です。これで何が言いたいか分からないという状況は防ぐことができます。パラグラフライティングについては、倉島 保美さんの『論理的な文章が自動的に書ける!』が非常に参考になります。

第4章 分かりやすく書く
・読み手に頭を使わせない
・ぼかして書かない
・「ことで」を多用しない

章末に「日本語は曖昧か」というコラムがついています。日本人は曖昧だと言われることが多いですが、それは日本語に原因があるのではなく、日本人が曖昧な表現を好むということに原因があるそうです。以心伝心を理想として、日本人はあえて曖昧な表現を使ってきたのです。しかし、曖昧さは誤解の元になります。

第5章 簡潔に書く
・いきなり核心に入る
・同じ意味の言葉を重複して使わない


第6章 共感を呼ぶように書く
・目に浮かぶように書く


第7章 表記とレイアウトにも心を配る
・括弧と句読点を正しく使う
・ホワイトスペースを活用する

本書を探していた理由は、奥野 宣之さんが「まなびた!」で「括弧の中に読点を入れるかどうか、そういうことを学ぶべき」とおっしゃっていたのを憶えていたからです。文章を書くのに論理も必要ですが、基本的なルールをしっかり守ることが重要だと考えています。


【読書の目的】

文章のルールをおさらいし、間違いのない伝わる文章を書く。


【マインドマップメモ】


文章力をつけるために必要な7つの力と、文章を書く3つの喜びが参考になります。また、良い文章に必要な事柄も憶えていくべきだと思いました。

「仕事のスピードは、問題の本質・勘所をいかにつかむかに大いに関係している」


【感想】

このブログも含めて、私は、日々文章を書きます。

実際に本書を読んでみると、自分の文章にも当てはまりそうなミスが沢山掲載されていて、はっとさせられます。相手に伝わる“良い文章”を書くためには、基本的なルールからレイアウトのことまで多くのことに気を配る必要があります。本書を読めば、明解で間違いのない文章を書けるようになるでしょう。また、今更聞けない“てにをは”のルールや句読点の打ち方など、読んでいて頷けるポイントが沢山ありました。これからは、本書で確認しながら文章を書くようにしようと思います。

また、本書の章末に書かれているコラムでは、文章作成の観点からの筆者の考えに触れることができます。マインドマップに書き出した仕事に対する心構えが参考になりました。

文章作成法の本を紹介する記事は、書くのに少し緊張しましたが、多くの方に読んで頂きたい1冊でした。


【今日紹介した本】

■ 文章力の基本 阿部 紘久 2009


【関連記事】

● 成長思考セミナー「まなびた!」File. 01に参加してきました!


【参考サイト】

* 【セミナーの様子&感想】奥野宣之氏×多田健次


【参考書籍】

1.論理的な文章が自動的に書ける! 倉島 保美  2003




2.伝えるための書く技術 向田 千恵 2006





【やまかわポイント】

58 pt


【目次】

はじめに
第1章 短く書く
第2章 自然な正しい表現で書く
第3章 言いたいことを明確にする
第4章 分かりやすく書く
第5章 簡潔に書く
第6章 共感を呼ぶように書く
第7章 表記とレイアウトにも心を配る
おわりに


【バックリンク】

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レビュープラス

2009年3月29日日曜日

非論理的な人のための 論理的な文章の書き方入門


『クイズ文?』という耳慣れない言葉を書店で見つけて読んでみました。
こんにちはchampleです。


【感想】

なぜ、私はブログを書き始めたのか?

それは文章の論理性を高め、分かりやすい表現を心掛けることができると考えたからです。もちろん、ブログ記事は報告書・企画書・論文などとは体裁が異なるのは事実です。しかし、自分の考えを他人に伝えて、相手に働きかけるという点が、共通しているのではないでしょうか。したがって私は相手に働きかけるために、論理性を持った分かりやすい文章を書く必要を感じたわけです。

この本は、

 ・論理的な文章の書き方を簡単に知りたい方
 ・説得力のある文章を書きたい方

におススメできる非常に良い1冊です。


【読書の目的】

論理的な文章を書くための方法を学ぶ。


【マインドマップメモと注目の3ポイント】


私が気になったポイントは以下の3点でした。マインドマップではポイントから3本枝が伸びています。

1.言いたいことが伝わっているか?
2.クイズ文の4つの型とディベートとの関係とは?
3.クイズ文を書く時の注意点は?

では順に見ていきましょう。

1.言いたいことが伝わっているか?

クイズ文とは、“問題・結論・理由”を備えた文章のことです。この簡単な法則を守るだけで読みやすい文章が書けるようになります。

ここで、飯間さんは的を得た質問を想定されています。
「なるほど、クイズ文なるものは読者に伝わりやすいかも知れない。でも、文章としてまとめたいテーマの種類はさまざまだ。必ずしもクイズの分の形だけが良いとは限らないだろう。日常よく目にする文章には、クイズ文でなくても、十分読みやすい文章がいくらでもあると思うが、どうか」

本書より
これに対して、以下のように反論されています。
 考えの伝わる文章を書くということと、読みやすい文章を書くということは別物です。読みやすい文章だからといって、筆者の考えを読者が間違いなく受け止めてくれるかというと、必ずしもそうはなりません。

本書より
分かりやすくても結局何が言いたいのかが分からない文章はあるということを指摘しています。ですので、“問題・結論・理由”という型にはまった文章構造とすることで、読者の思考に道筋を付けてあげることが、「伝わる文章」には必要なのですね。これは文章に限らず、話し言葉にも応用できる大切なポイントですね。

冒頭の、「なぜ、私はブログを書き始めたのか?」は、本書で説明されている通りに論理の流れを作っています。説得力があるように私は思いますが皆さんいかがでしょうか?

論理の流れは、以下の通りです。
 (問題)→(結論)→(反論)→(最反論)→(結論の再確認)

2.クイズ文の4つの型とディベートとの関係とは?

クイズ文のはじめの部分には、問題となる文章が配置されます。この問題、つまり疑問には4つの種類があるということです。

 1.Yes or No: 是か非を問うもの
 2.How: 手段や方法を問うもの
 3.Wh-: いつ、どこで、だれが、など対象を問うもの
 4.Why: 理由を問うもの

この4種類の中から、議論する内容に応じて適切な型を使ってクイズ文を書く必要があります。

また、ディベートの絶大な効用について、飯間さんは以下のように述べています。
 クイズ文は、自分お考えを確実に読者に伝えようとする文章形式であり、読者の反応を強く意識して書くものです。ところが、一人でパソコンに向かっていると、つい、読者の存在を忘れて、独りよがりな、説得力の弱い文章を書いてしまいます。ディベートの場で、対立する側の人と丁々発止のやり取りを経験すれば、文章を書くときにも、読者がどういう反応を返すか、または、どういう反論が起こりうるかをいつも念頭に置くことになります。この点で、ディベートの効果は絶大です。

本書より
本書ではディベートの詳細なやり取りを再現して解説されています。立論から反論までの過程を学ぶことによって、読者の反論を考慮した文章を書くことを心掛けられるようになりました。実は、「1.言いたいことは伝わっているか?」の部分も、反論を考慮した文章構造になっています。

3.クイズ文を書く時の注意点は?

 ・問題:特異的に、明確に書く
 ・結論:問題の直後に書く
 ・理由:反論を想定して書く

この他、いくつかの注意点があり参考になります。

しおりがかわいいので、最後にご紹介。

書を携帯して街に出よう。

21世紀の価値はわたしたちがつくる 携書 Discover



【今日紹介した本】

■ 非論理的な人のための 論理的な文章の書き方入門 飯間 浩明 2008


【関連記事】

● 図解する思考法
● 文章力の鍛え方
● すぐ結論を出せる考える技術・話す技術
● THE 21 2008年 08月号 『読まれる文書 vs. 捨てられる文書』
● 伝える力


【参考サイト】

* 飯間浩明のことばのページ
飯間 浩明さんのサイトです。一軒家のかわいいページですね。


【参考書籍】

1.ロジカル・ライティング 照屋 華子 2006
こちらもビジネスの場で使う文章を書くうえで参考になる良書です。


【読みたくなった本】

■ 仕事はストーリーで動かそう 川上徹也 2008
データや論理だけでは人は動かない。ストーリーを仕事に使いましょう。というとても面白い本です。


【次の1冊は・・?】

■ 光と影の法則 心屋仁之助 2009
先日キャンペーン情報をお伝えしました心屋さんの最新本を読んでいます。
アマゾン1位を獲得されたそうです。おめでとうございます!


【ひとこと】

『バットマンビギンズ』を観ました。バットマンのルーツを知ることができます。『ダークナイト』も撮ったクリストファー・ノーラン監督がいい味出しています。


【今日の折り目】

14折/261ページ 
・・・赤ペンチェックが入ったページ数を示しています。本の興味度を定量化しています。


【満足度】

5

(指標の目安)
5:とてもおすすめ,何度も読みたい
4:いい本
3:ふつう
2:う〜んちょっと
1:あんまりおすすめできません


【やまかわポイント】

63 pt


【目次】

はじめに
第1章 伝えたい考えは「クイズ文」で書く
第2章 クイズ文の型を理解しよう
第3章 実践! クイズ文を書いてみよう
おわりに


【読書カウンター】

★★★★★ ★★★

今月は、8冊目!


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2008年8月8日金曜日

5分で送信! ビジネスメール 速書き文例集


5分で送信! ビジネスメール 速書き文例集

川島 冽

2008


【読書の目的】

最近、メールを書く頻度が高いので、参考書を探していました。今まで『ビジネスメール ものの言い方「文例」辞典』を使っていました。これと本書を参考にして“速書き”メールを出したいと思います。

帯には、本書のポイントが書かれています。

・構成要素がひと目でわかる
・ピッタリの表現を使いこなせる
・書き換え例がすぐ引ける

【感想】
 
書店で確認して購入したのですが、本書はとにかく分かりやすい!それは、メール文章を図解をして解説したり、文章を形成する語句の組み合わせを図示化しているからです。また、メールを送るときのマナーや文章の長さ・構成など一度目を通しておいて良かったです。知らないと失礼にあたることが沢山あるのですね。

この手の本を読まれてことがない方には、読まれると飛躍的にメール力が向上すると思いました。

というわけで、本書はメールに時間が掛かって困っている方、メールをどう書いていいのかさっぱり分からない方、日常的に書いているけどちょっと自分のメールに不安を感じる方にオススメな1冊です。


【注目の3ポイント】

《1.相手にとって読みやすいメールを書く》

当たり前のことですが、忘れがちなポイントを挙げておきます。

・短く簡潔に書く
・1行は30字以内が見やすい
・行頭を揃える
・頻繁に1行あける
・一段落は長くとも5〜6行
・引用は必要最低限に

《2.文をつないだ場合は、後を丁寧に》

くどい文
 決定いたしましたので、お知らせいたします。

スッキリ文
 → 決定しましたので、お知らせいたします。

《3.本文の基本形》

1.宛名
 先方の所属組織・肩書き・名前など
2.自己紹介

3.簡単な挨拶
 決まり文句でOK
4.用件
 伝えたいことは、1メールにつき1用件が原則
5.末文
 締めくくりの挨拶


【参考書籍】

1.シーズ ビジネスメール ものの言い方「文例」辞典 2005
 こちらの本をずっと使っています。良い本です。評判もいいようですね。


【今日の折り目】

15折/207ページ 
・・・赤ペンチェックが入ったページ数を示しています。本の興味度を定量化しています。


【満足度】

5

(指標の目安)
5:とてもおすすめ,何度も読みたい
4:いい本
3:ふつう
2:う〜んちょっと
1:あんまりおすすめできません


【目次】

プロローグ 今日からメールは1通5分以内
第1章 基本をきっちり押さえて、「速く」書く!
第2章 迅速・確実な対応が命!「業務メール」の書き方
第3章 とにかく早く気持ちを届ける「社交メール」の書き方
第4章 “一目読み”が原則「社内メール」の書き方
第5章 事務的にすまない「微妙な状況」のシーン別対処法
速わかり! ビジネスメール用語 ミニ辞典


【読書カウンター】

★★★★★ ★★☆☆☆
☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆
☆☆☆☆☆ ☆

今月は、あと19冊!


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◦ あなたの仕事が劇的に変わるメール術

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2008年7月26日土曜日

106: 伝える力


伝える力

池上 彰

2007

 今日は、池上 彰さんの『伝える力』を読みました。池上さんは、NHKの「週刊こどもニュース」で11年の間、出演されていたそうです。番組で最新のニュースを子どもにわかりやすく伝える経験を通して、池上さんが得た伝える技術が紹介されています。

 誰かにわかりやすく説明する心がけを、池上さんが書かれていますので引用します。

 何かを調べるときには、「学ぼう」「知ろう」という姿勢にとどまらずに、全く知らない人に説明するにはどうしたらよいかということまで意識すると、理解が格段に深まります。理解が深まると、人にわかりやすく、正確に話すことが出来るようになります。

「簡単なことは簡単に」「難しいことも簡単に」


【目次】

はじめに
第1章 「伝える力」を培う
第2章 相手を惹きつける
第3章 円滑にコミュニケーションする
第4章 ビジネス文書を書く
第5章 文章力をアップさせる
第6章 わかりやすく伝える
第7章 この言葉・表現は使わない
第8章 上質のインプットをする
おわりに


【注目の3ポイント】

《1.伝わる文章を書くためには?》

 出版業界で行なわれている「編集」作業が、ビジネス文書を書くにあたり参考になると池上さんは述べています。出版物は紙面が限られているため、掲載する内容を取捨選択する必要が常にあります。何が重要で何が重要でないかを判断しながら編集していくことで、伝わりやすい内容になっていくのでしょうね。

 文章を書き慣れていない場合は、先輩の作成した文書を書き写すのがオススメなのだそうです。それもなるべく手書きのほうがよいそうです。そうやって、型を身につけていくのでしょうね。また、たとえ書くことが上手くなっても、謙虚に学ぶ姿勢がないとそれ以上成長しないそうです。

《2.よいビジネス文書を書くためにするべきこと》

 「緩やかな演繹法」これが提案書をまとめる時に、覚えておくべきだと思いました。これに帰納法も混ぜて“緩やか”に使うのがコツなのだそうです。ちなみに、演繹法とは「AはBであり、BはCである。よってAはBであるだろう。」という論理展開法のことです。また、帰納法とは「AにはBとCとDがある。BもCもDもEである。よって、AはEであろう。」という論理展開法のことです。

 「緩やかな演繹法」では、「まず仮説ありき」がポイントです。仮説を軸として、現場の状況と照らし合わせて軌道修正したり、違いを考察したりすることによって、効率的な情報収集が可能となります。

 また、現場に出向いたときは「五感」を研ぎすませて、感じ取ったものを文書に盛り込むことで、キラリと光る報告書や提案書になると池上さんは述べられています。これは引きつける文書を書く時のいいポイントですね。
 
 最期に、出来上がった文章を磨きをかけるコツを列挙します。

    ・プリントアウトして、誤字脱字や論理展開のおかしい箇所を見つける。
    ・文章を長さに応じて寝かし、新たな気持ちで推敲する。(一晩〜一週間)
    ・音読して、文章のリズムや回りくどい表現を見つける。
    ・「そして,それから」、順接の「が」、「いずれにしても」が含まれていないか確認する。

《3.惹き付けるためには?》

 大勢の聴衆の前で話すときなどは、相手の興味を引く工夫をするだけで、聞いてもらえる人の数が増えますね。そのときに、わざと反対とことをいったり、意外な話から始めてみたり、時制を逆転したりすると、聴衆の心をつかむことができるのだそうです。


【読書後の感想ひとこと】

 伝える能力を、間接的に上げるために、落語を鑑賞することを池上さんは勧められていました。HACKシリーズの小山さんや池尻さんも落語にヒントを得ていると読んだような気がします。


【関連記事】

● PHP研究所 THE 21 2008年 08月号
  本書は、THE 21を読んでいて、読みたくなった一冊です。


【今日の折り目】

23折/205ページ 
・・・赤ペンチェックが入ったページ数を示しています。本の興味度を定量化しています。

【満足度】

4

(指標の目安)
5:とてもおすすめ,何度も読みたい
4:いい本
3:ふつう
2:う〜んちょっと
1:あんまりおすすめできません

【読書カウンター】

★★★★★ ★★★★★
★★★★★ ★★★★★
★★★☆☆ ☆☆

今月は、あと4冊!


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◦ 非論理的な人のための 論理的な文章の書き方入門


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2008年7月23日水曜日

103: THE 21 2008年 08月号


THE 21 2008年 08月号

PHP研究所

2008

 今日は、THE 21 2008年 08月号『読まれる文書 vs. 捨てられる文書』をご紹介します。より良い文章を書くために、この本を読みました。

 文章作成に関するたくさんの本を読んできましたが、また新たな気づきがありました。今回も多くのコツが満載でしたので、ピックアップして説明していきましょう。


【目次】

総力特集:読まれる文書vs.捨てられる文書
 《第1部》プロフェッショナルの「使える文書術」
   相手の考えを予測してトーンや文体を変えよう 大前研一
   樋口裕一教授のワンポイント文章指導 樋口裕一
   フレームワークをつくって情報を流し込もう 江幡哲也
   読むメリットを感じさせるひと言を添えよう 梅森浩一
   相手が欲するものをギリギリまで考え抜こう 原尻淳一
   24時間体制でアイデアをストックしておこう 野口美佳
   “名文”ではなく“名案”を熱意をもって書こう 清水義範
 《第2部》実践! “絶対に読まれる”文書テクニック
   上司&顧客の評価が上がる文書vs.下がる文書 冨永敦子
   第一線で活躍するビジネスパーソンの文書術
   「文書作成の達人」になるためのブックガイド
特集:時代を切り拓く「A‐30(アラサー)リーダー」の仕事術
 “仕事の方向性”を最初にしっかりと定めよう 高野秀敏&西山昭彦
 若きチームリーダーの“周囲を活かす”仕事術
 メンバーと切磋琢磨しながら互いに成長しよう 齋藤麻紀子


【注目の3ポイント】

《1.文書作成の達人の教え》

文書作成の達人3人の教えを書き出しておきます。

 大前研一氏:文章を速く、狙い通りに書く効率的な方法

    「論旨の骨格を固めてから書きはじめる」


 原尻淳一氏:物事の習得の極意

    守・破・離

    「守」は、師匠の型を真似ること。「破」は、学んだ型を分解してアレンジすること。「離」は、それらを再構築すること


 清水義範氏:ビジネス文書の重要な3点

    1.名文信仰を捨てよ。
    2.熱意や情熱、意欲を伝えよ。
    3.先輩の文章例に習え。


《2.ダメ文章ビフォーアフター》

 ビジネス文章の作成手順について、冨永敦子先生の解説が掲載されています。まず、手順について示しましょう。

    1.読み手と書く目的を意識する。
    2.情報を集める。
    3.情報を整理する。
    4.文章をチェックする。
    5.文章を修正する。

 1.のステップは、山田ズーニーさんの『伝わる・揺さぶる!文章を書く』の文章のゴールに必要な7つの要件でもまとめた通りです。

 3.のステップは、書くべき事項を分類し、項目を取捨選択し、説明の順番を決定するという段取りに分解されます。

 4.と5.のステップが分けられているのがポイントで、同時に作業することによる脳のワーキングメモリの不足によるミスを防ぐ意味があるそうです。まず全体を見渡して、詳細を検討するということですね。これはとても参考になりました。また、文書のチェック時には声に出して読むと、わかりにくい箇所や不自然な文章が発見しやすいのだそうです。

 
《3.文章作成プチトリビア集》

 その他、文書作成時に参考になるトリビアを書き出しておきます。

1.行頭番号と記号の順番にはルールがある。
 Ex. 1: ◆ → ■ → ● → ◎ → ○ → ・
 Ex. 2: I → 1 → (1)

2.スライドに書く文字は一文字でも少なくする。

3.読点の一般的なルール
 (1) 文の主題となる語のあとに打つ
 (2) 文頭の副詞や接続詞のあとに打つ
 (3) 対等の関係で、並列する語のあとに打つ
 (4) 条件、制限をあらわす語句のあとに打つ
 (5) 漢字やひらがなが続いていて、読みにくいときに打つ

4.接続詞の多用は、幼稚な印象を与える。

5.1シート1メッセージ


【読書後の感想ひとこと】

 OECD(経済協力開発機構)の学習到達調査によると、日本人の読解力が最近低下しているそうです。読解力と文章力はリンクしているので、文章力の低下も懸念されています。論理的な文章を書く訓練をしないといけないですね。


【関連記事】

● 山田 ズーニー 伝わる・揺さぶる!文章を書く
  文章のゴールと7つの要件についてまとめています。


【読みたくなった本】

  ■ 柴田 励司 「仕事力」のある人、ない人 2008
  ■ 藤巻 幸夫 チームリーダーの教科書―図解 フジマキ流 アツイチームをつくる 2005
  ■ 池上 彰 伝える力 2007
  ■ 柏木 理佳 30分間でキャリアの磨き方がわかる本 2007
  ■ THE21編集部 すぐに使える!仕事ができる人の話し方 2007
  ■ 松田 公太 仕事は5年でやめなさい。 2008


【今日の折り目】

18折/112ページ 
・・・赤ペンチェックが入ったページ数を示しています。本の興味度を定量化しています。

【満足度】

4

(指標の目安)
5:とてもおすすめ,何度も読みたい
4:いい本
3:ふつう
2:う〜んちょっと
1:あんまりおすすめできません

【読書カウンター】

★★★★★ ★★★★★
★★★★★ ★★★★★
☆☆☆☆☆ ☆☆

今月は、あと7冊!

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◦ 伝える力
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***

2008年6月30日月曜日

83: 頭の良くなる「短い、短い」文章術


頭の良くなる「短い、短い」文章術―あなたの文章が「劇的に」変わる!

轡田 隆史

2005

 今日は、轡田 隆史さんの『頭の良くなる「短い、短い」文章術』を読みました。短く、人に伝わる文章を書くために、学びたいと思います。

 轡田 隆史さんは、朝日新聞社で長年コラムの執筆を担当されていた方だそうです。210文字という字数制限のなかで、轡田さんが身につけた文書術とは、「短い文章をしっかり作る」ということだったそうです。

 『「長い文章」以上に、魂そのものの存在があらわになっている姿こそ、「短い文章」なのではなかろうか。だから力があるのだ、と私は信じたい。』 また、人生をしっかり生きることにつながるのだと、轡田さんは述べています。


【目次】

はじめに
第一章 なぜ「短い文章」ほど心を打つのか?
第二章 文章の上手い下手は「なぜ?」で決まる!
第三章 どうしたらキラッとする「短い文章」が書けるのか
第四章 応用自在の「短い文章」—ビジネス・メール・手紙・スピーチ
第五章 あなたの文章力が革命的にのびる「簡単で身近な極意」
短いあとがき


【注目の3ポイント】

《1.短い文章を上手に書くための3つのコツ》

 (1)書く文字数を決める
 (2)丁寧に観察して、丁寧に、具体的に表現する
 (3)いつ・どこで・だれが・なにを・どのようにして・なぜの定型に従って書く

《2.頭の中で文章を転がす》

 TVなどでコメントする場合、時間が予め限られているそうです。そのような時、轡田さんは、頭の中で作文しておいた「短い文章」を“転がす”そうです。

 文章を転がすとは、予め短い文章を考えておき、「想定問答」を頭の中で展開するということです。そうして、本番までに、文章を作文したり、壊したり、修正していくのです。

 こうすることによって、頭の中に乱雑に生起している考えを整理整頓しながら、同時に、表現をより適切なものに磨き上げようと努力しているのだと、轡田さんは述べています。

 この方法はいいですね。是非自分も、口に出す前に実践しようと思います。

《3.考えるとは「短い文書」を考えること》

 いつでも「短い文章」を書くようにして考えよう。考える行為とは、「短い文章」を頭のなかでいくつも作文することである。
 あれこれ漫然と考えてから書く、のではなくて、はじめから「短い文章」そのものを考える。つまり、「考える」とは「短い文章」を考えることなのだ。

 これが、長年短いコラムを書き続けてきた、轡田さんの提言です。

 時々刻々の見聞を、綿密に観察し、自問自答しながら生きること。その結果は知と精神のなかの「伏流水」になり、やがて文章となって顕在化するはずだ。長い、短い、は気にしなくていい。観察や自問自答の結果は、おのずと「短い文章」になるはず。

 この文章は、先日読んだ表先生の『答えが見つかるまで考え抜く技術』の、自分で立てた問いに対する答えが沸き上がる瞬間を説明したものだと思います。強いリンクを感じました。


【読書後の感想ひとこと】

 以前から、短く書く・短く話すほうが伝わりやすいと感じていました。この本を読んで、短く書くことの大切さを学んだだけでなく、具体的に短く書く方法が身につきました。


【関連記事】

● 表 三郎 答えが見つかるまで考え抜く技術
  人生を通して、問い続けることの大切さについて記事にしています。


【読みたくなった本】

  ■ 轡田 隆史 「考える力」をつける本―「頭の壁」をガツンと破る方法 2004
  ■ 轡田 隆史 要約力―書く、読む、話す すべての能力は「要約力」で決まる! 2005


【今日の折り目】

18折/221ページ 
・・・赤ペンチェックが入ったページ数を示しています。本の興味度を定量化しています。

【満足度】

4

(指標の目安)
5:とてもおすすめ,何度も読みたい
4:いい本
3:ふつう
2:う〜んちょっと
1:あんまりおすすめできません

【読書カウンター】

★★★★★ ★★★★★
★★★★★ ★★★★★
★★★★★

今月も、目標達成!!


***

2008年6月23日月曜日

77: 書き方のコツ、話し方のワザ


書き方のコツ、話し方のワザ―もう、恥をかかない!

プレジデント編集部

2008

 コンビニで見つけた『書き方のコツ、話し方のワザ』をご紹介します。わかりやすい文章を書くためと、わかりやすく話すために、この本を読みました。


【目次】

伊坂幸太郎スペシャルインタビュー
第1部 実践!書く力
 「伝える、知恵を出す、人を動かす」悩み一挙解決!
 「古文なぞり書き」が快活脳を取り戻す
 なぜ、あなたのメールはバカにされるのか
 私の秘密!「日常文章のコツ」初公開
 儲け話が舞い込む「大人ブログ」入門
 管理職もつまづく「敬語」の新常識テスト
第2部 できる上司の話し方
 「世代・タイプ別」叱る、褒める、励ます100のお手本
 「9の気質別」知らずに相手を腐らせるNGワード集
 感謝の気持ちが2倍伝わる「手紙の新作法」
 社長自ら添削!これが「読みたくなる文章だ」
 社長が自ら指南!10倍効く「問い&声かけ」
 放っておけない!「若者・バイト語」矯正法
 話しベタ脱出!3分間スピーチ入門
 すぐに使える、役立つ名言集


【注目の3ポイント】

《1.「伝える、知恵を出す、人を動かす」悩み一挙解決!》

 文章を書くときに、よく一番始めに何を書くかでつまってしまいますね。このつまずきへの対処法として、話の展開の途中部分にあたる、自分の主張から書くのが良いそうです。これは、憶えておくと大変便利です。その前後をあとから埋めていくのは、結構楽ですからね。このことは経験的に感じていたことですので、「やっぱりそうか!」と思いました。

 また、説得力をつけるためには、統計データをもとに論を展開すると良いそうです。また、反論を想定して書くのもコツなのだそうです。自分の主張と真逆の視点から反論してみるとうまく反論が考えられそうですね。

《2.「9の気質別」知らずに相手を腐らせるNGワード集》

 エニアグラムコーチング社長の安村 明史さんの記事です。エニアグラムとは、人間の気質を9つのタイプに分類するものです。もともと、アフガニスタンの王家で口伝されていたものを、スタンフォード大の研究チームが科学的な考察を加え、世間に広まったのだそうです。

 人と接する時は、人それぞれの気質を見極めて、その人に合った言い方をしなければならないのだそうです。つまり、上司となる人間には、自分を起点にして、8つのタイプに対応できるようになることが要求されると考えて良いと思います。安村さんは、「上司は8本の鍵を持て」と指導されているそうです。

 また、分類された8つのタイプは、それぞれ決まったタイプに変化する場合があるそうです。たとえば、プレッシャーがかかった時は、もともと“楽しさを求め計画する”人が“完全でありたい”人に変化するということです。(本書の図を見たほうが伝わりやすいですね)この変化のパターンも、憶えておくと日常に使えそうです。

 木村 孝さんと高橋 慶治さんのエニアグラムの本を読み直そうと思います。
 
《3.話しベタ脱出!3分間スピーチ入門》

 トーク&コミュニケーションアカデミーの金井 英之さんは、上手な話し方を身につける前提条件は、「大きな声で話すこと」と「日々の出来事に対してポジティブな考え方をすること」の2つであると言います。これは、明るい話は聞き手が興味をもって一生懸命聞いてくれるからだそうです。

 話が下手な原因は、“材料・組み立て・練習”の3つなのだそうです。これらを改善することで話がうまくなっていくのですね。特に組み立てで注意したいのは、はじめの10秒なのだそうです。この段階で、聞き手は話し手を判断するのだそうです。したがって、特に、話しはじめの10~15秒は、相手を引きつけるように考えるといいのでしょうね。話すスピードは300字/分くらいが適当なのだそうです。

 最後に、人の考えは、言葉となり、態度となり、行動となって現れるそうです。言葉に出して話すことは、大きな意味があるのですね。


【読書後の感想ひとこと】

 「放っておけない!「若者・バイト語」矯正法」というところを読んでいて、こんな言葉があるのかと思いました。例えば、“鉄板”,“ディスる”,“ND”です。おわかりになりますか?

  鉄板:ほぼ確実であるということ
  ディスる:軽蔑する
  ND:人間としてどうかと思う


【関連記事】

● 樋口 裕一 文章力の鍛え方
● 齋藤 孝 原稿用紙10枚を書く力


【読みたくなった本】

  ■ 木村 孝,高橋 慶治 問題解決のための「質問力」―9つの視点(エニアグラム)が仕事の質を高め、あなたを鍛える! 2003


【今日の折り目】

10折/95ページ 
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2008年6月9日月曜日

65: 伝わる・揺さぶる!文章を書く


伝わる・揺さぶる!文章を書く

山田 ズーニー

2001

 今日は、山田 ズーニーさんの『伝わる・揺さぶる!文章を書く』をご紹介します。人に伝わる文章を書くために、この本を読みました。読み手に伝わる、読み手を揺さぶる文章を書くためには、どうしたらいいのでしょうか?

 プロローグには、ものごとを考えない人の傷について書かれています。引用します。

 何ごともあまり考えない、考えていないことにさえ気づかない人は、一見オメデタイ人のように思えるのだが、実は深く傷ついている。


 彼らに教えなければならないことは、価値観ではない。センスでもない。たった1つ、自分の頭でものを考えるための具体的な方法なのだ。

 この後、17歳の高校生の書いた文章が紹介されています。自分にとっての切実な問題について、「とりあえず、とりあえず、とりあえず・・・」と書かれた文章を、どのようにして山田さんは伝わる・揺さぶる文章に変えたのか?それは、大問題にいきなり結論を出すのではなく、具体的で小さな「問い」をいくつも作ってインタビューすることだったのです。

 自分以上にいいものを書く必要はない。しかし、自分以下になってはいけない。だからこそ、書くために必要なのは、「考える」ことだ。

                                 
【目次】

プロローグ 考えないという傷—考える方法がわかれば、文章は生まれ変わる
第1章 機能する文章を目指す—いい文章を書くとは、どういうことか?
第2章 7つの要件の思考法—書くために、何をどう考えていくか?
第3章 伝わる・揺さぶる!文章の書き方—実践編
第4章 より効果を出す!テクニック— 上級編
第5章 その先の結果へ
エピローグ あなたと私が出会った意味


【注目の3ポイント】

《1.文章のゴールと7つの要件》

 文章をなぜ書くのか?

 この問いに対する本書の答えは、次の通りです。

 その文章は、最終的にだれに読まれ、どうなることを目指すのか、に着目すると、驚くほど、いろいろなことが見えてきた。

 あなたの書いたもので、読み手の心を動かし、状況を切り開き、望む結果を出すこと。それがゴールだ。

 また、このゴールに到達するために押さえるべき要件は、次の7つです。

   1.意見
   2.望む結果
   3.論点
   4.読み手
   5.自分の立場
   6.論拠
   7.根本思想

 特に、論点・根拠・意見が実際の文章を書くときの基本となる要素となります。論点とは、問題提起です。意見とは、その問題提起に対する答えです。したがって、論点と意見は対になっています。

《2.再反論は、説得力を高めるグレードアップポイント》

 ある論拠に対して、相手から予想される反論を自分で示し、それに再反論することによって、より説得力のある論理構成になります。

《3.やる気を引き出す文章》

 ものごとを依頼する時に、相手のやる気を引き出すポイントを書きます。

  1.自分の都合は、ほとんど入れない。
  2.その人にやってもらいたい理由をはっきり書く。
  3.志に共感してもらう。
  4.おもしろいと感じてもらう。
  5.相手がやる必然性があると感じてもらう。

 また、何かを教える際のポイントも書きます。これによって、教える側のやる気を引き出すことができそうです。

  1.教える内容を予め伝える。
  2.教える側のねらいを、教わる側と共有する。
  3.あえて素人の視線にたつ。


【読書後の感想ひとこと】

 ポイントには上げませんでしたが、「読む気を引き出す文章の書き方」も非常に参考になりましたので、簡単に書き出しておきます。

  1. 効能を示す
  2. 相手にとって切実・身近な話題とリンクさせる
  3. タイムリーな話題とリンクさせる
  4. 面白そうな独特の世界を醸す

【関連記事】

●樋口 裕一 文章力の鍛え方
 文章の書き方の基本から、多角的な思考による論理の強化について記事にしています。

●久恒 啓一 図で考えれば文章がうまくなる
 文章は図で考えてから書くとうまくいくという本を記事にしています。

【参考サイト】

ほぼ日刊イトイ新聞:おとなの小論文教室。
 山田 ズーニーさんが書かれています。


【今日の折り目】

35折/236ページ 
・・・赤ペンチェックが入ったページ数を示しています。本の興味度を定量化しています。

【満足度】

5

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5:とてもおすすめ,何度も読みたい
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2008年5月29日木曜日

56: 図で考えれば文章がうまくなる


図で考えれば文章がうまくなる―「図解文章法」のすすめ

久恒 啓一

2005

 今日は、久恒 啓一先生の“図解文章法”をご紹介します。久恒 啓一先生は、日本航空に勤める傍ら、「知的生産の技術」研究会で活動されていたそうです。その後、宮城大学で学生に文章法を指導され、現在は多摩大学にいらっしゃるそうです。

 文章を上手く書くために、この本を読むことにしました。

 はじめには、この本の目的が書かれていました。引用します。

 「良い文書を書きたいけれど、どうしたらよい文章を書けるようになるのかがわからない」という人のために、『図解文章法』という新しい文書の書き方を提案することです。

 いつも、どうしたらより良い文章が書けるのかと考えていた自分にとって、ぴったりな一冊だと思いました。


【目次】

はじめに
第一章 「文章読本」は何を語ってきたか
第二章 「文章読本」に足りなかったもの
第三章 図解文章法
第四章 実践:図解文章法
第五章 文章論・文章術と、文章法


【注目の3ポイント】

《1.“文章読本の名著”を図解する》

 第一章では、これまでに出版されている文章の書き方を解説した、5冊の本を図解してまとめています。

  ・谷崎 潤一郎 文章読本 1975
  ・清水 幾太郎 論文の書き方 1959
  ・本多 勝一 日本語の作文技術 1976
  ・木下 是雄 理科系の作文技術 1981
  ・野口 悠紀夫 「超」文章法 2002

 これらの図解から、文章を書くための9つのポイントを列挙します。

    1.分かりやすく、また、記憶に残るように書く。
    2.あるがままに書かない、曖昧な接続助詞 “が” を多用しない。
    3.短文が長文の基礎
    4.主題を1つ設定する
    5.事実と意見を区別する
    6.パラグラフを意識して文章をまとめる
    7.意識して読点をうつ
    8.誤解のない修飾を心がける
    9.メッセージを打ち出す

《2.書く前にやるべきこと》

 文章読本の名著のまとめによって、文章技術が体系化されたことがわかります。ここで、久恒先生が指摘するのは、「文章の各段階での技術はわかっても、どうやって考えるのか」が分からないということです。本書では、『梅棹 忠夫 知的生産の技術 1969』をもとに、書く前の前段階としての考える必要性を説明しています。

 そこで、この考えるという作業を助けるのが、図解文章法なのです。図解の利点について、引用しておきます。

 図を一枚の白紙に描くことに重要な意味があるのです。ちょうど鳥が空から街を見下ろしたときのように、すっきりと全体を見渡せるほどの情報量になるからです。《理解》
 このような状態で情報を眺めていると、余計な部分・足りない部分というものがよく見えてきます。情報同士の関係を確認していくうちに新しいアイデアが生まれることがあります。それもすぐに図に書き加えることができます。《思考》
 図を相手に見せると、相手も鳥の視点を持つことができます。同じ視点を持つと議論が上滑りすることなく、話がかみ合うことでしょう。《伝達》

《3.文章術の基本は“簡・明・短・薄”》

 最後に、久恒先生のお勧めの文章術を紹介します。

  ・ポイントがどこなのかがすぐわかる、簡潔な文章
  ・論旨が曖昧でなく、明快な文章
  ・長々と説明しない、センテンスの短い文章
  ・以下の結果としての、薄い文章


【読書後の感想ひとこと】

 久恒先生は、図でものごとを考えることを大学で講義されているそうです。

 講義を受けた学生のうち、文章を書くことが苦手だった学生ほど「生まれて初めて文章を書くのが楽しかった」「自分でも信じられないくらい、すらすらとペンを走らせることができた」という感想を持つのだそうです。

 久恒先生は、文章を書くことに図解を導入することによって、まるで“革命”が起こったかのようだと書かれています。

 “図解文章法”は、とても優れた文章法の1つと言えるでしょうね。


【関連記事】

1.理解する技術
 図表を作りながら読むことで、理解がはやまります。

2.THE 21 2008年 01月号
 久恒 啓一先生の記事が掲載されている雑誌です。

3.ラクして成果が上がる理系的仕事術
 文章の構成のつくり方について、説明しています。

4.文章力の鍛え方
 樋口 裕一さんの文章の “型” を紹介しています。


【参考サイト】

(1)NPO法人 知的生産の技術研究会 - NPO法人 知的生産の技術研究会
(2)久恒啓一図解WEB

【参考書籍】

1.勝間 和代 効率が10倍アップする新・知的生産術—自分をグーグル化する方法 2007
 雲・雨・傘の思考法が、久恒先生の説明する事実・論理・意見の例えになっています。

2.倉島 保美  論理的な文章が自動的に書ける! 2003
 パラグラフライティングについて、詳しく解説されています。

3.西村 克己 図解する思考法 2002
 図解の詳しい描き方や、応用例が説明されています。


【今日の折り目】

30折/253ページ 
・・・赤ペンチェックが入ったページ数を示しています。本の興味度を定量化しています。

【満足度】

5 (座右の書)

(指標の目安)
5:とてもおすすめ,何度も読みたい
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★★★★★ ★★★★★ 
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【バックリンク】

◦ 伝わる・揺さぶる!文章を書く
◦ 「わかった」と言わせる説明の達人に変わる本
◦ “ビジュアル式”メモの達人
◦ 図解する思考法

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2008年5月23日金曜日

51: 文章力の鍛え方


文章力の鍛え方 わずかなトレーニングで格段に上達する

樋口 裕一

2007

 今日は、樋口 裕一さんの『文章力の鍛え方』をご紹介します。分かりやすく、読みやすい文章を書き方を学んで、ブログを充実させたいと思って、この本を読むことにしました。

 自分でものを考え、分析し、どの方向に進むべきかを自分で判断するだけでなく、それを人に伝える必要が、これからますます必要になります。そのために、文章力を鍛えることが最も大事であると樋口さんはい言います。以下に、文章を書くことによる効用について、引用します。

 文章を書こうとすると、しっかりとものごとを考えます。書こうとしなければ見えないことも、書こうとして考えるからこそ見えてきます。そして、実際に書こうとしてこそ、論理的にものごとを分析できます。そうしてこそ、話もしっかりとできて、論理的な会話ができるようになります。会議での発言も、文章を書けるようになってこそ、自信を持ってできるようになるのです。

 樋口さんは、これまで25年以上もの間、文章指導を行なってきたそうです。現在も通信添削を通して、子供から大人まで、多くの方の文章力がアップしたそうです。この本では、この経験に基づいて、特に効果の高い文章鍛錬法を60以上も解説してくれています。


【目次】

はじめに めきめき文章力がつく方法
PART 1 文章力とは何か?
      それがわかれば文章や会話は組みたてられる
PART 2 「描写力」と「表現力」
      日々の生活の中で鍛えるヒントをつかむ
PART 3 「意見」を考える
      立場と矛盾から論理力を磨く
PART 4 心に届く文章
      頭で考えるのではなく実際に書いてみる
終わりに 


【注目の3ポイント】

《1.文章を書く基本とは?》

 文章を書く第一歩として、樋口さんは以下の3点を挙げられています。まず、文章の主語述語をはっきりさせること。次に、一文を意識して短くすること。これは、文が長くなると文章的な間違いが起こりやすくなるからです。最後に、読点を適切に打つこと。打つ場所は神経質になることはないようですが、最低限意味の通るように打つと良いそうです。

 小論文・プレゼンテーションなど何かを考える時に基本形になる文章構成を提案されています。それは、以下の四部構成です。

(1)「〜だろうか」と問題提起して
(2)「たしかに」で反対意見に譲歩しつつ、「しかし」で自論を示します
(3)「なぜなら」でその根拠を言って
(4)「したがって」で結論に到達します

 このように、四部構成で考えることによって、話が分かりやすくなるだけでなく、論理的な内容になります。これは、実は科学論文でも使われる方法です(*1)。

《2.多角的な思考が、論理を強化する》

 基本的に、私たちはものごとに対して、最初は自分の考え方からしか見る事はできません。これが、視野の狭さということです。しかし、”バランスのいい人”は、そこからさらに様々な経験や知識を織り交ぜながら多角的に考察していくそうです。

 また、新しい考えを得たいときや、自分の考えを検証したいときには、他人の立場になって考えるようにします。さらに、具体的な考えをイメージする場合は、「あの人ならどう考えるだろう」と、特定の他人になりきると良いと樋口さん言っています。他人になりきるといえば、「わたしは犯人だ!」って言いながら捜査をする、Monsterに出てくるルンゲ警部を思い出しました(*2)。

 これによって、視野が広がるばかりでなく、人を思いやることを意識することができるので、人に優しい文章が書けるようになります。これは、いいですよね。憶えておくといい方法ではないでしょうか?ここで紹介されている多角的な視点によるものごとの考察は、勝間さんが『効率が10倍アップする新・知的生産術』で説明されている、”知の三点測量法”にも繋がりますね(*3)。

 最後に、「乱暴すぎる仮説を立てる」というのも良い方法だなと思いました。竹内さんが『99・9%は仮説』に書かれているように、世の中は”信頼性のおかれた”仮説で成り立っています(*4)。したがって、直感的に乱暴すぎる仮説を立てることによって、新たなアイデアが思いつくのではないかと読みながら考えました。それから、児玉さんが『直感力』で言うように、アイデアを左脳で分析していけば良さそうです(*5)。思いつきやひらめきには、必ず答えを用意しておくべきと樋口さんも書かれています。

《3.会議に出たら補足か反論をする》

 会議では、限られた時間で議題をこなす必要があり、スピードが求められます。樋口さんは、1分で話をまとめるよう本書で主張しています。この1分のまとめを、先に書いた四部構成を意識しながら、会議で発言するとよいそうです。これによって、会議全体も、「問題提起→反対意見→正論→その根拠→結論」と流れていくようです。問題提起といえば、山田さんの『伝わる・揺さぶる!文章を書く』での議題を疑問型にするというのを思い出しました(*6)。


【読書後の感想ひとこと】
 コミュニケーションが上手くできると、文章も上手く書けるそうです。これは、文章を読んだ相手の反応を想像できるようになるから、意識して上手い文章が書けるようになるのですね。コミュニケーションについても勉強しようと思いました。


【関連記事】

1.勝間 和代 効率が10倍アップする新・知的生産術—自分をグーグル化する方法
2.竹内 薫 99・9%は仮説
3.児玉 光雄 直感力


【参考書籍】

(*1)阪田 せい子 だれも教えなかった論文・レポートの書き方 1998
 自分の研究テーマに関して、支持か反対するために文献を引用する必要性を説明しています。

(*2)浦沢 直樹 Monster (1) 1995
 とても人気のあるミステリーコミックです。アニメ化もされました。これに出てくるルンゲ警部は、犯人になりきって、事件解決に迫ります。

(*3)勝間 和代 効率が10倍アップする新・知的生産術—自分をグーグル化する方法 2007
 知の三点測量法(複眼的な視点の構築)について、解説があります。

(*4)竹内 薫 99・9%は仮説 思いこみで判断しないための考え方 2006
 「飛行機が飛ぶ原理は、実はよく分かっていない」など、世の中のいろいろな仮説を紹介しながら、仮説の信憑性について解説しています。

(*5)児玉 光雄 直感力 直感力 「上手に決断できる人」になる脳力トレーニング 2006
 右脳をうまく使って、直感力を磨いて、上手にものごとを判断しようという本です。

(*6)山田ズーニー 伝わる・揺さぶる!文章を書く 2001
 議題を問いにすることが、議事録の書くコツなのだそうです。


【今日の折り目】

36折/220ページ 
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4

(指標の目安)
5:とてもおすすめ,何度も読みたい
4:いい本
3:ふつう
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